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BERGに行って思ったこと その2
ライター渡部のほうです。
現在は東京におります。

BERGに行って思ったこと、その2については明日書きます、と書いておきながら、それから一週間以上経ってしまいました。
その2は、なんでこんなに形や物感が重要なんだろう、という話について書こうと思っていました。
が、
なんだか「言わずもがな」な感じがしてきて、書くに書けないなー、というのが正直なところです。

最近出たGRANTA JAPAN with 早稲田文学
www.hayakawa-online.co.jp/product/books/112352.html
に円城塔の「Printable」という短編が載っています。
あらゆるものがプリント可能で、三次元プリンターで立体もどんどん印刷できて、印刷された食品や印刷された家や印刷された街が出来て、人間すら印刷可能で、そうした「被印刷人」が魂を持つことも可能であると信じている人がいる、というような話です。
クローン人間のようで怖い、と思うかもしれませんが、文体が淡々としていて、読んでいるうちにそれが普通に感じられていく(円城塔ってすごい作家ですよねえ、今更ですが)ので、私達はぺらっとした社会に住んでいるんだなあ、なんて小説の中にすっかり入り込んで読み終わってしまいました。

ここで面白いのは、被印刷人が魂を持つ、というところ。
印刷された人間に限らないのですが、モニター上では架空なもの、隠してしまえば見えないもの、消えてしまうもの、に見えるのに、一度プリントしたり、三次元プリンターで立体的にプリントしたり、とにかく物となって出て来ると、それらの物は「存在感」を持つのです。

存在感の必要なものは、形として出てきて欲しい。

BERGのLittle Printerはそんな「言わずもがな」なことに気付かせてくれる、ささやかな存在なのです。
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by dezagen | 2014-03-08 19:43 | デザイナー紹介