続けて珍書編です。
(本当はこっちを紹介したかったりw)
『Kaugummi. Kommunikationskonzepte fur die Strasse』
(チューインガム 路上でのコミュニケーションコンセプト)
2008年、ドイツの最も美しい本入選
ガムの吐き捨てをやめさせるキャンペーンで
掲出されたポスターを集めたユニークな本。
吐き捨て防止ポスターがこんなにあるってある意味すごい。
噛んだままのリアルなガムの写真とか、
日本人的美意識だと「うえっ」って感じなんですが、
ドイツ的リアリズムなんでしょうか?
『Schapen tellen』(羊を数えて)
2007年、オランダの最も素晴らしい本入選
タイトルどおり、羊を数える本。
羊が群れているだけの写真が延々と続く。
絵本の形をしているので、子供の寝かしつけにも使えそう。
『And Willem. Documentation of a Youth』
(そしてウィレム ある青年の記録)
2011年、世界で最も美しい本コンクール銅賞受賞(オランダ)
生まれてすぐ里子に出されたこの本の作者、ウィレムが
自らのルーツを調べた結果をまとめた本。
顔の上の茶色い四角は、調査に非協力的だった人を
塗りつぶしてるんだそう。塗りつぶすって処理がすごい。
そして超パーソナルな内容を本にするっていう発想もすごい。
さらに、これが「世界で最も美しい本」(世界中で14冊だけ選出)に
選ばれているのがすごい。理解を超えた一冊です。
『Net niet verschene boeken』(出版されない本)
2010年、オランダの最も素晴らしい本入選
モアレだらけの本を集めた本など、ありえない架空の本を
100冊近く紹介した本。「これを本にする必要があるの?」
という疑問はさておき。日本なら完全にサブカル本だけど
すごく立派な装丁で、アートブックのようにつくられてます。
『Atlas der abgelegenen Inseln』(離島の地図)
2009年、ドイツの最も美しい本
無人島ばかりを集めた本。
中はブルーグレー、オレンジ、黒の3色刷りで
とてもセンスよくまとめられています。
テーマは珍書だけど、デザインがとってもすばらしい。
こうして見ていると本当に個性豊か。
うらやましいほどの自由さ加減。
(ツッコミどころ満載)
商業出版の世界にいると、
こういう発想を忘れてしまいがちなので、
いけないなと自戒をこめて。