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箔押し加工会社から生まれた『 ナスカの電子回路 』マスキングテープ
ライター渡部のほうです。

箔押し加工会社から生まれた『 ナスカの電子回路 』マスキングテープについてのお話。

知っている人は知っている、知らない人は全然知らない、というネット上。
とはいえ、このブログを読んでいる方はすでにご存じでしょう、
箔押し加工会社コスモテックさんとデザイナー小玉文さんの『ナスカの電子回路』。

小玉さんの事務所BULLETのHP
http://bullet-inc.jp/index.htm

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写真ではまるで本物の電子回路基板のようですが、実は紙+印刷+箔押しからなるマスキングテープです。

名前に「ナスカ」が付いていることから伺えるように、小玉文さんのデザインには、「ナスカのハチドリの絵」「ミステリーサークル」「くさび形文字」「パイオニア探査機の金属板」が盛り込まれています。

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このテープに込められた物語は壮大。以下、公式サイトから、その序文の引用です。

『 20xx年、地球は核の炎に包まれた!海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた。だが、人類は死滅していなかった!
瓦礫と化したかつての都市 「 TOKIO 」 で発掘された、1巻のマスキングテープ・・・ そこには、 謎の電子回路 ・ ナスカの地上絵 ・ くさび形文字などの図象が、失われた過去の技術で定着されていたのだった。
このオーパーツが、これからの人類にとってどのような意味をもたらすのか・・・。 炎の時は過ぎてしまったが、物語は語り継がれなければならない、永遠に。 』

デザイナーの小玉さん曰く「ただテープを作るのではなくて、世界感。大きく言えばロマンを表すものを作りたかった」とのこと。
SF映画がそうであるように、セットや小道具の作り込みがきちんとしているほど、見ている人への説得力が強まります。このテープもまるで基盤の本物そっくりな精度の高さが、この物語性を支えていると言えるでしょう。

単純なマスキングテープの場合、無色もしくは色柄を印刷した紙に糊を敷き、巻いた後、テープの幅に応じてカットしていきます。
「ナスカの電子回路」の場合、接着剤塗布された和紙材をコスモテックで仕入れ、紙に特色3色の印刷を施し、2回(金と銀)の箔を押します。柄とのズレがないように確認しながら箔押し印刷、巻き取り、再度箔押し、再度巻き取り。
工程が複雑なため、ロールは1本につき、テープ2個分が限度。
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このロールの端と真ん中をカットしてできあがります。
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こんな手間の掛かったマスキングテープの実現化に至った経緯もユニークです。

そもそもはコスモテックと小玉文さんの間で行う、実験的な企画から始まったもの。当初販売は考えておらず、少量生産を考えていたものを、青木さんがツイッター (アオキマサノリ @cosmotech_no1) で公開。
10月9日に公開するやいなや、リツイートが2000台に。
とうとう青木さんも「#出来れば3000RTくらいまで行ったら商品化出来るといいな本気 」と書いた10月12日には、予想を遥かに超える5000RT、そして7000RT近くまで。
「泡吹いた」とはツイッター上の青木さんの言葉ですが、実際、リツイートされるたびに告知音が鳴ってすごかったそうです(想像を絶します)。

「商品化できるといいな」と書いた青木さんでしたが、現実的に製造コストを考えると1本5000円という値段になってしまう。通常であれば製品化をあきらめるところですが、SNS上での反応の大きさ、そして個々のコメントの熱さに応えるべく、青木さんと小玉さんで、実現させるための製造方法、販売方法を模索。
企画も無事会社のOKをもらい、いよいよ製造へ。

告知、販売はすべてネットを通じて会社から直に、販売専用ページ(すでに注文は終了) http://oparts777.wix.com/oparts777 を設け、受注生産で売るという方法に。結果、700個の生産数が決まり、現在制作中です
テープの側面に貼るシールや、梱包の袋、中のカードにもコスモテックの技術が活きた、箔押しで制作しています。

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1本5000円(2本で9000円)という高価なテープですが、高くても欲しい人はいる。
基盤・パーツ好き、マステファンなど、ニッチで限定された市場でも、そうした人たちがいるところに情報が届いたことで可能になった商品といえるでしょう。

青木さんの役職は「営業」ですが、このリツイートの反応を受け、きちんと社長に打診し、製品化まで持って行った、この行動力、実現力は素晴らしい。ブログ相方宮後さんは青木さんのことを「1人代理店」と賞賛。
インターネットがそれほど普及していなかった時代の製品化の告知や流通というのは、広告制作会社や代理店があって成り立つ事だったのですが、現在はブログやSNSを使って、作り手が消費者に情報も商品も届けることも可能です。

青木さんと小玉さんの熱意をさらに感じたい方は是非こちらのサイトをご覧下さい。

facebook の紹介ページ(写真がただごとでなく多い)
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1052115261487767.1073742023.186223978076904&type=3

コスモテックのブログ ほぼほぼ「ナスカの電子回路」の話に。
http://blog.livedoor.jp/cosmotech_no1/archives/cat_50051214.html
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by dezagen | 2016-02-10 17:04 | プロダクト・パッケージ