編集宮後です。
以前告知した
SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSの
デザインワークショップを取材してきました。
SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERSは、
本をつくる場所と売る場所が一体化した新しいスペース。
編集、販売のほか、トークショウやワークショップなど
本にまつわる多彩なイベントも企画されています。
今回のワークショップは、8/1-12/11までの隔週日曜日、計11回連続で
デザイン経験者を対象に行われている実践型のワークショップ。
寄藤文平、浜田武士、徳田祐司、木村豊の各氏が2回ずつ担当し、
受講生に課題を出しながら授業を進めていくというもの。
詳しい主旨や内容は
こちらをご覧ください。
http://www.shibuyabooks.net/workshop/design2010.html
で、わたくしはこの第三回に行われた寄藤文平さんの
ブックデザインのワークショップを取材してまいりました。
当日は9名の受講者が出席。寄藤さんと、このプログラムの
コーディネーター/チューターの立古和智さんと一緒に
ワークショップが進められます。
この日は寄藤さんの2回目の授業だったので、
前回の授業で行った「売れそうな本のタイトルを考える」という
課題にそって各自がつくってきた装丁を一人ずつ発表していきました。
それに対して、寄藤さんが受講生にいろいろと質問をしながら、
もっと詰めていったほうがいい点などを話します。
緊張する講評会ではなく、もっとカジュアルで
笑いの絶えない和気藹々とした会合といった雰囲気。
リラックスしながらも真剣にデザインを語り合う
いいワークショップでした。
最終的にワークショップの様子は書籍化されるそうなので
ここで詳しく説明しませんが、印象に残ったのは、
「本が買われるときのことを考えてデザインするか、
買った後のことも考えてするのか?」という質問に対する
寄藤さんの答え。
「両方考えるのが理想だけれども、
消費財的な本(ずっととっておかない本)か、
マスターピース的な本か(とっておく本)によって
デザインが違う」とのこと。
本をデザインするときは
書店で目立つことばかりに注力しがちですが、
本を買うという一連のつながりの中で
デザインを考えていることに大いに共感したのでした。
講師と受講生の距離が近いこのようなワークショップは
今後増えていくと思います。ゆるやかに長く継続していけば、
さらに大きな輪になっていくことでしょう。楽しみです。
http://www.shibuyabooks.net/workshop/design2010.html