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カテゴリ:プロダクト・パッケージ( 194 )
フランクフルトで見たパッケージデザイン他
ライター渡部のほうです。
クロアチアの帰りに、トランジットついでにフランクフルトに2泊。

前回のタイ旅行で会った日本人のご夫婦(ドイツ滞在歴15年、現在は日本在住)に、3年くらいドイツに行ってないんでパッケージを見てくるという旨を伝えたところ、
「ドイツなんて3年どころか5年どころか、一生パッケージは変わらないわよ」。
確かにある面では全然変わらない(ニベアの缶とか変わらないだろな)。
とはいえ、結構発見もあり。

いつ見ても変わってないAlpecinのヘアケアシリーズ。
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なぜ筒型に横がはみ出したみたいな形になったのか聞いてみたい。

上段、変わらないヘアケアシリーズ。下段、変わりゆくヘアケアシリーズ。
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単純にドイツの男性は保守的、女性は変化を望む、というまとめでいいんだろうか。

懐かしい感のある石鹸箱の形。この石鹸箱があればドイツに銭湯ができても全く問題はない。
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ベビー用シャンプー類。滑り止めにしてはブツブツ多い。
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クロアチアで考えさせられた、トイレットペーパーの袋の中での向き。
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下のものは正面に筒断面型。上のものは正面にロール紙面型。

必ずチェック、スープストックの動物。
マギーはシルエット風。
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クノールは非常に抽象化の進んだ線画。
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世の中のスープストックからリアルな動物がフェードアウト気味。

牛のいない牛乳。ドイツもそうだった。
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ちょっといた
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こちらも必ずチェックするようになったもの、マヨネーズ容器。
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クロアチアでその多様さに驚いたが、フランクフルトもガラス瓶、ハードプラスチック(PP)の蓋が下のタイプ、金属チューブが揃う。

缶詰のパッケージ。正々堂々中身を丸見せ。
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型抜きされたスライスチーズ。
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日本にも型抜きの海苔などあり、そしてそれはとても子供が喜ぶらしいのだが、ドイツにもそのような事が起こっており、海苔かチーズか、という違いが日本とドイツの違いではあるが、海苔とチーズを一緒に食べてもおいしいので、どうせなら一緒にしたっていいんじゃないか。

お茶やらハーブティーやらはやたらと種類の多いドイツ。
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緑茶も中近東のチャイも。都市部は多民族ミックス状態なんで、リアルなものに接しているはずなのだが、なんとなく(ほんの少し茶碗の角度が)イメージが違うような。

茶といえば、ヨーロッパでもボトルタイプの緑茶が流行る!と数年前に断言したものの、今回来たら95%が紅茶系で緑茶惨敗。予測不発。
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ドイツ産の梅ワイン「女王」
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インスタントヌードルコーナー。
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昨今ヨーロッパでこのジャンルはマギーがのしてきているが、日清も相変わらず人気。カップヌードルも別の棚に。

スーパーでお寿司は当たり前になってきている。昨今は外側を海苔ではなくアボカドやサーモンで巻いたりするアメリカっぽいお寿司が流行っているよう。
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寿司セットの名前が、Miyu、Mamiko、Misaki、Haruki、Hayato、Hinata、Honoka、Yumi。
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Natsu Foodsというところから出ている。

スーパーマーケットの、自分で充填するコーナーがえらい充実。
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ナッツやらシリアルやらフローズンヨーグルトやらスムージーやら、オイルや酢まで。
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学習ノートの罫線が分かりやすい。
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スーパーマーケット以外で。

お洒落セレクトショップ、Manufactumで。
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多目的糸だと思っていたのだが、編んで鍋敷き(?)にしたりするのは発見。手芸好きの人には常識な事なんでしょうか。

IQOSの広告塔。でかい。
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分かりにくい写真だが、地下鉄のエスカレーター工事中にて、階段との間に柵を設けてあるところ。仮設柵だけど手すりはしっかある。
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こういうのを見るとドイツは抜かりないな、と思うものの、切符の自販機の使い勝手はサイテーなので、世界が誇るドイツの技術の使われどころに疑問はまだある。

ちなみにこちらは煙草の自販機。ハイテクの香りがしない。
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フランクフルト、以上です。


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by dezagen | 2017-09-01 01:11 | プロダクト・パッケージ
ザグレブで見たパッケージデザイン
ライター渡部のほうです。

クロアチアの首都、ザグレブに行って来ました。
毎度の事ながら、スーパーで見たものを。

どこでも気になる、牛と鶏。
マギーのスープ。鶏の優しそうな顔に比べて、牛が渋い。
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ヨーロッパで展開するスーパーマーケットチェーンSPARの低価格帯プライベートブランドのスープストック。
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鶏の目が死んでいる。

昔からあるクロアチアのスープヌードル。
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全体的に牛への愛情は感じられるものの、鶏に対して関心なさそう。

牛に慈愛がある割には、牛乳のパッケージに牛がほとんど登場しない。
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クロアチアだけでなく中欧、東欧全般にそんな感じ、と思って、今ドイツのフランクフルトで見たら、ドイツの牛乳もほとんど牛は見つけられず。
牛より、牛乳の注ぎが「いかにも」な記号の様子。

クノールのスープの素。
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普通は斜め横からスプーンが入っているのに、キノコはスプーンがセンター、その上に素材。

マヨネーズ容器。
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ガラス瓶、ハードプラスチック(PP)、金属チューブ、小さいサシェット、とここまで揃っているのは珍しい(日本のソフトポリエチレン容器は世界的に見るとかなりマイナー)。様々な国のブランドがあるので、内戦終結(1995年)とEU加盟(2013年)、と段階は踏んでいると思うが、外資の商品が入ってきたことをうかがわせる。

全般的にクロアチアで残念だったのは、クロアチア産が少ない事。私が見たKONZUM(クロアチア自国のチェーン)、SPAR(本社オランダの世界チェーン)、LIDL(本社ドイツの世界チェーン)では、パッケージされている商品のおおよそ8割は外国産もしくは外資の製品だった。

いかにもクロアチアっぽいパッケージデザインはないのか、と写真を見返してみて、恐らくこれはすごくクロアチアっぽい。くるんとした文字の70年風な感じとか、シズルイラストの生々しさとか。
希釈してソフトドリンクとして濃縮ジュース。ちなみに粉ジュースもまだまだ健在だった。
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トイレットペーパーの向き、は新たに気になってきたテーマ。
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棚の上でパッケージが天地逆に置かれていたのは棚入れした人がうっかりさんだったからだろう、が、着目点はそこではなく、袋の中のトイレットペーパーの向き。
袋の正面に対して、筒の断面が見える方式である。
日本は袋の正面に対してロールの紙面が見える方式。
東南アジアなどでは前者が多い。アメリカ、イギリス、フランスは後者。ドイツは両方あるようだ。さて、何の違いでこうなるのだろう。

ファンタのボトルのくびれがかなり下。
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緑地に緑の文字で表示が読みにくい。フレーバー付きミネラルウォーター。
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SPARはプライベートブランドのデザインがあまりいいとは言えないが、こう並ぶと壮観。エナジードリンク(こんなに種類がある理由は謎)。
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クロアチアのお茶文化は正直よく分からない。お茶類の棚は紅茶が2種類くらいで、あとはハーブティーと緑の部分は緑茶。
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アジアもの。
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ヨーロッパでよく見るSAITAKU。いずれ取材してみたい。

フレーバー付きのミネラルウォーター。このボトルはカッコイイ!
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アジアの伝統というよりは、周り回ってやって来た日本のスカジャンの柄っぽい。
味はライムとキワノ(ツノニガウリ)というパッションフルーツみたいなもの、のようだが、アフリカ原産らしい。いいのだろうか。
このミネラルウォーターの会社はクロアチア本社。この勢いで頑張れクロアチア!

以上です。



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by dezagen | 2017-08-31 07:11 | プロダクト・パッケージ
タイ、チェンマイで見たパッケージ
ライター渡部のほうです。
タイのチェンマイに行ってきました。
過去にもタイのパッケージをこのブログで取りあげているので、ダブっていることがあると思うけれど、そこはお許し下さい。

タイのパッケージデザインの傾向というのはなかなか捉えづらい。パッケージに限らず、小物家具などのプロダクトもインテリアも、グラフィックも「これがタイで受けます」というのが見極めづらい国。
というのも、観光大国であり在タイの外国人も多く、また貧富の差も大きいため、量産されパッケージされる商品のターゲット層にばらつきがあるため。

タイの経済に関しては、以下の情報などがあるので参考まで

伊予銀行のタイ駐在レポート

タイなどASEANを中心とするビジネス経済情報誌ArayZのコラム

さて、そんな混沌としたところにあるパッケージなのだが、昔ながらのタイイメージで行くとこんな感じ。

玩具から食品まで扱う小売商店で小さいパックを買うとか。
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市場で小分けパックを買うとか、計り売りをしてもらうとか。
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市場や個人商店では「いつものあれをこれくらい」な感覚。ほとんどパッケージのデザインなど関係ない。もしくはパッケージ自体がない。
計り売りで面白いのは、タイの袋詰め文化は、空気がパンパンに入っている。これは市場だけではなく、スーパーマーケットやコンビニエンスストアの袋菓子商品でも同じ。何がどうして空気パンパン袋が求められるのか、この辺はもっと探っていきたい。

昔ながらのタイっぽいパッケージというと、下のような簡素なデザインや
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これはインターナショナルなブランド、ファンタだけれどこのシンプルさ。
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タイの華人文化が活きる彩度高い感じのパッケージ(ちなみに上は薬、下は茶)。
こうしたものは「タイっぽい!」と思わせるものの、
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タイに来るたびこういうものは減っている。

代わり(なのか?)にどんどん増えているのが欧米風なデザイン。
2枚目は思いっきりブレたけど、コーヒー豆のパッケージはヨーロッパとかアメリカっぽい。
コーヒー文化はショッピングモールでもすっかりおなじみになったとはいえ、まだ「外国文化」風で土着化まではしてない。
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最近は米もお洒落パッケージになってるのが気になるのだが、これは観光客/在タイ外国人向けかもしれない。少量だし。
水色×金の組み合わせはお上手。
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下の、手前に出ている商品は折れた米のパックなので安いのだけれども、3種の色違いと真空パックの良さをうまくパッケージした例。
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そもそもスーパーマーケットでお米を買う人というのもやや希少かも。外食文化が根付いているのでキッチンなしで生活している人も多い。おかずは市場で買い、主食のお米は家で炊く場合でも、結局市場でお米を買うのでわざわざスーパーマーケットでは買わないだろう。
そのためかスーパーで見るのはこうした少量かオーガニック米、ワイルドライスや雑穀入りが主流。

お洒落化しているわけではないが、ここ数年急速に増え、変化しているのがペットボトル入りの茶飲料。
ずらり。
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日本と違うのはフレーバーティーやハーブティーが多いこと。なので、お茶=茶色、緑茶=緑、というわけでもない。

薬草茶。かき氷のシロップと間違えて氷に掛けてしまいそうだが、それはそれで飲料として楽しめるのかもしれない。このデザインがそういう目的じゃないけど。
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緑茶飲料は日本の影響が強く、日本風が多いのが特徴。とはいえ、やはりペットボトル入り茶飲料=甘い、は基本なので、このように「富士」などと日本アピールをした緑茶であっても甘い。お気を付けあそばせ。

よく見ると上にも富士山、商品名の縦帯の下にも富士山、で、どっちか一つにしてくれないか。日本人からすると富士山は一つ、である。
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ほうじ茶も出ていた(無糖だ!)。しかしこの文字パーツの組み合わせはどうしたことだろう。文字のはね、とめ、を構成した原弘のポスター(「日本タイポグラフィ展」)見たわけじゃない、はず、だ。
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国内外のパッケージでいつも気になって見てしまう「牛キャラ」。
世界的に牛乳、乳製品はほぼどこでも手に入るのだけれども、酪農国以外は実際に牛見たことない人が描いてるとしか思えないもの多々。タイもまたしかり。
以下、タイでポピュラーなミルクタブレットの牛。

まともそうに見えるのだけれどなんか違う。
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絶対見た事ない。

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まあ、牛キャラ、熊キャラとか、象キャラってのはそういうものですが。
言わせていただきますと、、、、実際見て来いや!
絶対キャラクターになんかしたくなくなるから。
(人間より大きい動物まで愛玩物として見ようとする文化は、私、好きじゃないんで)

以下、気になったものをランダムに。

トイレ洗剤。トイレはね、幽霊出やすいですよね。
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アルミホイルに包まれる魚の目力。
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ドーン!ころっ!
殺虫剤は強力。命がけ(人間も害虫も)。
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「奥様、今夜こそ」「やめて、もうすぐ主人が帰ってきてしまうわ」
この石鹸を使うとどんなことになってしまうのか。
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日本、富士山との関係がどうこうというより、この形で石鹸のパッケージ作ったのが偉い。
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牛キャラと並んで気になるマヨネーズパッケージ。サラダクリームやマスタードと同じ並びになってるけど、手に取りやすい真ん中辺りがデフォルト。硬質プラスチックかガラス瓶入り。日本の柔らかいポリエチレン系も奮闘中。コンビニでは給食で出て来るマーガリンみたいな極小パックのマヨネーズもあった。
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抹茶フレーバー流行ってるんだけど、割とどこの国でも煎茶イメージにすり替わってしまっている。
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最後。パッケージじゃないけど、空港の優先座席。左端のピクトは多分お坊さん。
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以上です。


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by dezagen | 2017-08-07 11:02 | プロダクト・パッケージ
中国四川成都で見たパッケージデザイン
本当にブログが久々でびっくりしますが、ライター渡部のほうです。

先日、中国は四川、成都に行ってきた。
中国本土に行ったのは、2010年の上海万博以来なのでなんと7年ぶり!(のはず)。

中国ではこういう傾向が、というのをまとめづらい状況は変わらず。すごいなあ、と思うものをランダムに。
(6月21日夜。朝ダッシュで書いた文章があまりにもダッシュすぎたので若干整理整頓、補足しました)

中国はプラスチック成型が自由だな、と思う。
キノコ型子供向けリキッドソープ
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歯ブラシはプラスチック成型技術の凝縮。日本でもヨーロッパでも見ない形のものが沢山あった。
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チューリップ型だからなんだ、とか、そういうことでもなく、単にかわいらしい、ということなんだろうなあ。恐らく女性用サニタリー用品。
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成型技術がどうこうという話でもないが、こんな形のボトルが昔エヴィアンだったか(?)の特別バージョンであったような気が。ちなみに中は豆菓子。
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中国本土のキラキラホログラム箔大好き、は相変わらず。ライオン歯磨きもピカピカ。
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生理用ナプキンがダイレクト過ぎて直視できない。
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洗剤製品はローカル色の出やすいところ。
食器洗剤にショウガの香り、というのが定着していた。
刺身醤油皿をこれで洗うと、ショウガの香りが残って薬味要らず!ってことはないよな。
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「雕牌」洗剤シリーズは(昔風な言い方だけど)ヘタウマなイラストを起用。なぜこうなったのか、ターゲットが誰なのかよく分からない。
公式サイトを見ても商品群がよく分からないが、「雕牌」で調べるとこのイラストのバリエーションが多々。
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日本ではあまり見ないので害虫がコロリと死んでるイラストを見ると「強力なんだな」と思う。
他の害虫害獣を殺しながら生きる、人間は悪い生物です。
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油性ボールペン。中国はまだ替え芯文化健在。エコロジー的に正しい。だが、ホルダーの数もそれだけ揃えてどうする。
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狙ったところに書けます。というようなものでもないと思う、鉛筆って。
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今回行った成都、つまり中国四川省は火鍋が名物。火鍋の素はほぼ脂なので、固形で売られている。
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名物なのでギネスに挑戦、的な。とはいえ、こんなでっかい鍋で食べているわけではない。この鍋サイズでは周りにいる人間を煮る地獄絵である。おお、怖。
しかも縦横無視のディスプレーにされてイワシかと思った。
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あまりの太さに箱なしのラップ類か巻いてあるゴミ袋かと思ったら麺だった。
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中国伝統切り絵をアレンジしたオシャレパッケージ。こういうのだけだったらある意味理想だと思うのだが、そうもいかない。
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ゼリーのようなお菓子のパッケージ。突然オシャレっぽいなー、と思わず買ってみようかと思ったが、上のほうの文字だけパッケージがポエム過ぎて萎える。
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しかも美味しすぎて口からヨダレが出ちゃうらしい。
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茶飲料の種類も多い。フレーバーはほぼ緑茶、ジャスミンティー、紅茶で砂糖もしくは果物フレーバー入り(無糖がほとんどない)。

農夫山泉というブランドは、テキスタイルパターンのようなイラストがパッケージ賞など取っているのだが、
http://www.nongfuspring.com/index.php/product/lists/category/133
オシャレパッケージと韓国アイドルを秤に掛けて、韓国アイドルのほうが勝ったようだ。
パッケージにアイドルの写真を載せてしまう、のはパッケージデザイナーに取ってはヘコむところだが、消費者的にはアイドルのほうが訴求力がある、というのは事実ではある。
(BIGBANGのメンバーは大麻摂取で話題になってましたが、とりあえずいいのかな)
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フレーバーの種類は少ないけれど、ボトルの形は様々ある。壺っぽいこちらも上の茶πと同じ農夫山泉ブランドの製品。
http://www.nongfuspring.com/index.php/product/lists/category/127
白いボトルは紅茶のミルクティー。黒は抹茶ミルクで「ほんのり海苔味」だそうだ。
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「茶ea」という商品名はどう読むのだ、とよーく写真を見てみたら、茶の文字の中の部位を無理矢理「T」に読ませているのだった。無理がある。どう見ても無理がある。せめて、漢字のはねをなくして欲しい。
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中国本土でのグリコの頑張りは素晴らしい。お菓子業界は、本土で元々あるブランドに加え、台湾系の旺旺、韓国のオリオンなどが入っており、なかなか激しい競合状態。日本のブランドではグリコのポッキー、プリッツ類、不二家の飴などが定着している様子。
中国グリコのポッキー全種類買ってくる予定だったが、あまりの種類の多さに諦める。
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乾燥キノコ類。ボタニカル画風な、きれいなパッケージだなーと思いつつ、料理をするおばさんあたりが主力ターゲットだと思われる乾燥キノコ(食材)にこのオシャレさはどう訴求してるのか。
中国人の大学院生が「ギフト用かも」と言っていたが、確かに干し椎茸やキヌガサダケなど高級干しキノコ類は贈答品に使われることもあるし、干しキノコで58元(約1000円)は高い、とはいえそれはどちらかというと年配向けの贈答品。
この「老人头菌(老人頭菌)」は日本ではモミタケというそうな。中国では野生の老人头菌は漢方にも用いられるものだそう、だが…。
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タイ米。セクシーお姉さんが田んぼを耕してまーす。
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地味ながら、今回一番衝撃を受けてしまったパッケージ。猫の股の開きっぷりが大胆すぎて。
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漢字の文字の形といい、中の個包装ピーナツの絵といい、カッコ良さでは断トツ、これは買い!と思ったのだが、どう見てもマズそうで、買いたいけどマズそう、のジレンマを30分続けた後、結果買わなかったピーナツ入り牛乳味ヌガー。
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とりあえず、以上です。

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by dezagen | 2017-06-21 08:02 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考6 イギリスのスーパーマーケットを見て。小売店の社会的責任とは何か
ライター渡部のほうです。

GWは4泊5日でロンドン+パリへ。
ずっとスーパーマーケットでパッケージを見て来て、ここ2年ほどはロンドンとパリ、つまりはイギリスとフランスのスーパーマーケットとその商品、を中心に見るようになってきた。

今後スーパーマーケットで売られる一般的な食品、日用品のパッケージはどうなっていくのか、を見る上では、やはりイギリスが先端を行っていると思う。フランスは、イギリスに比べれば保守的だが、突如モノプリのような大胆なプライベートブランドの展開をすることもあり、なかなか見逃せない。
(これにドイツを加えれば、もう少し多角的に見れるとは思っているが、ドイツはドイツでどの都市を見るか、難しいところではある。さておき。)

今回のロンドンでは以前にも取材をさせてもらったP&W http://www.p-and-w.com

P&Wはイギリスで最大のスーパーマーケットチェーン、テスコのプライベートブランドのアートディレクションを手がけている。
さらに、私に取って非常にラッキーな事に、日本人の森田亜紀子さんがお勤めなので、英語だけの会話でこぼしてしまう情報をフォローしてもらえる。だけではなく、日本とイギリスをどちらも知っている人と話していると、商品やデザインの話だけではなく、社会的背景など様々な事を比較しやすい。

今回も取材の後、森田さんともろもろな事を話していた中で、森田さん曰く「英国の小売店はモノを売る以上に、社会的責任を担う企業として様々な活動をしている」というところが気になった。
メーカーの社会的責任はよく聞く話だが、それに比較して小売店の社会的責任はあまり語られることが少ない。

日本の小売店のIR情報、CSR情報を見ると、皆それなりに社会貢献をしているのは分かる。地域貢献などは恐らくイギリスともそれほど変わらないのではないだろうか。とはいえ、一消費者として店舗に行った時に、それが実践されている感覚に薄い。
社会貢献という言葉も幅広いので取りようだが、私のようにプライベートブランドを見ている者の視点からすると、メーカーとは異なり消費者と直接対面する小売店ならではの商品開発力が欲しい。これはマーケティング戦略とも言えるが、各店舗を利用する消費者が必要としているモノを揃え、既存でなければ作り、棚で見やすく消費者を誘導させる事。また、パッケージの表示も(できれば統一し)分かりやすくすることで、ナショナルブランド、プライベートブランドに限らず、消費者が商品をきちんと比較できること。

消費者が欲しいものは、価格の安さだけではない。
例えばオーガニック商品。すでに20年以上も前の事になるのではないだろうか。私がイギリスに住んでいた頃、スーパーマーケットに「オーガニック」だけで1つの棚ができていた。オーガニック食品(他)は専門店や市場に行かないと手に入らない、という状況だったのが、スーパーマーケットで手軽に手に入るようになったわけだ。
これも、消費者に対する社会的貢献と言えるだろう。

イギリスで今は、オーガニックは当たり前になってきていて、むしろアレルギーや、フードマイレージを考えた商品開発だろう。
むろん、こうした特化商品も専門店に行けば買える。オンラインで注文もできる。だが、普段買い物をする店にあれば、消費者が楽であることは言うまでもない。

アレルギー対策として、現在どこのスーパーマーケットでもfreefrom(アレルギー物質がない)商品群を揃え、プライベートブランドの1つとしてシリーズ化し、専用の棚がある。

これはテスコの例。
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紫のカラーバーの着いたパッケージはテスコのオリジナル商品。
freefrom商品をまとめた棚なので、ナショナルブランドの商品も揃う。

ただ、このfreefrom商品は、まだ開発途上だと私自身は考えている。テスコのfreefromはグルテン、小麦、乳、卵を使っていない物となっている。
実際に食品アレルギー物質と指定されているものは何かと言えば、こちらは日本の例だが、消費者庁の資料によれば
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/food_index_8_161222_0001.pdf
卵、乳、小麦、落花生、えび、そ ば、かに
いくら、キウイフルーツ、くるみ、 大豆、カシューナッツ、バナナ、 やまいも、もも、りんご、さば、ご ま、さけ、いか、鶏肉、ゼラチン、 豚肉、オレンジ、牛肉、あわび、 まつたけ

イギリスの例では
https://www.food.gov.uk/science/allergy-intolerance
celerycereals that contain gluten (including wheat, rye, barley and oats)crustaceans (including prawns, crabs and lobsters)eggsfish
lupin (lupins are common garden plants, and the seeds from some varieties are sometimes used to make flour)milkmolluscs (including mussels and oysters)mustardtree nuts – such as almonds, hazelnuts, walnuts, brazil nuts, cashews, pecans, pistachios and macadamia nutspeanutssesame seedssoybeanssulphur dioxide and sulphites (preservatives that are used in some foods and drinks)

と、とんでもなく多い。
これらすべてのfreefromを作るのは難しいが、グルテン、小麦、乳、卵だけではなく、もう少し幅のある「○○フリー」商品群の開発、及び、それが分かりやすい棚、が求められる。

イギリスで食べたサンドイッチの原材料は、アレルゲンには太字が使われ、分かりやすくなっていた。
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サンドイッチなど、調理済み食品は特にプライベートブランドの力量が発揮されるところ。
イギリスもまだ足りていないと感じるが、日本はさらにここにもう少し配慮があるといいと思う。
日本はコンビニエンスストアのシステムがうまくできているので、一度導入すれば、かなり流通するのではないかと思う。

小売店の社会的貢献として、地域で健康推進イベントなどを行うのもいいが、もっと店舗での努力が欲しいところだ。
P&Wの代表の1人、Adrian Whiteford(エイドリアン・ホワイトフォード)氏は、こうした食品表示に対しての危惧を、普段の会話だけでなく文章化して訴えている。その話はまた別の機会に書こうと思う。


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by dezagen | 2017-05-10 03:11 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考5

ライター渡部のほうです。
プライベートブランドに関する雑記。その5。
プライベートブランドだけでなくナショナルブランドも合わせ、どんな商品パッケージが安そうに見え、高そうに見えるのか、を考えてみる。

この前「プライベートブランド考4」では、
そっけないデザインが安そうに見え、複雑で凝ったデザインは高そうに見える、とも言えるが、かならずしもそうではない
と書いた。

実際そっけなく安そうに見えて本当に安いものは多い。
例えば、イギリスのチェーン店ではない西アジア系(インド/パキスタン系、と書きたいのだけれど、この国を2つ一緒にしていいのか良く分からないので、とりあえず西アジア系、としておく)スーパーマーケット(大きな個人商店、と言えばいいだろうか)で見つけた1リットルの食器用洗剤。
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ラベルのLIQUIDの下に「£1.49」とすでに印刷されている。
一般的な食器用洗剤だと1リットルサイズはなかなかないのだが、383mlで£1.00以上、が普通なので、値段が安いのはすぐ分かる。
さらに真ん中のボトル上部がひしゃげているのから分かるように、ボトルもベコベコである。
液体が毒々しい割には、ボトル素材は透明で色素も入れず、極力安く作ったボトルに見える。
全身これ「安い」の例。

次にそっけないデザインの例。モツァレラチーズ。
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表にメーカー名も何もなく「MOZZARELLA」の文字、のみ。入っているのは白いプラスチックの袋で、上下をシーリングしただけの簡単な包装。
これはフランスのスーパーマーケットで見たものなので「安そうだな」と思ったのだが、€1.50の値段は意外にもナショナルブランドの中価格帯より少し安い位だった。
このパッケージで?と思うが、むしろここまでシンプルなのは、あまり量産できないもの、例えばその地域の酪農家から直接買っている、とか、そんな理由があるのかもしれない。モツァレラチーズとしては普通に真ん中の価格なので、どういう事なのか実は分からなかった。

これで、€5.00以上だったら、希少品の高級品なのだろうな、とすぐ納得してしまうだろう。
高級食材を扱う専門店であれば、素人が作ったのかな?というパッケージ、あるいは何も書かれていない透明な袋に入っている、などはよくある。

シンプルさを高級感に繋げているプライベートブランドもある。
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イギリス、ウエイトローズのピクルス類の棚。
左側の紙ラベルが巻いてあるものはessential Waitroseという低価格帯のもの。真ん中の透明なボトルに直接文字だけが印刷されているものは中価格帯のもの。ウエイトローズの中価格帯のものすべてがそうではないが、これはパッケージデザインの要素を極力減らすことで、中身を重視させる。
ウエイトローズというスーパーマーケットは高級食品だけを扱う店というわけではないが、比較的所得の高い顧客が多いのでこうしたデザインも成り立つのだろう。


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by dezagen | 2017-03-11 19:58 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考4
ライター渡部のほうです。

プライベートブランドにおける「安さ」感というのはどのように演出されるのか、考えてみる。
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これは、イギリスのセインズブリーズのジャファケーキ。
日本であんまり馴染みのないお菓子だが、クッキーみたいなケーキみたいな生地にオレンジジャムが乗り、その上にチョコレートコーティングされているもの。
左がSainsbury's Basicsという一番安いライン。
現在の価格を調べてみると
Sainsbury's Jaffa Cakes, Basics 135g £0.60  (£0.44/100g)
右は中間価格帯ラインで、
Sainsbury's Jaffa Cakes x12 135g £0.75   (£0.56/100g)
(写真には映っていないが、ナショナルブランドと比較すると、McVitie's Jaffa Cakes x12 141g  £1.25 (£0.89/100g))

調べていたら、様々なジャファケーキの価格比較ページが出てきたので参考まで。2014年のもの。
http://www.thevalueclub.co.uk/2014/10/today-i-did-buy-in-of-jaffa-cakes-sold.html

Basicsと中間価格帯(プレミアムラインのJaffa Cakeはなかった)では、印刷は実際にはどちらも4色を使っていると思うが、Basicsは白地が多くジャファケーキのイラストも外観だけで「そっけない」感じ。中間価格帯のものは下地にオレンジ色を敷き、ジャファケーキは中が分かる切り口があり、写真を使っている。

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こちらはフランス、モノプリのクリームクレンザー。2016年。
左側の黄色いボトルが Monoprix P'tit Prix という低価格帯。 750 m 1,00 €
隣の緑のものが Monoprix の中価格帯 ブリーチ入り 750 m 1,13 €
真ん中の白いボトルはナショナルブランドの Cif 750 m 2,27 €、隣の緑はCif ブリーチ入り 750 m 3,00 €
と表示されている。

モノプリの低価格帯はすべて、ベージュの地色にオレンジの手書き風文字+イラスト、で統一され、いかにも印刷費もコストも削減しました、という感じがする。中価格帯は文字を特徴的に使い、強い印象があるが、低価格帯のものと同じボトルを使い、特別容器を使わずにコストを削減していることが分かる。
一方、ナショナルブランドのcifはオリジナルの容器(どこから見ても左右非対称な、作りにくそうなボトル)を使い、ラベルもグラデーションを多用したイラストだ。

スーパーマーケットという場では、そっけないデザインが安そうに見え、複雑で凝ったデザインは高そうに見える、とも言えるが、かならずしもそうではない、というのを次のブログで書こうと思う。

前のブログで取りあげたテスコの紅茶も、このセインズブリーズ、モノプリも、価格帯が違うラインで、同じ会社とは思えないほど異なるデザインを起用している。それぞれの対象が異なるためである。仮に同じ消費者であっても、その時の金銭感覚や、自分用なのかお客様向けなのか、などで異なるだろうが。

実際に商品を買う時は、パッケージデザインと価格だけで選ぶのではなく、中の品質、使い心地、食品ならその味、など様々な要因から結果が導き出されるのだが、パッケージと価格のバリエーションは、スーパーマーケットという場の中にある商品のヒエラルキーを作っている。このヒエラルキーの幅は、選択の幅であり、同じ店の中であっても消費者個人個人が「私は今、これを選ぶ=この位置にいる」という選択がより多くなるようにできている。
ラインによりデザインが異なるのは、「これを選ぶ。あれではない」という選んだ物と選ばなかった物との差異をはっきりとさせる役割がある。



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by dezagen | 2017-03-11 18:20 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考3
ライター 渡部のほうです。

プライベートブランドを考える雑記。その3。
まずそもそも、の話が抜けていたような気がするので、私がよく見ていて、かつ、プライベートブランド文化が非常に発展している、イギリスとフランスのスーパーマーケットでプライベートブランドはどのように売られているのか、どのように安さを演出しているのか、どのように価格帯の違いを見せているのか、を改めて見てみたい。

ちょっと前にも取りあげたけれど、イギリステスコの紅茶コーナー。ティーバッグ。
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こんな風にナショナルブランドとプライベートブランドが混在した形で売られている。
プライベートブランドがどれか、というのは分かりにくいかもしれないので、拡大すると
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一番スタンダードなライン。
Tesco 80 Teabags 250G £1.00(£0.40/100g) 80袋入りの他、袋数のバリエーションあり。

一般的なナショナルブランドと比較するとすれば、
例えば Pg Tips 80 Cups Loose Tea 250G £1.99(£0.80/100g) と比較すると約半額くらいの値段になっている。
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一番安いライン。
Tesco Everyday Value Teabags 40S 100G £0.25 (£0.25/100g)
こちらは40袋のみ。
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プレミアムライン。黒くてほとんど見えないけど。
サイズと茶葉の種類がいくつかあるが、比較目安として80袋入りのものは
Tesco Finest Fair Trade Tea Bags 80S 250G £2.69(£1.08/100g)
ナショナルブランドと比較すると
例えば Twinings 1706 Tea Bags 80S 250G £4.99 (£2.00/100g) の、やはり半額くらい。


先に「プライベートブランドがどれか、というのは分かりにくいかもしれない」と書いたのは、日本のプライベートブランドはかなり画一的で、概ねナショナルブランドに比べて白地の多い簡素なデザインなので、非常に見分けやすい。
一方、イギリステスコの場合(テスコに限らず、他のイギリスのスーパーマーケット、他のヨーロッパ諸国でも言えることだが)
ナショナルブランドもプライベートブランドもそれぞれ個性あるデザインになっているので、簡素=安そう=プライベートブランド、と単純には判断できない。「テスコ」というブランド感があるようにも見える。ただし価格を見るとかなり違うことが分かる。


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by dezagen | 2017-03-11 05:32 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考2
ライター渡部のほうです。

プライベートブランドのパッケージについての雑記、その2。
パッケージというよりは、プライベートブランドの利点、可能性について。

今、ヨーロッパ(私の知っている限りの話なので、イギリス、ドイツ、スイス、オランダ、北欧諸国など主にヨーロッパの北西側)のスーパーマーケットのPBで目立ってきているのが「フリーフロム free from (ラクトースフリーやグルテンフリーなど、アレルギー物質や、食餌制限のための要素を除いたもの)」や、カロリー、塩分を控えめにしたり、全粒粉で作られたりなど健康に配慮した食品のシリーズ。

スウェーデン COOP Änglamark (基本的にオーガニック食品のシリーズだが、グルテンフリーなどの食品も揃える)https://www.coop.se/Butiker-varor--erbjudanden/Vara-varor--varumarken1/Anglamark/

米国でもほぼ同様と言えるが、米国の場合、Whole Foods MarketやTrader Joe'sなど、健康配慮型の商品に特化したチェーン店の増加が目立つ。
こうした食品群は日本にもあるが、調味料から単品の食品、スナック、調理済み食品、総菜などに至って全てをカバーしているブランドはほとんどないだろう。
それぞれの分野専門のナショナルブランドではなく、総合的にブランドカテゴリーを作れるプライベートブランドだからこそ出来ることだと思う。

こうした健康に配慮したブランドシリーズの展開として考えられるのは、フィットネス機器、アプリとの連携だ。
日本と欧米ではかなり事情が異なるので、まずは欧米の事情から。
Apple Watch Nike+、fitbitや、Jawbone、withingsなどのアクティビティトラッカー、フィットネストラッカー類は歩数や運動量、睡眠時間や心拍数を計測、製品によっては体重計とも連動し、これらの数値をスマートフォンやPCのアプリで記録していき、健康管理に役立てるというもの。世界的には米国が断トツに売れているが、全世界的に普及が進んでいる。

アクティビティトラッカーアプリの多くは、食事管理のページもあるのだが、これがなかなか難しいところだ。
食品パッケージに書かれている栄養成分表を毎回丹念に手入力しているのも面倒だし、自炊している場合は素材とその計量、調理法による結果の違い、実際に食べた量まではなかなか計算できるものではない。
対応策としてfitbitやJawboneのアプリ、単体ではMyFitnessPalアプリなどが食品のバーコードを読み込む機能を持っている。英ガーディアンの記事によれば、MyFitnessPalのスキャンできる食品アイテム数は2016年1月時点で5万アイテムあるという。
プライベートブランドのパッケージの話に戻すと、フリーフロムや健康配慮食品のシリーズ群が作れている状況なので、これらの食品群とアクティビティトラッカーのアプリが連動しやすい下地が出来ている。
バーコードで読み取れるならば、ナショナルブランドでもプライベートブランドでも違いはないわけだが、消費者の目線で見ると、統一されたブランドがあることで、1)店舗で商品群を見つけやすい、2)パッケージに統一性があるのでスキャンする時にバーコードがどこにあるか分かりやすい、という利点がある。
プライベートブランドを持つスーパーマーケットやその親会社、機器類とアプリのメーカーとスポーツ施設や医療機関が連携すれば、さらに健康管理は充実するだろう。

と、プライベートブランドを活用した健康管理は可能性がまだまだあるのだが、これを日本にそのまま導入するのは無理がある。

・プライベートブランドの普及率が異なる。ヨーロッパと言っても国によって差があるが、売買高でトップのスイス53%に始まってスペイン、オランダ、ドイツ、ベルギー、オーストリアは40%超え、フランス、ポーランド、フィンランドは33%超え、イタリアは20%となっている(Private Label Manufacturers Association (PLMA)調べ 2015年発表のもの)。日本のデータが見つけられないが、5%程度と書かれている資料はあり(出典元不明)現状のスーパーマーケットや個人商店などを見る限り、これくらいのシェアでも不思議ではない。

・プライベートブランドへの意識が低い。普及率が低いのに合わせ、まだプライベートブランドの幅が狭く、価格の安さを売りにしているものが非常に多い。健康配慮型の食品群シリーズを作れる状況がまだない。(ひょっとしたら、将来的にも作れないのかもしれないが)

・食品の買い方が異なる。ヨーロッパ北西部の国々では、スーパーマーケットチェーンの種類も数も、日本に比べると極めて少ない。いつも行くスーパーマーケットがほぼ決まっていて、かつ、買い物頻度は少なく、1度にまとめ買いをする傾向がある。日本は複数のスーパーマーケット/コンビニエンスストアを使う消費者が多く、まとめ買いもするが日々、その都度必要なもの欲しいものを買い、鮮度を重視する傾向がある。

他にも様々理由はあるが、プライベートブランドの利点を活かす状況ができていない、というのは事実。
とはいえ、利点がある分野だけに、今後発展する可能性は高い。
恐らく、ヨーロッパやアメリカとは少し違った形で独自発展するものと思われる。
さて、どのように発展していくのだろうか。


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by dezagen | 2017-03-08 23:50 | プロダクト・パッケージ
プライベートブランド考
ライター渡部のほうです。

このブログでは何度か触れていることだが、パッケージデザインの中でも海外、主にヨーロッパのプライベートブランド(英語ではprivate labels、と言われることが多いが、ここれはプライベートブランド、もしくはPBとする)のパッケージや、その在り方は私の課題の1つだ。
これまで十数年スーパーマーケットの商品を見てきて、そろそろ自分の考えをまとめたいところなのだが、様々な要素と国毎の違いもあるので、少しずつ、思いついたままに、考えなければいけないことを書いていこうと思う。

海外の、と書いたのは、日本でのプライベートブランドはヨーロッパのスーパーマーケット(この場合は、GMS = General Marchandise Store/総合スーパーの代表的な用語として、スーパーマーケットを使う)のそれとは異なり、あまり高い評価を受けていないためか、パッケージにもあまり発展が見られないためである。

日本でプライベートブランドの評価が低いことに関しては、別の機会に書こうと思う。
今回は、まず簡単にプライベートブランドのある利点について。

・ヨーロッパのプライベートブランドは細分化されているので一慨には言えないが、概ね同質のナショナルブランドよりも安い。
・ブランド毎にデザインを変えているため、価格帯やそのブランドの特徴が分かりやすい。
・ブランドの細分化は、価格帯(低価格帯、中価格帯、高価格帯)だけでなく、オーガニック、ベジタリアン、フリーフロムなど、消費者のライフスタイルや食餌制限に合わせ、分かりやすくなっている。
など。

また、例えばこれはイギリスのwaitroseのチーズコーナー(2013年5月撮影)。
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今は少し違うデザインになっているが、waitroseのPBではチーズの数字の表示が非常に目立つ。
これは熟成度を表す。
「3」であればマイルド、「6」はかなり熟成の進んだチーズ、という差が分かる。
「マイルドなチェダーが欲しい」とか、「今日はすごく醗酵の進んだ強いブルーチーズが欲しいけど、見た目からはどれくらいの強さか分からない」という時にはこの数字が役に立つ。

ナショナルブランドの「このブランドのこのチーズが好きだ」という場合は関係ない話だが、ナショナルブランドの場合、それぞれのパッケージデザインであるため、どの程度の成熟度なのかはパッケージのどこかに書かれた熟成度を探す。
熟成度が書いてないこともあるし、必ずしも他のメーカーと同じ表現だとは限らない。

数多くの商品がある中で、プライベートブランドは消費者が商品を決めやすいパッケージを採用している。


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by dezagen | 2017-03-07 17:44 | プロダクト・パッケージ