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カテゴリ:プロダクト・パッケージ
  • バニスター株式会社
    [ 2012-05-18 11:24 ]
  • 韓国の女性用生理用品
    [ 2012-05-16 09:54 ]
  • チョコレート考40+鈴木マサル傘展
    [ 2012-05-13 17:28 ]
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    [ 2012-05-02 21:34 ]
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    [ 2012-03-17 21:51 ]
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    [ 2012-03-09 07:08 ]
バニスター株式会社
ライター渡部のほうです。

と、いうか、東京造形大学教員の渡部千春のほうです。
と、いうのは、大学のゼミの授業の話であるから。

渡部ゼミは今年から始まったばかりで、まだ学生5名と共に模索中なところではあるのだが、一応主旨としては「これ、誰がデザインしたの?」の連載の内容に近い。
日用品や食品など身近なもののデザインは誰がデザインしたのか?なぜそうなったのか?を調べ(←今ココ)、疑問のあるものや、改良が考えられるものはデザイン提案をしていく。
題材探しも学生自身にやらせている。先生から「これを調べなさい」というよりは、学生が「知りたい」と自ら思うもののほうが、探求力が増すと考えているから。
希望としては、そのデザイン提案をメーカーの方に見てもらうところまでが目標だが、なかなかそこまで受け入れてくれるメーカーは少ないかもしれない。

現在、ゼミの題材として上がっているものの1つが、ガム。
その中で、日本クラフトから出ている「リカルデント」www.recaldent-gum.com について、学生から疑問が出た。
昨年9月よりリニューアルしたリカルデントは、パッケージにシズル写真や絵がなく、質感もマットなので売り場で目立たないのではないか?ということだった。

「デザインを手がけたのはバニスターという会社です」と学生が言うので「ひょっとして?」と思い調べて見たら、以前『デザインの現場』の郵政公社・日本郵政のデザインリニューアルの取材でお世話になったランドーアソシエイツの細谷正人さんが独立して立ち上げた会社だった。

と、いうわけで、先日、バニスター株式会社 www.bannistar.com に伺ったのであった。



真ん中でお話をしているのは、クリエイティブディレクターの清水請平さん。
奥に座っているのは、バニスター代表でブランドストラテジストの細谷正人さん。
手前は大学の学生と大学院生1名。

リカルデントのデザインについて。
バニスターでは、日本クラフトが持っていた条件の上、デザインだけではなく、ブランド構築から参加している。
メインターゲットは30代から40代の女性。
この層の女性はキラキラしたものを好むが、ギラギラしたものとはちょっと違う。
男性向けな濃い色で力強いパッケージとも違う。
化粧ポーチ、鞄などに入っているものとの相性を考えても、自己主張の激しいものよりはキレイめデザインのほうが合う。
マットな紙質は、他のグロス系のガムとは異なるものとして、逆に目立つのではないか、と考えられた結果である。

また、非常に重要なのは、リカルデントはもともと「歯を丈夫にする」ことが主眼に置かれた商品であり、フルーツ味を売りにしたガムとは違う。現在出ている5フレーバーのうちマイルドミントは特定保健用食品に指定されており、清潔な、若干ふくらませて言えばメディカルなイメージ、を付加し、訴求することが求められた。

学生(20代、男性)は「目立たないのではないか」と考えたが、その視点とは異なるものの見方で作られたパッケージである、と、いうことを色々と聞いてきた。面白かった…。
やっぱり現実の市場を相手にしている現場の声を聞くのは楽しい。

渡部ゼミではなるべくこうした現場に立つデザイナー、メーカーの人から、学生が直接話を聞く機会を設けたいと思う。
もちろん忙しいデザイナー、メーカーの方からすれば、わざわざ時間を割くのは大変だと思うが、一方で、制約のない分発想が自由である学生の考えは一般消費者の声に近いため学生(若い消費者)との意見交換の場としてメリットのある機会と、考えていただきたい…(ちょっと小声)。

ちなみに、バニスターでは、学生の持っているガムを出してもらい(リカルデントを持ってた学生は一人だったけど、あれ…?)、なぜそれを選んだのか、どこで買うのか、ミントとガムとどっちを持つか、どれも持たないか、などを聞いた。
さすが細谷さんも清水さんもブランディングのプロだけあって、消費者の情報を聞く好奇心がすごい。これは私も見習わなければ。

細谷様、清水様、お忙しい中にありがとうございました。


by dezagen | 2012-05-18 11:24 | プロダクト・パッケージ
韓国の女性用生理用品
ライター渡部のほうです。

また、男子禁制な、以前書いた http://blog.excite.co.jp/dezagen/18110151/ 女性用生理用品のお話の続き。




ソウルのスーパーで見た、生理用品の棚。
まだまだ種類がいっぱいあって、写真に映っているのは1/3くらい。

世界の生理用ナプキンのパッケージをざーっとウェブサイトで見る限り、欧米型のデザインにほとんど寄っていて、日本、韓国、台湾はかなり特殊(中国もかなり違うらしいのだけれど、未チェック)。

生理用品に限らず、日本と韓国のパッケージはかなり独自の視覚言語で勝負している。
ざっくり言うと、日本や韓国は視覚言語の機能性よりもエモーショナルな部分、繊細さ、が求められている、と思う。
最も機能重視な米国のデザインと比べると、ふんわり、やわらか、かわいらしい感じ、という印象。

これはまったくもって私感なので、他の方はどう思っているのか分からないけれど、そのエモーショナルな装飾性が、どれが何(羽付、羽なし、夜用、昼用、かぶれ防止、などなど)なのか、を伝えにくくしていると思う。

と、いうのはなかなか客観的に考えられないものだが、日本同様ふんわり系の生理用品パッケージが多い韓国で見てみると、私は文字が読めないだけになおさら、どれがどれだか分からない…。
と、思うのだけれど、どうだろうか。

韓国とは関係ないけど、学生に聞いたら、その場にいた女子全員、家で母親や姉、妹などと共有する、と言うのでびっくりした。トイレの棚に置いておき、みんなで使うらしい。
うちは母と姉がいたが(今も生きてますが、全然)、別個に買い、タンスの中に入れて置いた。
世代の差なのか、単純にうちだけ特殊なのか。
私が母親だったら、花柄は買わない。蝶柄も買わない。

by dezagen | 2012-05-16 09:54 | プロダクト・パッケージ
チョコレート考40+鈴木マサル傘展
ライター渡部のほうです。

スーパーライター/エディター上條桂子さん https://twitter.com/#!/keeeeeeei より、「こんなチョコレートがありましたよ!」と写真をもらう。



ひょー、きれいなパッケージ。

Seattle Chocolates http://www.seattlechocolates.com/ というアメリカのブランド。
板チョコレート TRUFFLE BARS のページを見ると、テキスタイルパターンのように地色を敷いて、フレーバーの違いを表している。
約70gで3ドル。これくらいだと自分で食べても、人にあげてもいい感じ。
人にあげる、となるとやはりパッケージのきれいさ、特別感は重要。

欧米だと板チョコレートのパッケージが、文字情報+シズル写真、イラストだけでなく、テキスタイルパターンのような柄を敷いて、ラッピングペーパー的に使われていることが多い(事実、ラッピングペーパーか…)。

日本のチョコレートはまだまだだなあ、と思っているのだけれど、テキスタイルデザイナーの人にチョコレートをデザインしてもらったらいい感じになるのでは。
で、鈴木マサルさん http://ottaipnu.com/ http://ameblo.jp/ottaipnu/ にやってもらいたいなあ、と思ったのは、「鈴木マサル傘展」に行ってきたから。
(以下、5月14日に若干補足しました)



情報:http://www.facebook.com/photo.php?fbid=320311361370681&set=a.202279466507205.49613.202241836510968&typ


開催場所:
OYAMACHO 18-23
東京都渋谷区大山町18-23コートアネックス大山町1F
TEL:03-5452-3171 MAIL:yamazaki@casedepon.com
( 担当 : 山崎 )
期間:〜5.27(sun),11:00-18:00
トークイベント:5.20(sun),14:00-16:00

ムーンバットと協力して作られている傘のシリーズ+新作+刺繍が素敵な日傘+雨用兼用日傘、+会場限定6種類のテキスタイルパターンやくるみボタンから選んで自分だけのオリジナルが作れる日傘、と盛りだくさん。
オリジナル日傘以外は即売。
渡部は父母兼用プレゼントに1本購入。買わずにいられない、なにかものすごい誘因力を感じた次第。

写真は鈴木さんのブログ http://ameblo.jp/ottaipnu/day-20120513.html に詳しいので是非ご覧あれ。

鈴木さんのブログにも書いてあるが、今回は協力クリエティブチームが素晴らしい。

DM、ポスターをデザインした enamel. の石岡良治さん。http://www.enamel.co.jp/
enamel. さんには以前このブログにも登場してもらっている。
http://blog.excite.co.jp/dezagen/15168812/

会場構成を手がけた 設計事務所 ima (イマ) 。http://www.ima-ima.com/
世界中のマリメッコショップの店舗デザインをやっている、ということでご存じの方も多いはず。

比較的小さいスペースで、それぞれ個性のある53アイテムの傘+オリジナルファブリックも披露というのは、バランスをどう取るか、かなり難しかったのではなかったかと思うのだけれど、それをすっきりと見えやすく、壁面に並べ、オリジナルファブリックは大きく出す、と、ポイントの強弱をきちんとさせている。

また、この展覧会及び商品の最大の魅力は、鈴木さんの絵柄が立体的なプロダクトになったときの「楽しさ」。フライヤーからその楽しさがダイレクトに伝わって来る。

出すところは出す、抑えるところは抑える。プロのテクニックが光るところ。

また、世界感をさらに盛り上げるオリジナルのBGM(雨っぽい、でも、楽しく弾むような音)は高橋琢哉さん
http://www.sendenkaigi.com/ykkap/index.html


傘の制作はムーンバットさん。http://www.moonbat.co.jp/

と、素晴らしい。

こうした展示、商品が成功するのは、むろん、鈴木さんのテキスタイルの魅力がコアにあるから。
イラストの力があって、色彩感覚に優れていて、パターン化できて、しかも布1枚がいいだけじゃなくて、傘やその他のもの(会場では鈴木さんの着ていたシャツがものすごいインパクトだった)に応用したときに美しい、ってなかなかできることではない。

鈴木様、是非今度チョコレートのパッケージを。


by dezagen | 2012-05-13 17:28 | プロダクト・パッケージ
ソウルの芳山市場
ライター渡部のほうです。

そういえば、遡ること2週間ほど前、ソウルに行ってきたのだった。
1泊2日、睡眠時間を除くと実質フリータイム8時間、という強行だったのだが、
ここでほとんど時間を潰してしまった。



資材好きにはたまらない、芳山市場 방산시장 
製菓用品で有名な場所らしいが、その南側の通りはビニール類、ステッカー各種、包材、などなど。

すごい狭いところでシールの型抜きやってたり、



テープ専門店。日本とちょっと違う色合い、マット系少しくすんだ色味が多かった。


by dezagen | 2012-05-02 21:34 | プロダクト・パッケージ
女性用生理用品について考える
ライター渡部のほうです。

ツイッターで少し書いたことだけれど、断片的だったので、こちらでまとめてみたいと思う。
お題は「女性用生理用品」。
生理用ナプキンのパッケージデザインについて、どうも納得がいかないところが多い。

まず、生理用品のデザインが20代をターゲットにしているように思えてならない。
ユーザーは12歳くらいから50歳くらいまでの幅広い層だが、花柄、蝶柄、レース柄、パステルカラー、などなど、中学生や中年女性が持つには違和感があるものが多い。

また、選択の幅が広すぎて迷うこと。
選択肢が多いのはいいことでもあるが、その違いが分かりにくく、選びにくい。
メジャーなブランドだけでも
・ユニ・チャーム ソフィー 28種 http://www.sofy.jp/product/index.html#a_np
・花王 ロリエ 22種 http://www.kao.com/jp/products/napkin.html
・P&G ウィスパー 16種 http://www.happywhisper.com/lineup/index.html
もあるのだ。
むろん、それぞれ、昼用夜用、羽なし羽つき、かぶれ防止など、違いはあるのだが、一人のユーザーが使い分けるにしても、パンティーライナーを除き、せいぜい3種類くらいだと思う。

売り場によって、ブランド別だったり、サイズ別だったり、ディスプレー方法も様々。
ブランドごとで並べてくれたらまだ分かりやすいのかもしれないが、それにしても、ソフィー28種の中から「えーっと…どれだっけ?」というほど、違いが分かりにくいデザインが多い。

そもそも違いを分からせるデザインが主眼になっているとも思えない。
最近は、○○コラボ、季節限定○○柄など、ちょっと目新しいという点を強調するものが多いが、果たしてパッケージの柄はそれほど必要なものなのだろうか。

ツイッターでこのようなことを書いたら「海外ではどうか」という質問をされたので、ウェブサイトで分かる限り見てみた。

whisperは海外ではalwaysというブランド名で出ている。
米国のalwaysは種類は多いが、色味が濃く個包装の色で識別しやすい。 http://www.always.com
英国のalwaysは米国より柔らかい色味だが、やはり個包装の色で識別しやすい http://www.always-info.co.uk/
フランスのalwaysは着目すべき点がある。製品のパッケージは英国とほとんど変わらないが、ウェブサイト http://www.always.fr/#/our_advices で一番最初に出て来るページでは、10代、20〜30代、妊婦さん、50代くらいの女性、と、年齢、状況別にアドバイスのページを設けている。また「どうやって選ぶか」も親切。質問(フランス語の分からない私でもある程度分かる)のステップを踏んでいけば、3種類くらいの製品を薦めてくれる。

alwaysに関しては、このサイト↓から国を選んで見ることができる。
http://www.always.com/gateway.jsp
トルコではorkidという名前だったり、南米各国では製品ガイドより先にフォーラムのページがあったり、色味に他の国にあまりないオレンジ色、黄色があったりと、アプローチが国により異なることが分かる。

日本には入っていないが世界的なブランドkotex
米国のkotex 。基本は白ベース。外装の帯でタイプを識別。http://www.kotex.com/
黒ベースのU by kotexは個包装が色付き。http://www.ubykotex.com/ 
ウェブサイト上では、自分のオリジナルパッドデザインを作ってギャラリーのように見せるコーナーもある。明確に書いてはいないが、若い人向けにターゲットを絞ったものだろう。
英国のkotexはうってかわってセクシー路線。 http://www.kotexfits.com/
シンガポールはU by kotexに寄ったデザイン。 http://www.kotex.com.sg/
外装がイラスト入り、パッドが柄付きという意味では日本とかなり似ているが、色味が濃いのは欧米の影響が大きい。

アジアでは欧米ブランドに加え、ユニ・チャームや花王も進出、さらにローカルブランドも多数ある。
先日インドネシアに行った時見たnina http://www.bagusgroup.com/pcare3.html
softex http://www.softexindonesia.com/our-products/female-care.html
dianaというブランドも見たのだが、本社がどこだか分からない。
一応、ベトナムのサイト http://diananapkin.com.vn/
日本韓国台湾を除くアジア圏は日本と欧米のミックスという感じだ。

欧米ではこれら以外にスーパーマーケットやドラッグストアのプライベートブランド商品も出ていて、そちらのほうが若干値段が安め。デザインは大概メジャーブランドに似ている。
識別しやすさでは米国が分かりやすい。また年齢や趣味性を反映しないニュートラルなデザインがある。

種類の多さでは、日本も欧米もアジアあまり変わらないようだし、「柄付き」「20代中心の広告、デザイン展開」は世界的なトレンドでもあることが伺える。
できれば米国のニュートラルなパッケージデザイン、フランスalwaysのような年齢、状況別対応が望ましい、と書きたかったのだが、なんだか自信がなくなってきた。

by dezagen | 2012-04-10 04:16 | プロダクト・パッケージ
チョコレート考39
ライター、渡部のほうです。

デザイナーの井上庸子さん http://www.inoueyoko.com/ からお裾分けをいただいたチョコレート。



こういうスリーブ状になっていて、



中にプラスチック(PETかな?)のケースに入っているというもの。
文字はヘルベチカ。

メーカーのウエブサイトを見てみたら、あら素敵♡
イタリア語が分からないけど、でも楽しさは伝わって来る。
http://www.cioccolatitaliani.it/

最初、手でとろけるチョコレートを握ってたり、大胆な写真が出て来て驚くけど、映像「VIDEO」のページがおすすめ。youtubeでも見れる。
http://www.youtube.com/user/cioccolatitaliani

チョコレートのブロックを鑿(ノミ)で砕いていくの、やりたい…。
by dezagen | 2012-04-08 15:55 | プロダクト・パッケージ
チョコレート考38
ライター、渡部のほうです。

楽天で見つけたベルギーのチョコレート、Dolfin http://www.dolfin.be/



気になったのは、イギリスのロココと同じパッケージの仕様だったからで、紙の上にビニール袋。
札入れのようにチョコレートを入れる方式。
70g 473円。
この方式、古くさい感じはするけれど、ゴミ処理まで考えると、分別しやすいCO2を出しにくいパッケージになっているところが賢い。

小さいサイズ、30g 262円のほうは、2枚の紙で包んだシンプルな包装。



外側の包みに描かれているパターン+中央のイラストの組み合わせがきれい。
(きれいなパッケージなのにぐしゃっとしたまま写真を撮ってしまった自分を反省)

dolfinのサイトによれば、9種類のフレーバーを旅するように楽しむことがコンセプトになっている。
20世紀初頭のグランド・ツアー的というか、オリエンタリズム的というか、そんなノスタルジックな雰囲気を醸している。

本社に問い合わせたのだが、返事がないので、ウエブから得た情報なのだけれど、ウェブのデザインを手がけたデザイン会社がパッケージとプロモーションツールを手がけている。

ベルギーのbiduleという会社
http://www.bidule.be/case.php?id=4&sid=11

上のサイトのページに、dolfinを手がけた経緯が書いてある。
既存にあったメーカーを買った、新社主が新しいブランディングを依頼、30gのパッケージ、店頭ツール、ウェブと徐々に世界を広げていった。

オーガニックチョコレートの姉妹ブランド、tohi http://www.tohi.be/ のデザインもbiduleが手がけたとのこと。
日本で手に入らないようだが、こちらもきれいなパッケージ。

1月中旬からチョコレートを見て、食べてしてきて感じるのは、日本の国産チョコレートはまだ「作りが甘い」「詰めが甘い」こと。
世界的、というか、主にフランス、ベルギー、イギリス、アメリカだけれど、に見て、「今までチョコレートの原料、カカオの産地を無視しすぎてきた。これからは意識しよう」というのが大きな潮流としてある。
アフリカの産地諸国、この前行ってきたインドネシアもそう。
カカオの産地でチョコレートが作られることはほとんどなく、輸出される。
輸入した側でカカオは、まるで樹脂系の素材が工場から出て来たかのように扱われている。
こうした現象は、小麦や砂糖などの基本的な食材ならどれも抱えている問題でもある。

dolfinがことさらアフリカを意識しているわけではないが、カカオやミルクといった基本の素材、フレーバーのスパイスや茶葉の産地への意識をあえて前面に出すことで、メーカーの意識とパッケージが一致し、また消費者への,押しつけがましくない程度での、啓蒙へと繋がっている。

概して日本の量産品のパッケージデザインは、その均質性が特徴となっている。
これはこれで「どこでもいつでも同じ品質」を担保する現れでもある。
一方で、食品の場合、いかにも工場から生まれてきた均質性は、素材がもともと気候風土を反映した農産物である経緯をおざなりにしているようにも見える。

チョコレートのような嗜好品ならば、もう少し産地への意識や、そこからでてくる地方色、クセのようなものがあったほうが、メーカーの姿勢が分かりやすい。
日本のメーカーは少しこの辺が欠けているように思える。

by dezagen | 2012-03-26 01:22 | プロダクト・パッケージ
チョコレート考37
ライター渡部のほうです。

チョコレート考30 で取りあげた、大阪をベースにするオリムピア製菓は、地元の人でも知らなかったという、隠れチョコレートメーカー。
1934年(昭和9年)に創業し、OEMを中心に製造を行っている。

ウェブ検索していてふと見つけたメーカーなのだが、ウェブサイトもパッケージもきれいだったので、注文してみたもの。

HP http://www.olympia-seika.jp/



こちらのパッケージ、ウェブサイトなどのデザインを手がけているのは、アイドマ http://www.aidma.net/
大阪、東京をベースに広告、カタログ、ウェブサイトの企画運営を行っている会社。

上に書いたようにオリムピア製菓はOEMが中心だったが、自社ブランドで直接販売するプロジェクトを立ち上げ、アイドマの協力の下、商品パッケージの一部見直しと、Webサイトの全面リニューアルからスタートし、2010年3月にネットショップをオープンさせた。



創業当時から使われている葉っぱ模様のシンボルマークを活かし、商品ラベルに消印のようにアレンジ。郵便物が届くような贈り物感を演出している。

板チョコレートは透明パッケージのいさぎよさが特に目を引く。



「板チョコをネット で購入するのはどういったことなのかを考えた時、きっとチョコレート好きな方に違いないと考えました。となると、フィルム包装に絵柄は必要く、受け取った時にチョコレートの品質と価値を確認していただけることが重要だと考えました。見た目、大き さ、厚み、重みで即座にこのチョコレートの価値を感じていただければと考えました」とアイドマは説明する。

店頭売りでは難しい透明フィルムだが、メーカーから消費者までのルートと管理が分かるオンラインならではのパッケージと言えるだろう。
by dezagen | 2012-03-19 15:39 | プロダクト・パッケージ
インドネシアのチョコレート Monggo
ライター渡部のほうです。

先日、2泊3日ほどインドネシアのジョグジャカルタに行ってきた。
首都ジャカルタから飛行機で1時間。人口50万人ほどの地方都市になぜ?しかも2泊3日って何?
と、いうのはほとんどうっかりだったのだが、そこら辺の話はさておき、
ジョグジャカルタには、インドネシアでは珍しいチョコレート工場があるのだった。

Monggo http://www.chocolatemonggo.com/ というのが、それ。

街の中心部からタクシーで15分〜20分くらい。
のほほーんとした住宅地の中に、本社工場。



家?
門のところにいるの鳥だし。
って、多分元住宅を改装した場所だと思われるが、中はちゃんとあります、ショップと工場。





ショップのお姉さんがなんかすごい美人。英語流暢(ひょっとして第一言語が英語の方なのかも)。
(追記:なんか見たことある、と思ったら、小椋冬美のマンガに出て来そうな美人なのだった)

で、肝心の製品というと、こういう感じ。



君は小学生か?みたいな、いい笑顔をしてるのは、もちろん小学生ではなく、PR担当のGurnadi Santoso (グナルディ・サントソ)さん。

ここしばらくチョコレートについて調べていて、カカオを作っている国が作るチョコレートというのが少ないことが気になっていた。
カカオが作られるのが暖かい国ばかりゆえ、溶けやすいチョコレートは売りにくい、などもろもろ理由はあるのだけれど、香りも味わうものだけに、産地で作ったほうがいいのでは?そんなメーカーはないのか?と探してみたところヒットしたのが、カカオ豆生産量世界第3位インドネシア産のMonggoであった。

カカオはすべてインドネシアのスマトラ産。
やはり私の勘は間違ってなかった。カカオの香りが非常に強くてフレッシュ。
しかも、日本人に(も)嬉しいことに、甘すぎない。
スイス・フランス・ベルギー産のチョコレートは、おいしいけど甘すぎて喉が渇く、みたいなことがない。

先に「インドネシアでは珍しいチョコレート工場」と書いたが、他にインドネシア産のチョコレートがないわけではない。
なんだか段々チョコレートに詳しくなってしまって、面倒臭い話になってきてるが、Van Houten(インドネシアは過去、オランダ領だったことの名残ですかな) やSilver Queenといったチョコレート他ネスレ系のチョコレートなども自国で作られ販売されている。
のだが、そのほとんどは、植物性油脂などを入れた安いもの。植物性油脂を入れると安く出来るのだが、カカオ成分が少ない分味は劣る。
ちなみに日本製の一般的なチョコレートは残念ながら植物性油脂入りがほとんど。

Monggoは植物性油脂を一切使わず、ヨーロッパの高級チョコレートと同じ製法でできないか、と試みた極めて珍しいメーカーなのである。
メーカー自体の始まりは本当に最近で2005年から。ベルギー人のThierry Detournay(ティエリー・ドトウネイ)さんが「生産地なのにまともなチョコレートがないよ!」と、インドネシア人の奥様と始めたもの。2008年に(恐らくリーマンショックの影響で)一度会社が倒れたものの、再起し、現在は社員70人を抱え、インドネシアほぼ全土に流通する高級メーカーに成長しつつある。

サイズの大きな80gで200円弱〜250円ほど(フレーバーにより異なる)、40gバーは約100円。
現地のチョコレートの値段(は質によってえらいばらつきがあるのだが)の大体2,3倍。
わずかに輸入されているリンツやキャドバリーの1/2ほど。
質から言えば、かなりお買い得な商品である。

とはいえ、平均月収や物価が日本の1/10〜1/5(統計により異なる)の土地。
ジョグジャカルタの中心地でも、昼食が100円で食べられるくらいだから、チョコレート1枚に200円は日本人の感覚にして1枚1000円とかそれくらい。
贅沢品ゆえ、現地の人からするとギフト向け、あるいは観光客向けな商品である。

で、やっとデザインの話になるのだけれど、高級品なだけに
1)ある程度高級感のあるパッケージが求められる。
2)観光客にしてみれば、インドネシアの風合いが欲しい。

上の写真だと分かりにくいかと思うので、HPのほうで見て欲しいのだけれど
http://www.chocolatemonggo.com/en/content/monggo-products
基幹商品80gの板チョコレートは、バティックのパターンを意識したカカオ柄を起用。
お土産用の100gは影絵や寺院の柄を、これまたバティックの柄のようにアレンジしている。
現地の人でも比較的カジュアルに買える40gのバーは、1色刷の紙をベースに、シズル感の伝わりやすい写真の帯を掛けている。

こちらはダーク69%、80gの中を開いたもの。



カバーの紙は粗目の再生紙。かなり風合いが出ている。
あとは板紙とアルミ箔でラップ。
最近は樹脂系フィルムのチョコレート包装が目立つが、Monggoのチョコレートの中身にも人工添加物を使っていないので、外装は紙とアルミ箔のみでなるべく自然に近い素材を意識して選んでいる。
中のチョコレートは、カカオのマーク入りで、オーセンティックなチョコレート、という感じだ。
こうしたデザインはチョコレート職人でMonggo代表者であるティエリー氏がディレクションを行っている。

ブランド名「Monggo」はジャワ語で「please、どうぞ」の意味。
(補足:最初インドネシア語と書いてアップしてしまいました。インドネシア文化に詳しい友達のご指摘、サンクス!)
日本にも是非どうぞ、と言いたいところだが、まだ国内流通のみ、というのはちょっと残念。
日本の輸入業者様が頑張って欲しいところ。
ヨーロッパから入れるより、明らかに近いんだし。


by dezagen | 2012-03-17 21:51 | プロダクト・パッケージ
チョコレート考36
ライター、渡部のほうです。

紙包みのチョコレート、もう一個。

Café-Tasse http://www.cafe-tasse.com のFamily Bar Noir



100g 525円(税込)



筋入り再生紙の中に、アルミ箔の包み紙。
再生紙自体はもう珍しくないけれど、筋入りの紙はテクスチャーが感じられて、結構好きな人多い。

Café-Tasseは結構どこの輸入食品店、割とお高めのスーパーなんかで目にするのだけれど、HPを見ても会社情報がよく分からない。自社facebookによれば、1990年ブリュッセルで設立、当時はカフェ用の5gチョコレート(コーヒーについてくる小さいチョコレート)を作っているメーカーだった。
なので、「Café-Tasse(コーヒーカップ)」の名前が付くわけですな。
2001年にAndreas Gembler 氏が会社を買収し、2009年からはGembler 氏の娘が継いでいる。とのこと。

現在の商品バリエーションは、Gembler 氏に買われた後から増えたものなのか、よく分からないが(チョコレートのことを調べるにはフランス語の知識が必要だなー)、HPを見る限り、日本には入っていないものがものすごくあるし、東西南北あらゆる国に卸している様子。
どこの国でどの製品が売れているのかは分からないけれど、(品質を担保した上で)普遍的なデザインだけにどこでも受け入れられやすいのではないだろうか。


by dezagen | 2012-03-09 07:08 | プロダクト・パッケージ