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歴代のヤマト糊
ライター、渡部のほうです。

 最近、文具メーカーに伺うことが多い。主な理由は先生業をやっているため授業の下調べ、なのだが、『これ、誰がデザインしたの?』連載時の情報のアップデートの意味もある。お礼参りっていうとなんか意味が違っちゃいそうだけど、取材先に改めてお礼にも行ったわけです。
 
 で、先日伺ったのがアラビックヤマトの回でお世話になった「ヤマト株式会社」。こちらではアラビックヤマトの回ではフォローしきれなかった、ヤマト糊の詳細や近年に出た商品などについて教えてもらった。

 ずらり、歴代のヤマト糊。

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 でんぷん糊のヤマト糊が生まれたのが1899年。明治ですから。すごい貫禄。
 ボトル入りの糊は1952年にチューブ入り発売を挟んで、1958年にプラスチック入りに変わっていく。それまで使われていたガラス瓶は割れやすく、また、重いことから輸送コストが掛かっていたことを、プラスチックを採用することで解消。

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 写真右端の小さいリブ入りの容器。懐かしい方も多いのでは?当初リブ入りになっていたのは、発売当時のプラスチック容器の技術、素材的な観点から、強度を増すため。その後1980年に中央から左の3つ、四角いボトルに変わる。
 
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 現行とガラス瓶期。こうやって見るとかなり違っているのだけれど、蓋の上に桜と当たり矢(ヤマトの名前の由来でもある、矢的)が押されていること、瓶の色が青/緑で現行のものが青、蓋が金から黄色と、色を継承し、共通アイデンティティを貫いている。

 こちらは2003年に出た和紙糊。

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 和紙工作に適したでんぷん糊の製品で、工作の集中を促すよう、ほんのりとゆずの香りがする。昔のラベルをモチーフにしたレトロなラベルを使用しているところに目が行ったが、デザインの注目点としては、ボトルの縁。
 ヤマト糊のボトルよりも縁周りが深くなっていて、指で糊の量を調節しやすいようになっている。教えてもらうまで全然気がつかなかった!と、いうような工夫が、糊の容器にはたくさん隠れているのであった。

ヤマト株式会社HP http://www.yamato.co.jp
by dezagen | 2011-12-08 02:11 | これ誰取材記事