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取材のお願いの仕方 前編
前回の「取材後のまとめかた」と順番が前後してしまいますが、今回は最初に取材を依頼するときのお話を。

「これ誰」では、ロングセラー商品や企業のロゴなどを取材することは多いので、たいがいの取材は企業へのアプローチから始まります。例えば、Aという企業の商品Bが誰によってどうデザインされたのかを調べたいとき、企業の担当者とどんなやりとりをしているのか、ご紹介していきましょう。

「美術出版社で『デザインの現場』というデザイン専門誌の編集をしております宮後と申します」

私がこう言った時点で、だいたい電話口からは「『デザインの現場』って何? そんな雑誌は知らないけど???」と身構えている感じが伝わってきます。ここでめげてはいけません。続けて、

「弊誌連載でロングセラー商品のデザインを紹介する記事があるのですが、御社の商品Bはデザインも素晴らしく、どなたがデザインされたのか調べております。御社でお分かりになりますでしょうか? ご担当者につないでいただけますか?」

と一気にしゃべってしまいます。雑誌の連載内容をくどくどとしゃべってはいけません。最初に電話をとった人には関係ない事柄ですから。とにかく商品Bをほめて、相手に警戒心を抱かせないことが大切です。ここをクリアすれば、スムーズに商品担当者か広報担当者につないでもらえます。月曜日朝イチとか、夕方など、忙しい時間をさけて電話し、相手にきちんとした対応をしてもらうのがコツです。

ここで誰に電話がつながれるかが運命の分かれ道。運良く、デザインに理解がある担当者や、真面目で感じのよい担当者にあたれば、我々の面倒くさいリクエストに対しても何とか社内で聞いてみようと骨を折ってくれます。

反対に、そんな取材に協力してもメリットがない、面倒くさいから対応したくないと思う担当者だったら、終わりです。そういう担当者に当たらないようにするには、電話をかける前に念を送り、ひたすら祈るしかありません。

いい担当者にあたった時は本当にうれしくて、その会社のことまで好きになってしまいます。いい人材は企業の財産なんだなあとつくづく思います。

次回後編では実際のやりとりをご紹介します。お楽しみに!
by dezagen | 2008-09-26 17:16 | Comments(0)