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一週間
ライター渡部のほうです。

デザインにまつわるよしなしごとのブログですが、今回は全く個人のブログとして書こうと思います。
ジャーナリスト=報道の担い手、としては不適切な発言があるかもしれません。お許し下さい。

東北関東大震災と名付けられたこの大地震が起こってから、1週間が経ちました。
普通ならここで「被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げると共に〜」というような言葉を使うはずなのですが、どうも借りてきたような言葉になってしまいそうです。

一番被害に遭った人は亡くなってしまった方です。このブログを読んでいただくチャンスはありません。悲しいです。ご冥福をお祈りします。と、ここまで書いて「冥福」の意味がよく分からないので、調べてみました
「現世とは異なる基準に基づいて得られる幸福のこと(wiki)」だそうです。
でも現世じゃないところにいても気がやきもきしているかもしれません。突然のことでやりのこしたことがたくさんあったと思います。それも悲しいです。

家がなくなってしまった人や家族を失ってしまった人の悲しみは計りしれません。言葉がないです。ごめんなさい。
家族の安否が分からない人もたくさんいます。早く分かるといいな、と思います。こういう「情報の伝達」はメディアの役割だと思いました。

地震後、すぐに始まったgoogleのperson finder
http://japan.person-finder.appspot.com/

これはすごい、と思いました。始まってから2,3日はあまり情報が行き届かなかったようですが、日々刻々と情報が積み重なって、NHKも報道して、あっと言う間に世界の「公式」な感じのものになりました。印刷メディアでは考えられないスピードがデジタルメディアでは可能だと感じました。

今後、被災地の状況finderや、避難所finder、不足物資finderなど、ネットワークがうまくできていくといいと思います。

さて、私個人のこの一週間はどのようなものだったかというと、本当に情けないくらい「普通」でした。
地震発生時、3月11日14時46分(だそうです、時間を確認するの忘れてました)遅い昼ご飯で天ぷらうどんを食べておりました。もともと細いビルの13階などに住んでいるものですから、かなり些細なことで揺れるので、いつもの軽い地震かな、と思っていたのですが、冷蔵庫がゴトゴト動き出したのを見て「げっ、これはいつもと違うのでは」とふとんを被ったところ、すぐ後に、本棚から本がどえーっと落っこちてきました。ふとんの下では「痛いのやだよお」と思っていました。

ふとんから抜け出して撮った写真。
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東京でも被害が少ないほうですね。割とこの時点では呑気だったかもしれません。
崩れた本の下から、天ぷらうどんを被ったマリメッコの本が見つかった時はショックでしたが。

余震が来るたび、ふとんをずるずるひっぱって、机の下に行きました。
この机は、藤森泰司さん http://www.taiji-fujimori.com/ にお願いして作ってもらったもので、かなり仕組みが簡単な、プライウッドの机です。
DIY チェア http://www.taiji-fujimori.com/works/diy.html の机版、と言ったところ。
余震時もずれたりせず、でもある程度のゆれを木材のしなりで受け止めていたのか、安定感がありました。また、机があるのは日の差す場所で、この机自体も角の部分を丸く加工しているので、気分的にも落ち着かせてくれるスペースとなってくれました。

部屋を片付けながら、津波の映像を見ました。
私が見たのはこんな映像だったと思います。



怖い、というより、気持ち悪い、でした。今見ると、悲しい、です。

NHK BS1を流し続け、ツイッターを見続けていました。
友人知人の安否はほとんとツイッターで把握できました。
家族(老人2人)はさすがにつながりにくかったですが、メールは平常通りだったので、しばらくして無事だと確認しました。
母からのメール「あまりにすごくて言葉もありません。電話が通じなくてもメールは行くのね。母」

翌日の3月12日はワタクシの42歳の誕生日だったのですが、「生きてることに感謝する」などといった立派な言葉は全然思わず(とはいえ、英語圏の友達にはそのように書いたりしましたが)、「ご飯が食べられて、コーヒーが飲めて、暖かいシャワーが浴びれるってすごい!」と物とライフラインがあることに感謝感謝。生きてるということを、物との交流でしか感じられない、いかにも現代人な私なのでした。

これ、書いてる間も微妙に揺れてます。

現在、電力不足で「不要不急の外出は避けて下さい」と言われています。とはいえ、もともとこの一週間は緊急の仕事、取材がなく、4月からの授業準備のため『The Story of Graphic Design』Patrick Cramsie  と 『Paul Rand』Steven Heller を読んでkeynoteを作る予定だったので、ずっと自宅作業です。
加えて、一昨日までエレベーターが止まっていたので、怠け者のワタクシはほとんど家にいたのでした。

12日は近隣に住む、ライターの上條桂子さんが顔を見に来てくれました。上條さんは私だけじゃなく、代々木上原や下北などの近場のお店や、いつも行く本屋さん、ショップを訪ねて、「開いてますよ−」とツイッターでつぶやいています。 http://twitter.com/keeeeeeei
お店の人にとってもありがたい情報通達だし、なにより自分の足で確認に行っている上條さんは素晴らしい。

13階から甲州街道を眺めていると、朝の通勤時間に自転車がたくさん走っています。こんな時でもちゃんと仕事に行く人達も偉いです。

ツイッターを見続けていると、最初は地震の驚き→安否確認→有益な情報配布→情報のリツイート、と、(少なくとも私のTL上では)助け合う情報が溢れています。陰鬱にならないよう、軽いユーモアも交じるようになってきました。
ツイッターを使える人は、あまり被害を受けていない人達です。こういう立場の人達がどうすればいいか、みんな冷静に対応しています。テレビメディアなどちょっと熱くなってる向きもありますが、一般的には冷静で前向き。こんなに冷静に粛々と事を進めることができるというのがすごいと思いました。

すごいと思ったと言えば、東日本高速道路株式会社のこの復旧能力。
http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/kanto/h23/0316f/

4日間でこんなに元通りにできる、一部かもしれませんが、日本の土木技術のすごさを感じました。

一昨日、エレベーターの修理に来た方を見て、あまりの嬉しさにコーヒーを差し入れしてしまいました。普段、こんな思いやりのない私なのですが、今の気分として,私だけじゃなく嬉しいことがあったら感謝の表現をしたくなるものなんじゃないでしょうか。
無事、修理が終わりエレベーターは元通りですが、節電を考えると1人で使っているのが申し訳ないような気もするくらいです。

募金情報も回るようになってきましたが、たくさん募金先があるので、よく分からなくなってしまいました。
当座、日本赤十字と、坂茂さんの避難所の間仕切りプロジェクト 
http://www.shigerubanarchitects.com/SBA_NEWS/SBA_news_5.htm に募金しました。2000円づつ。
大人のくせに少ないですね(笑)。もう少し豪気に行きたいものです。

本当に作ってもらいたいのは、眞田岳彦さんのプレファブコートです。
http://www.takehiko-sanada.com/prefab/index.html
今から、というのは難しいかもしれませんが、メーカーの方にお願いしたいものの1つです。

3日目くらいから買い占めのニュースが流れるようになり、まっさかー、と思い買い物に出たら、我が町笹塚でもトイレットペーパー、ボトルドウォーターが完売でした。
笹塚には3つの大きなスーパーマーケットがありますが、食品関係ほとんどゼロな店もありました。
あららー、てな感じですが、水道水を飲めますし、トイレットペーパーがなくてもお尻は洗えます。

水でのお尻洗いはこちらのサイトが詳しいので勝手ながらリンクさせていただきます。
http://www.1010uzu.com/travel/malaysia/toilet.html
タイやマレーシアの地元の方ほどうまくできないけど、練習します。
よく考えたら、お風呂でお尻を洗うのと一緒です。

東京でも非常用の避難袋を用意したほうがいいよ、と言われ、懐中電灯や乾電池、カイロなどうちにあるものをリュックに詰めて自転車の脇に置きました。
何を入れればいいのか分からなかったので、色んなサイトを見ましたが、全部入れると持って歩けなそうです。

「世界を救うために、デザインができること」をテーマにした『デザインの現場』2008年6月号を読んでみました。
http://book.bijutsu.co.jp/books/2008/05/20084_2.html

今後のことも含め、デザイナーさんに役立つ情報が書かれています。
本棚にある方は読んでみて下さい。

と、いうような啓蒙をするためではなく、自分のためには物品として今必要なのなんだっけ?と即物的な情報を拾い読みしてたんですが、欲しかったのは汚れた水でも飲料にできるlifestraw 
http://www.vestergaard-frandsen.com/lifestraw
問い合わせてみましたが、お返事がなかったところを見ると、日本では入手できないのかな。

探してみると、他にも、日本にも色々あるようです。
携帯用浄水器「スーパーデリオス」 http://www.delios.net/jp/delios.php なるものを発見し、amazonで購入しました。
まだ届いていませんが、これを自分用に買ってしまったのはちょっとワガママだったかな、と思いました。本当に必要な人はもっといますね。

タタメット http://www.tatamet.com/  はamazonで売り切れていました。

節電節電言うので、うちはどれだけ無駄遣いしてるだろうか、と東京電力の、家庭の電気使用量をチェックする簡単なサイトで調べて見ました。
http://www.tepco.co.jp/life/custom/life-navi/index-j.html

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うちは電気は平均より半分くらいでしたが、ガスが尋常でなかった…。
びっくりしました。

ところで、この一週間のノルマであるところの資料本2冊読破、が全然進んでいません(笑)。
気が散ってるんだか、逃避思考なのか、図書館で借りてきた『悪魔の機械』KWジーター、『邪悪』ステファニー・ピントフ、『忘れられた花園』ケイト・モートンを読み、『生きのびるためのデザイン』ヴィクター・パパネックと、『ユアプライベートスカイ バックミンスター・フラー』を拾い読みし、今『ホムンクルス』ブレイロック、『ディファレンス・エンジン』ギブスン&スターリングに手を着けております。

無意識でしたが、スチームパンク(ご存じない方はググって下さい)が増えています。
19世紀の、要するにほとんど電力がない時代の機械の力を見たい、という気分なのかもしれません。
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by dezagen | 2011-03-18 11:26 | その他 | Comments(0)