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SteidlとMack、そして珍造本
編集宮後です。
しばらく前に書いていてアップし忘れていた記事など。

映画「世界一美しい本をつくる男〜シュタイデルとの旅」で、日本でも話題になったドイツの出版社シュタイデル(Steidl)。
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http://www.steidl.de

世界の有名写真家やアーティストの作品集を刊行、デザインから印刷製本まで自社で行い、徹底的にこだわった本づくりで知られる出版社で、映画でもそのこだわりぶりが紹介されています。

日本でもシュタイデルの本が入手できるようになったので、ご覧になった方は多いかもしれないですね。

そのシュタイデルに20年間勤め、写真部門のディレクターだったマイケル・マック氏が2010年にイギリスで立ち上げた出版社「MACK」がこちら。
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http://www.mackbooks.co.uk

写真の美しさはもちろん「それ、出版する?」という珍本が多く、アグレッシブでクールな出版社。アート業界内での評価も高く、刊行と同時に初版が売り切れるタイトルもあるそう。

そんなMACKの本を紹介するトークイベントがあったので聞いてきました。本を見ているだけだとわかりづらいのですが、アートブックや写真集の目利きの方々の解説を聞いて初めて面白さに気づくものもありました。

私がすごいなと思ったのはこちら。Oliver Chanarin & Adam Broomberg の
『Holy Bible』。
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http://www.mackbooks.co.uk/books/68-Holy-Bible.html

中味は普通の聖書なんですが、キリストの奇跡のエピソードが書かれている箇所に、それを揶揄するようなスキャンダラスな写真が掲載されいてるという問題作です。たとえば、空中浮遊のエピソードのところに、人体が空中に浮く手品の写真が挿入されているなど、ちゃかしちゃってるわけです。見た目はおしゃれですが、宗教上のタブーにふれた過激なアートブックといっていい仕上がりになっています。

1冊60ユーロもするし、完全に珍本の類いだと思うんですけど、何回も重版してるそう。日本では理解されづらいと思いますが、世界で出版するなら成り立つのかもしれません。

海外のアートブックは、中味は超珍本なのに造本が美しかったりして、見ていて本当に楽しいです。ジャンル的には珍本+造本で、「珍造本」ですかね。今年も11月末から「世界のブックデザイン」展が開催されるそう。世界の珍造本を見るのが楽しみです。
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by dezagen | 2014-10-07 02:24 | | Comments(0)