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カテゴリ:インテリア( 24 )
ソウル IP Boutique Hotel
先日ソウルに行った際、こんなホテルに泊まってみた。
IP Boutique Hotel
http://www.ipboutiquehotel.com/

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かなり装飾に凝ったホテルである。

私はこの手のホテルをどう呼ぶか決めかねているのだけれど、「デザインホテル」とか「ブティックホテル」とか、エクステリア/インテリアデザインに力を入れセールスポイントにしているホテル、というのはここ10年くらい世界的な傾向として増えている。
今回、初ソウルでエリアの特徴もよく分からなかったこともあって、どこでもいいからデザインに特徴のあるホテルにしてみようかなと思って探してみたのだが、意外なことにほとんどない。
実際、この点では東京に似ていて、贅を尽くした高級ホテルを除き、その手の…、なんかいい言い方がないので「おしゃれホテル」としておく、は少なく、中級ホテルは機能重視でビジネスホテルのステレオタイプに依っているところが圧倒的に多い。
その中でIP ブティックホテルは唯一の中級「おしゃれホテル」だった。

工業デザインの世界ではデザイン大国と言われる韓国の首都なのに、なぜここだけ?
気になって泊まることにしたのである。

IP ブティックホテルがオープンしたのは、昨年2010年の3月2日。主に団体旅行客向けだった「梨泰院(イテウォン) ホテル」を、インペリアル パレスグループが買い上げ、大幅にリニューアル。周囲は大使館の多いエリアであることを反映し、海外から来る個人のビジネス客に主なターゲットを絞った。
オープンから1年、狙いは見事に当たり、個人の旅行者だけで平均回転率98%だという。98%は大げさなのでは?と思ったものの、部屋数は132とそれほど多くなく、ロビーのチェックインチェックアウト具合を見た限りあながち嘘でもなさそうだった。徒歩圏内にある大使館はタイ、ラオス、カンボジア、パキスタン、ガボン、アンゴラ、ベルギー、アイスランド、セルビアモンテネグロで、確かにその辺だなあという人々がtumiとかビジネスマンっぽいスーツケースを持って行き来していた。日本人の利用は少なく全体の8%だそうである。

と、ちょっと待て。私は「数多あるソウルの中級ホテルでなぜここだけおしゃれホテルなの?」を聞きにきたのである。
客室マネージャーのキム・テヨンさんに聞いてみると「私達はデザインに焦点を置いているわけではありません。一番重要なのはホスピタリティです。装飾的だと思われるかもしれませんが、付加的なものです」とあっけない返事。
続けて「インペリアルパレスホテルのグループはこれまで、ソウルと福岡にヨーロッパ風のインペリアルパレスホテル、セブ島にリゾートとアミューズメント要素のあるインペリアルパレス・ウォーターパーク・リゾート&スパを作り、今回はこれまでとは違った新しい形のビジネスホテルを作ろうと思っていました。ソウルのインペリアルパレスよりもカジュアルで、ビジネス対応を重視したホテルです。表から見えるレストランはかなりインテリアを重視していますが、ホテルのお客様だけでなく一般の方も使うレストランですから」と言う。

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しかし、部屋にはどーんと壁画が描いてあるし(私の部屋はキスマークだった)、

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廊下が足下がおぼつかないほど暗いし(というのは部屋の白さを引き立てる演出だそうだ)、それでもデザインを意識したとは頑なに言ってくれなかったのだが話を続けていくうち、
「あまり過剰にデザインに力を入れたホテルはモーテル(ラブホテル)だと思われてしまいます」と言われてやっと納得した。

帰国後、私なりに考えてみた(かなり横暴な)解釈はこうである。
「世界的に見ておしゃれってこんな感じなのかも」。

IP ブティックホテルは海外客をターゲットとしたビジネスホテルである。
梨泰院という場所を選んだとして、駅のすぐそばには中級ホテルのハミルトンがある。高級ホテルがよければグランドハイアットがある。駅から多少歩いてもここに泊まりたいと思わせる個性的な付加価値を付けなければいけない。
個性的な付加価値として視覚的に見える装飾性は分かりやすい。
レストラン及び同じフロアのロビーは地元の人も利用する飲食店の基準で装飾性を付加しても構わないので、どんどん作り込む。
では客室はどうするか。
ここに遊びを取り入れすぎればラブホテルだと思われかねない。
本家のインペリアルパレスと同じヨーロッパ路線で作ったとしたら、よほど作り込めば別だが、海外の人から見れば「韓国でヨーロッパ風?真似がうまいね」になってしまう。
シンプルモダンな路線では「何もない」と解釈する人もいる。
恐らく、ここが肝。

シンプルなデザインにおしゃれさを見いだすのは、世界的に見て実際ごく一部でしかない。
海外旅行に行くたび、変な柄や妙なヒネリのない普通の食器、イラストのついてないノート、柄もロゴマークも付いてない白いTシャツ、こうしたものを探すのにどれだけ苦労してきたことか。
白物家電ですら未だに柄付きのものが変わらぬ人気を誇っている国も多い。
シンプル=なんにも着いていないもの=貧乏臭い、と思う人々が世界の大半なのだ、と、思う。

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(こういうシンプルさに「何もない」と思う人もいるわけです)

IPブティックホテルの室内は、壁画(とあと1,2個のこと)さえなければ、極めてシンプルで使いやすく、すっきりしたデザインである。壁画の役割は無地のジャケットに着けるブローチやコサージュのようなもの。「無地だからってオシャレに気を使ってないわけじゃないのよ」のステートメントというわけだ。
ホテルのデザインは壁画も含め、インペリアルホテル会長、シン・チョルホ氏のディレクションの下、社内のデザイナー2名が担当して作っているという。

正直なところ、行く前はもっとトンデモなホテルを想像していて、どこが扉かわからないクローゼットとか、場所ばっかり取って座りにくい椅子とか、バスタブや水栓の形を凝っちゃったばっかりに水が四方八方へ飛んでいくとか、飲みにくいコーヒーカップとか(すべて「デザインに凝りました」と言われたホテルで経験済み)ないのかなーと思ったが、なかった。
スタッフは何事も対応が早いし、ウォッシュレットだし(ハングルなんでなんだかよく分からなかったけど)、
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wifiタダだし、iPodステーションもあるし、コムデギャルソンのビルやサムソン美術館も徒歩圏だ。

雑感をだーっと書いてきたけれど、一番気になるのは「デザインが過剰だとラブホテルに見えてしまう」という点。どんなデザインになると、ラブホテルだと思われてしまうのか、あるいはその区切りを考える自体おかしいのだろうか。

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ロビーにあったブランドで遊ぶ親子。ラブホテルだとは思ってないよね。
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by dezagen | 2011-03-13 08:06 | インテリア
ハーマンミラーストア
ライター、渡部です。

内装をトラフ建築事務所と山野英之さんの高い山が手がけたというので、丸の内に出来たハーマンミラーストアのオープニングに、宮後さんと共に行く。

見所はこち…
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こちら…
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うーむ。人多すぎ。


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宮後追記。

こちらが全体写真。
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TAKAIYAMA inc.による店内グラフィック。
デザイナーの言葉が記されています。
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店舗デザインのポイントは床。
コンクリートの床に、
カーペットや木材が埋め込まれています。
でも、人多すぎで肝心の床が見えない....
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ショップは、12月11日にオープンしました。
平日昼間にもう一度リベンジしてきます!
http://www.hermanmiller.co.jp/
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by dezagen | 2010-12-13 00:08 | インテリア
東京造形大学 CSプラザ
ライター渡部です。

先日、東京造形大学の新校舎棟「CS PLAZA」を見てきた。
食堂、売店、学生ホール、クラブ室、防音室、アトリエ、準備室を備えた、地上3階、地下1階の建物。
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建築は安田アトリエ。

カフェテリア(学食をオシャレに言う言葉)の什器は藤森泰司氏のデザイン。

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主に竹の集積材を使っている。素材自体はがっちりみっちりしているけれど、メタルフレームとの組み合わせで軽やかに見える。
食事用のカウンターの他に、コーヒーやスナックなどのカウンターもあり。
カウンターを区切る引き戸は、収めてしまうと戸だとは気がつかない作り。
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行った日はとても晴れていて、大きく取られた窓から見える樹木の紅葉が美しく、気持ちいい空間だった。
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by dezagen | 2010-11-28 09:17 | インテリア
トラフ 3M store
ライター渡部です。

犬も歩けば棒に当たる。
渡部は表参道から原宿駅まで歩いたら、トラフの禿(かむろ)真哉さんに当たった。
トラフ建築設計事務所が手がけた、表参道の3M storeをちら、と覗いたら、たまたま定休日でたまたまメンテナンスに来ていた、という偶然。
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さらに禿さんの隣にいて、ガラスなどのメンテナンスをしていたのが三保谷硝子の三保谷昌弘さん。
別件で週末にゲラチェックしてもらったばっかり、で、これまた偶然。
すごいな、表参道。きっと20メートルおきにデザイン関係者が隠れているに違いない。

さておき、
これはチャンス!と禿さんを捕まえて、3M storeの話を聞いてきた。
「3M storeは約4ヶ月間、期間限定のショウルームと店舗です。これの前に、The SOHOでも期間限定の3Mオフィス提案ショウルーム、というのを作ったんですが、あっちはポスト・イット(R)ノートとスコッチ(R)メンディングテープを中心に、可動式オフィスの提案を展開しました。
もちろんポスト・イット(R)ノートやスコッチ(R)メンディングテープみたいに、一般の人が知っているものもたくさんあるんだけど、3Mってそれだけじゃないんですね。特殊フィルムとかディスプレイとか、今までほとんどBtoBでやってきたものがたくさんある。それをもっと一般の人にも知ってもらおう、というのが、前回のショウルームも含め、全体の企画をしているビーツーエンジンさんの狙いなんです」
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店は2階分を使用。
1階はディスプレイモニターなどを使ったエクスペリエンスエリア、フィギュアや黒田潔さんの壁画があるエキシビションエリア、携帯から自転車まで3M のフィルムを貼ってカスタマイズできるマイスターエリア、の3つのエリアから成るフロア。2階は一般小売り商品を並べたショップで構成されている。

エクスペリエンスエリアのハイテクっぷりや、でっかいサルのフィギュアなど見所満載だが、素材の好きなトラフらしいな、と思ったのは床壁天井に貼られたフィルムの数々。
「もちろん、ショウルームとして色んなフィルムがありますよ、という説明の意味もあるんだけれど、フィルムのサンプル帳とか見てる時の面白さをそのまま出してみました。歩道のパターンから続いているような感じで、ずっと四角のフィルムが貼ってあって、面発光ディスプレイを使った照明まで続いていく感じで」
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一番上の、禿さんが写っている写真は2階の様子。こちらは一転して、真っ白な中に3Mの商品群が並ぶ。
「2階は商品に焦点を当てて、他は真っ白で何もしないインテリア。同じものがストックも含めてだーっと並んでいるインパクトを見せたかったから。リング状にディスプレイすることで塊感を出しました」

そういえば、トラフを追いかけて昨年サンフランシスコまで行ってしまった私なのだけれど、アメリカのスーパーマーケットの「大量生産」「工業製品」がどえええと並んでいるあのインパクト、楽しさを思い出した。
と、ワタクシのようにサンフランシスコを思い出さない読者の方でも楽しめるので(高飛車ですか?すいません)期間が終わらないうちに、是非、表参道を歩いて3M storeに当たってみて下さい。

企画、総合プロデュース: ビーツーエンジン
設計: トラフ建築設計事務所
フィギュアデザイン: ビーツーエンジン
施工: イシマル、和光

3M storeの詳細はこちらで。
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5-1-3
TEL: 03-3486-0058
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜日
http://3mstore.jp/
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by dezagen | 2010-09-10 20:19 | インテリア