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「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」展覧会図録
編集宮後のほうです。
しばらくお休みしていた展覧会図録追跡ですが、
最近おもしろい図録をいただいたのでご紹介したいと思います。

こちらの『靉嘔 ふたたび虹のかなたに』展覧会図録です。
縦42cm×横26cm×厚さ1cmの大判な図録で、
表紙には印刷されておらず、よく見るとうっすらと
タイトルが空押しされています。
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中面には作家自身の著述や作品目録などが記載され、
それぞれの折ごとに色を変えて、合計12色の特色で印刷されています。
靉嘔さんはレインボーカラーの作品を制作しているので、
中面も虹色なのでしょうか。

約360点の作品は、二つ折りになった紙に印刷され、
それらは綴じられておらず、本体から独立して添付されています。
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通常の書籍ではできない形状ですし、
美術館がつくるカタログとしてはサイズが大きいので、
どうやって流通させているのか、気になり、
カタログをデザインした永原康史さんにうかがってみました。

永原さんによれば、今回の図録はもともと
電子書籍にする予定で、永原さんに依頼されたそうですが、
配布できる形のものが必要ということで紙版を作成したのだとか。

通常、展覧会の図録は美術館から図録専門の制作会社などへ
制作依頼をしてつくられますが、永原さんはご自身で
電子書籍の出版レーベルepjpを運営されているので、
今回の本はそこから紙の本のプロジェクトとして刊行するになりました。

内容と本の形状に関しては、靉嘔さん、学芸員、編集者、永原さんで
相談しながら決めたそうです。
「作品を全部載せたい」という靉嘔さんの希望から
以前、茨城新聞のタブロイド判に掲載した形式を参考に、
二つ折りのフォリオの形になったとのこと。
これなら小さい画像もたくさん載せられますし、
大きな画像はノドに分断されずに1枚写真で掲載が可能。
製本されていないのはそのためだったんですね。

図録は、巡回展が開催される美術館会場のほか、
Amazon.co.jp、ナディフ各店で販売されています。
epjpのウェブサイトで詳細を知ることができます。
http://epublishing.jp/

大きな会社や流通を通さなくても
本をつくって販売できるしくみができつつあるのかもしれません。
今回の図録もデザイナーのレーベルから図録を出版するという
新しい出版の形として注目されそうです。

巡回展情報はこちら。
「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」
5/6で終了  東京都現代美術館
7/28-10/8 新潟市美術館 
11/3-1/4  広島市現代美術館 
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by dezagen | 2012-06-14 11:32 | | Comments(0)