エキサイトイズム エキサイト(シンプル版) | エキサイトイズム | サイトマップ
レバノン人デザイナー Nada Debsさん
ライター渡部です。

レバノン、ベイルートで出会ったプロダクトデザイナーのナダ・デブスNada Debsさんは、ネイティブ並に日本語が流暢だ。それもそのはずで、高校生までの時期を日本で過ごした背景を持つ。その後アメリカでデザインを学び、アメリカ、イギリスでデザインの仕事を続け、10年ほど前、国籍のあるレバノンに仕事の場を移した。

b0141474_1063021.jpg


「East & East」、デブスさんの家具、プロダクトレーベルの名前には、レバノンのMiddle East と日本のFar Eastが意味されている。中近東のイスラム文化が得意とする幾何学模様と、日本の静寂なミニマルさ。彼女自身の中で融合し、消化したものが、家具やプロダクトの形として現れている。

b0141474_1065452.jpg


b0141474_107748.jpg


「幾何学模様のパターンで何かできるんじゃないか、と思った時は大きな発見でした」とデブスさんは言う。
「もともとイスラム文化の幾何学パターンは好きでしたが、そのまま使ってしまうと重々しいものになってしまいますね。でも、複雑なパターンから単純なラインだけを取り出せば、今の時代に合ったデザインに応用できます。最初は本当にシンプルな菱形や星形をアクセント的に使って、そこから徐々にパターンをずらしたり、大きく使ったり、また素材や色のアレンジも付けるようになりました。象嵌や寄せ木の加工はレバノンの職人の人に頼んでいます。現地の職人は繊細な幾何学模様でもきっちりと仕上げてくれます。もともとそういう勘が備わっているんですね」

b0141474_1072152.jpg


b0141474_1073366.jpg


中近東と日本の雰囲気も漂わせつつ、押しつけのないバランス。大型の家具は中近東圏のホテル、レストラン、大使館などで使われているという。
幾何学パターンを使う巧みさはさすがに中近東らしいが、中近東のプロダクトデザイナーというとあまり名前が思いつかない。デブスさんも同意する。
「これは私の考えですが、生まれた時からこの文化圏で育っていたら、伝統から離れられず、幾何学模様に対し距離を置いて見ることができなかったんじゃないかと思います。私は長くレバノンから離れていたので、自分のルーツとして捉えると同時に客観的に見ることもできるのだと思います」

1度距離を置いて客観的に見てみること、デブスさんの伝統美術、工芸へのアプローチは、日本のそれにそのまま応用できることだと思う。

Nada Debsさんのサイトはこちら
http://nadadebs.com/
[PR]
by dezagen | 2010-08-21 10:09 | プロダクト・パッケージ