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カテゴリ:展覧会( 252 )
日本とスイス 12人のデザイナーによるポスター展
編集宮後です。
6月19日から7月5日まで西麻布のCALM & PUNK GALLERYで開催された日本とスイス12人のデザイナーによるポスター展「Schweiz 日本 Japan スイス」のことを書きたいと思います。

関連ウェブサイト
https://www.facebook.com/events/1640737202825244/
http://gasbook.net/in/?p=6627

スイスと日本の国交樹立150周年記念をきっかけとした両国のデザイナーを結ぶ文化貢献イベント「Weltformat Poster Festival」。Weltformatとは、ポスターの重要性と多様性を伝えるために2003年にスイスで設立された団体で、毎年スイスのルツェルンでポスターフェスティバルを開催するなど、ポスターの普及活動を行っています。今回の展覧会は昨年秋に開催されたWeltformat Poster Festivalの関連イベントとして、東京で開催されたものです。

今回の展示では、スイスから6組(Bonbon、Prill Vieceli Cremers、Felix Pfäffli、Claudiabasel、Johnson/Kingston、Demian Conrad)、日本から6組(服部一成、植原亮輔、原田祐馬、寺島賢幸、佐野研二郎、長嶋りかこ)合計12組のデザイナーによるポスターを展示。「exchange」というキーワードのもと制作された新作ポスターだそうです(Stephanieさんから展示会場の写真をいただいたので、掲載します)。

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事前告知はあまりなく、突然始まった展覧会でしたが、それにしては参加メンバーが豪華というのが第一印象。どのような経緯で企画されたのか気になったので、スイス大使館の方や主催者の一人、Stephanie Cuérelさんにうかがいました。

そもそもはGrilli TypeのNoel Leuさんから日本で展覧会をするという話を聞いていて、彼らやStephanieさんが展覧会開催のために奔走していたそう。日本のデザイン事務所でインターン経験があるStephanieさんがキュレーションを担当し、日本のデザイン団体やギャラリーの協力を得て、6人の日本人デザイナーに参加を依頼したのだとか。スイス大使館ほか、スイス関連機関からの協賛を得て、展示場所も確保し、展覧会にこぎつけたそうです。

それにしてもすごいのはStephanieさんやNoelさんたち、運営チームの行動力とコミュニケーション能力。自分達で資金を集め、面識がない日本のデザイナーにコンタクトして、展覧会を開催してしまうのはやっぱりすごいです。自分が同じことをやれと言われたら、できないかもしれない。

自分は編集者なので、展示準備のほうが気になるのですが、ポスター展は現物を輸送せず現地で出力して展示することもできるので、このような海外展には向いているのかも(立体物だと輸送時に保険をかけたり、展示ケースも手配しなければならなかったり、いろいろと手続きが面倒なのです)。垂木を組んだ柱にポスターが貼ってあるミニマムな展示でも違和感がなかったので、移動する巡回展にも向いてます。我々は国内でつくったものを海外にどう運ぶかという発想になりがちですが、彼らはなるべく現地で調達しようという発想なのですね。世界を移動しながら仕事をしている彼らのフットワークの軽さ、発想の自由さが印象的な展覧会でした。

同展は7月24日から8月1日まで(13:00-20:00、日曜日定休)、京都のvirtineにも巡回するそう。7月24日のオープニングレセプションには、スイスのグラフィックデザイナーも参加されるそうです。

vitrine
385-10 Kamigamo Motoyama, Kita-ku, Kyōto-shi, Kyōto-fu
603-8047 Japan
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by dezagen | 2015-07-20 22:02 | 展覧会 | Comments(1)
インテリアライフスタイル展
ライター渡部のほうです。

ブログ相方、宮後さんのポストにも書かれていましたが、今年のインテリアライフスタイル展。
かなーり時間が経ってしまってますが、渡部が気になったものをいくつか。

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FIVE GOKAYAMA http://www.five-gokayama.jp
デザインチーム minna http://minna-design.com がデザインした和紙製品シリーズの一つ。顔料で染め、こんにゃく糊で揉み込んだ和紙を使ったカードケース。蛍光色が鮮やかに出ています。
和紙のステーショナリー、日用品は、深澤直人の「SIWA・紙和」シリーズなど様々出ていますが、地味な色味が多かったところに、新しい視点を持ち込んでいます。

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INSTANT JEWEL http://www.instantjewel.jp
宮後さんもチェックしていたこちら。やはり飛び抜けて良かったブースの一つです。
日本の工場が持っている技術、すでにある金型などを活かして、新しい発想のプロダクト=ジュエリーを作る、というもの。
プラスチックパーツを作っているのは、普段自動車、電気機器、医療用などの部品を製作しているツルミプラ http://www.turumipla.co.jp/
今回の新商品金属線のものはどこのメーカーのものか聞き忘れてしまいました。ごめんなさい。
INSTANT JEWELはブースのプレゼンテーションが非常にうまい。実際に売られる状態と同じ真空パックを壁に並べ、透明な袋に印刷された黄色、中のジュエリーのカラフルさが目立ちます。関係者に送られていた招待状もこの黄色印刷の透明袋に入っていたので、「あのDMを送ってくれたところだ」とすぐ分かります。
ジュエリーのデザインからブースのデザインまで手がけたのは大友学さんと小澤真奈さんのstagio http://stagio.co.jp 。大友さんはプロダクトがメインのデザイナーさんですが、数々の展示会に出展した経歴があるだけに、いかに見せるか、のツボを押さえています。

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光伸プランニングのmonopuri http://monopuri.jp
かみの工作所もそうですが、通常は印刷加工業や製造業をやっている会社/工場が自発的に発信したプロダクトが増えています。
光伸プランニング  http://koshin-p.jp は普段屋外広告やサイン・ディスプレーの印刷を行っている会社。紙だけでなく様々な素材への印刷技術に長けていることを活かし、デザイナーと協力し、アクリルやメッシュに印刷加工をした小物を製作、販売しています。今回の新作「POT」は波打つ形のコンクリートに印刷した小物入れ。
「これはどうやって印刷してるんですか!?」と思わず聞いてしまったのですが、教えてもらえませんでした(笑)。取材で聞きに行きたい。

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POLS http://pols.jp はできたてほやほやのテキスタイルブランド。
高度なジャガード織り技術を持つ兵庫の老舗テキスタイルメーカー丸萬 http://www.maruman-inc.jp とテキスタイルデザイナー梶原加奈子さん http://www.kajihara-design.com が協力し作られた製品は、異なる柄が織機で1回で織れてしまったり、4枚の布を合わせたように見えるのにこれまた1回の織機で出来てしまう、といった驚きの布地を活かしたもの。
梶原さんはすごいアクティブな人なんですよ、と聞いてましたが、今回初めてお会いして納得。お話をしてるだけでも、色んなアイデアがばんばん出て来るのですごいです。北海道と東京と産地をほぼ毎日のように移動しているという体力にも頭が下がります。
グラフィックデザイナーに白井陽平さん、コピーに安藤隆さん、とサン・アドの方々が参加。パンフレットは素晴らしく美しいです。

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proef http://proefdesigns.com のストッキング。ストッキング生地にフロッキーやメタリックのプリント。印刷で乗せている部分がかなり厚いので伝線しそうですが、伝線しないような柄、柄のサイズなどをストッキングメーカーと試行錯誤しながら作っているとのこと。

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Acrylic Resin は、樹脂の機械パーツなどを作るワイザーリンケージ http://www.wiser-l.com/ の技術と、サン・アドのアートディレクター高井薫さんの発想で生まれたアクリル板の雑貨シリーズ。
モチーフがかわいいコックさんに蚊取り線香にカセットテープにでっかい盆栽、って、おしゃれーなインテリアライフスタイル展の中で突然膝がっくんをされたような、緊張をほぐす力の抜き具合。高井さんの、この塩梅の巧さにはいつも感激してしまいます。

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他にも色々面白いものが溢れていた今回のインテリアライフスタイル展ですが、やはり一番良かったのはアトリウムの展示。気持ちよかったです。
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by dezagen | 2015-06-24 05:47 | 展覧会
LCX X TAKORA Kimiyoshi Futori 香港にて
 ライター渡部のほうです。

 2週間ほど前、1泊2日の弾丸で香港に行った際に見て来た展示がこちら。
『LCX X TAKORA Kimiyoshi Futori』 
http://www.lcx.com.hk/eng/what-s-new/details.php?n=35989
会期が4月15日〜6月14日と、すでに終了しているので、このブログ記事見てる方には申し訳ないけど。

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写真提供 太公良

「ヴィジュアルクリエーター/アーティスト」を名乗るタコラこと太公良(ふとり・きみよし)の個展。
今回の展示が行われたLCXは、香港の中心部、尖沙咀(チムサーチョイ)エリアにある巨大ショッピングセンターハーバーシティ・オーシャンターミナルの中、若者向けのファッションや雑貨など70余りの店舗を抱える場所。
そんな巨大フロアの中、中心を直線で繋ぐ広いフリースペースを使い、オブジェの展示、ファッションデザイナー濱田明子さんとのコラボレーションプロジェクト「TAKOLABO」の展示、さらにチャリティ用グリーティングカード、ポイントカード、特別プレゼントスーツケースのデザイン、トートバッグDIYワークショップなど、その告知広告も展開され、フロア全体でタコラのデザインが見れる、という大がかりなもの。

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フロアの途中ででくわす、オブジェ展示
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TAKOLABOの展示

テーマは『PATTERNS & SEQUENCES(パターンと繋がり』。印刷物や布モノに使われるパターンがポップアップブックのようにオブジェとして立体にもなって現れる、逆から見れば、立体で見たキャラクターが館内至るところにある平面に潜む面白さを目指した。

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展示の告知
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ポイントカードの告知
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ポイントをためてもらえるタコラグッズ

また、これはタコラの作品に一貫していることだが、見ている人に幸せな気分、楽しい気持ちになって欲しいというのも重要なポイント。彼の作品の特徴である鮮やかな色彩の組み合わせが見る人をぐいぐい引きつける。オブジェと共に遊ぶ子供ら、前で記念写真を取る家族やカップルが引きも切らず。
というわけで、私のカメラでは、展示の裏側、遠くから撮るしかなかった、という次第。

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by dezagen | 2015-06-22 00:09 | 展覧会
Schweiz 日本 Japan スイス
編集宮後です。
7月5日まで、西麻布のCALM&PUNKでスイスと日本のデザイナーによるポスター展「Schweiz 日本 Japan スイス」が開催されています。スイスと日本の国交樹立150周年記念をきっかけとした両国のデザイナーを結ぶ文化貢献
プロジェクトだそうで、Grilli TypeのNoel Leuさんやグラフィックデザイナーのステファニー・グエレルさんを中心に企画され、日本とスイス12組のデザイナーが参加しています。

参加デザイナー:
ボンボン(チューリッヒ)
クラウディアバーゼル(バーゼル)
デミアン・コンラッド(ローザンヌ)
フェリクス・ファエフリ(ルウェン)
ジョンソン/キングストン(ルウェン/ベルン)
服部一成(東京)
佐野研二郎(東京)
寺島賢幸(札幌)
プリル・ビヒェリ・クレーマス(チューリッヒ)
長嶋りかこ(東京)
植原亮輔〈キギ〉(東京)
原田祐馬(大阪)

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Noelさんは春にスイスから日本にやってきて、しばらく東京に滞在しながら展覧会の準備をしたそう。日本のデザイン事務所でインターンの経験があるステファニーさんがキュレーションを担当。日本のデザイン関連機関などの協力を得ながら展覧会をつくりあげたバイタリティには脱帽です。

6月25日(木)19時から出品作家によるトークイベントがあるそうのなので、こちらもぜひいらしてみてください。
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by dezagen | 2015-06-21 23:42 | 展覧会 | Comments(0)
ミナペルホネン20周年
編集宮後です。
5月20日から6月7日まで、青山のスパイラルでミナ ペルホネンの展覧会『1∞ ミナカケル』が開催されました。ミナ ペルホネンは皆川明さんが1995年に立ち上げた服のブランドで(当初のブランド名は「ミナ」。途中から現在の名前に改称)、今年20周年なのだそう。

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いままでに発表されたテキスタイルや服の展示のほか、ミナ ペルホネンのテキスタイルやモチーフを使った生活用品に囲まれた宿泊施設の提案もありました。テキスタイルだけでなく、生活をとりまくプロダクトや空間にも広がりをみせていく様子が印象的でした。ブランドが大きくなるにつれて、どのように展開していくかというのはとても難しい課題です。ミナ ペルホネンの活動を見ていると、自分たちでできる規模で着実に続けられているのがとてもすばらしいと思います。

個人的に気になったのは、展示会場で販売されていた書籍。前回15周年のときに刊行された書籍は出版社から刊行されていましたが、今回はミナから刊行されていました。いまはコンテンツを持っている会社や個人が自分たちで情報発信するオウンドメディアの時代なんですね。
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by dezagen | 2015-06-21 19:19 | 展覧会 | Comments(0)
「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」
ライター渡部のほうです。
5月31日(日)まで六本木の21_21 デザインサイトで「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」が行われています。

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テーマは、タイトル通り「単位」。
長さや重さや大きさや速さや、あらゆるところに単位が存在する。普段ほとんど意識せずに使っているものですが、考えてみると自然界にそもそもあったものではありません。社会生活の中で「あれくらい」「これくらい」を共有するために生まれてきたものです。
また、普段当たり前に使っている単位を基準に考えていると、違う単位で計った時に「?」となることがあります。
展覧会企画チームの1人、前村達也さん(21_21 デザインサイト エキシビションプランナー)は、「テマヒマ展」や「コメ展」などを手がけた時に、日本の昔からある物を作る、見るのに、メートル法ではなく尺貫法が通用していて、かつ、尺貫法で考えた方が分かりやすいことに気がついたそうです。
伝統的な方法でなくとも、例えば建物や敷地の大きさに「東京ドーム何個分?」と聞くとなんとなく分かりいい時があるのもそんな例でしょう。

今回の展示では寺田尚樹さんが、21_21の敷地をテラダモケイで別の尺度からみせてくれました。メインの展示スペースはおおよそテニスコート1個分。
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岡崎智弘さん(写真)と+Think the Earthの作品「1秒の世界」は、台の上に乗っている間、目の前の動画が動きます。降りると、
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何秒乗っていたか、地球がどれだけ移動したか、ハチドリの羽ばたきなど数字で見せてくれる、というもの。動画が気持ちいいのでずっと乗っていたりしますが、そんなあっという間に地球がぐんぐん動いている、1秒ってすごいかも、という驚きを感じる作品です。

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岡田憲一+冷水久仁江(LENS)、播本和宜+渡邉啓高(studio仕組)、劉 功眞(LIUKOBO)(ごめんなさい、敬称略)の作品は単位展の施工の様子を上から俯瞰で撮った動画を合成してある作品です。見ている人の手元にあるインターフェイスで拡大率を変えることが出来ます。
これは単位がどうこうというよりは、準備風景を見ているのが実は楽しかったです。寄って行くと細かい作業をやっていることが分かるんですが、俯瞰すると人間小さく見えるものですね(当たり前か)。

会場構成監修を手がけたトラフ建築設計事務所の鈴野浩一さんのメッセージの中に「あまり難しく考えず」というのがあったのですが、そこがこの展覧会のよいところだと思いました。数字が相手だと、難しくすることはいかようにも可能で、そうするとどんどん分かる人が減っていっちゃうと思うのです。
(そういえば最近トマ・ピケティ著『21世紀の資本』みすず書房刊を読んだのですが、数字の部分を全部解読しなくても楽しく読めるところが素晴らしい本でした。まあ、つまりかなりすっ飛ばして読んでたということではあるけれど)

今回の展示は日常で見る物がとても多くて分かりやすい。
メイン会場の奥に並ぶ、駐車場のコーンや一斗缶や消しゴムは、展覧会企画チーム/構成:寺山紀彦さん(studio note)の「長さの比較:1から100のものさし」で、日用品で1センチから100センチまでを見せるもの。1本100円くらいのボールペンにはどれくらいのインク量があって、どれだけ書けるのか、を見せる椛田ちひろさんの「ボールペンと距離」。複数の人が提案した「わたしの単位」の中の、ヨシタケシンスケさんのイラストによる新しい単位の紹介(りんごの皮むきで1剥=1peel、とか)も面白かったです。

こちらは宮後さんの着目点。
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「わたしの単位」の中、大日本タイポ組合、
ハンコの達人ですね。美しい。

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造本見本帳(太田泰友+加藤亮介)の「嵩見本」
こんな極小および分厚い見本はないぞ、とは思いつつ、一度は作ってみたいサイズだったりする、そんな夢のような見本。

通常21_21の企画展は1人のディレクターが立つのですが、今回はチーム。しかも大勢。
さらに参加作家も多い。書き切れないので、21_21のページからコピペします(世の中便利だな)

展覧会チーム
企画:
中村至男/展覧会グラフィック
鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)/会場構成監修
稲本喜則(AXIS)/テキスト
岡本 健/会場グラフィック
菅 俊一/コンセプトリサーチ
寺山紀彦(studio note)/展示構成

学術協力:星田直彦
会場構成協力:五十嵐瑠衣
企画リサーチ協力:石黒知子、上條桂子、土田貴宏
ショップ監修:山田 遊(method)
企画進行:前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)

参加作家一覧
[参加作家]
荒牧 悠、大西麻貴+百田有希/o + h、大野友資、岡崎智弘+Think the Earth、岡田憲一+冷水久仁江(LENS)、奥田透也、華雪、椛田ちひろ、桐山製作所、熊野 亘、佐野文彦+無印良品、Bryan Nash Gill(ブライアン・ナッシュ・ジル)、Helmut Smits(ヘルムート・スミッツ)、造本見本帳(太田泰友+加藤亮介)、大日本タイポ組合、寺田尚樹(テラダモケイ)、野老朝雄、冨井大裕、西本良太、Noritake、Maarten Baas(マーテン・バース)、パーフェクトロン、深津貴之、ヨシタケシンスケ、吉行良平と仕事
[特別参加]
葛西 薫、木内 昇、クライン ダイサム アーキテクツ、作原文子、高山なおみ、皆川 明、Jasper Morrison(ジャスパー・モリソン)、柳本浩市

詳細はこちらでどうぞ。そして是非会場で遊んで下さい。
「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」
www.2121designsight.jp
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by dezagen | 2015-02-25 16:19 | 展覧会
ポーラ美術館
ライター渡部のほうです。

箱根ってなんであんなに美術館が多いんでしょうか。
箱根では「彫刻の森美術館」と「ポーラ美術館」に行ってきました。

ポーラ美術館、初めて行きましたが、建築からタイポグラフィ(サイン計画)まで行き届いている美術館という印象。

2002年に竣工。設計は日研設計。
ロゴタイプはポーラ化成工業株式会社デザイン研究所のサイン計画を下に、タイププロジェクトがブラッシュアップしたもの、だそうで、タイププロジェクトのウェブサイトに詳細が載っています。
http://typeproject.com/interviews/polamuseum
一流だなあ。

ポーラ美術館では3月29日(日)まで「紙片の宇宙」という展覧会が行われています。
www.polamuseum.or.jp/sp/shihen/
シャガールやミロ、ピカソといった美術史に出て来るような美術の大御所による挿画を施した書籍の展覧会。デザインの領域で書籍デザインや装幀を取りあげる時、大概は量産が念頭に入っているものですが、こちらの展覧会で紹介されているのはむしろ量産しない本。お金を持っていて、自分だけの蔵書を作るため、アーティストに依頼して本を作ってしまうという、庶民からすると夢のような物が世の中にはあるものなのですね。

浅生ハルミンさんのイラスト付コメントが一つ一つ気が利いています。
レオナール・フジタ/藤田嗣治の『海龍』(1955年)はタイトルからして「むっ」。なんかあるぞ、と思ったら、なんと、著者はジャン・コクトー。
1930年代、コクトーの日本旅行をもとにまとめられた本、というものがあるんだ、というだけでも驚きでしたが、そこに絵を付けているのが藤田嗣治(レオナールって言うのちょっと恥ずかしい)という贅沢。
これを浅生さんは、メモってなかったので言葉はそのままじゃなかったような気もしますが、「イクラ丼にウニを乗せて、さらに蒲焼きを付けたような」と表現しております。

一流の環境で、贅沢な作品を見て、山椒のような浅生さんのコメントでぴりっと来る、という、素晴らしい場所でありました。
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by dezagen | 2015-02-15 09:32 | 展覧会
EXTRA PREVIEW と ててて見本市
ライター渡部のほうです。

先日、雑貨、小物の見本市、「EXTRA PREVIEW」と「ててて見本市」に行ってきました。
www.extrapreview.com
http://tetete.jp

気になったものなど

EXTRA PREVIEWのほうで

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アーバン オーレエコパーク www.urbanoleecopark.com
荒削りしてある木材を基に、自分で削って木のスプーンやフォーク、鳥小屋も作ろう、というDIYキット。
キットの中には木材、紙やすり、ワックス、クロスが入っています。
パッケージデザインもブースのデザインも分かりやすく、統一感があります。

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スレッドポート http://www.lecien.co.jp/threadport3/
一見、普通のグリーティングカードが並んでいるだけ、とおもいきや、紙に刺繍をして送るグリーティングカードキット。
面白いのは、ルシアンという刺繍糸のメーカーからの発想、オリジナル製品だということ。

かなり関係ありませんが、ここ数年刺繍、特にイギリスのご婦人が作ってしまうような愛犬や花の刺繍が気になってしょうがないのです。マルチーズとかテリアとかパンジーとかの刺繍を無地のセーターに自分で刺繍してみたい。
あんまりうまくてもよくない、ギリギリの感じで。
さておき。

EXTRA PREVIEWの会場で、私がぼけーっとしてるところに声を掛けられ「……あ、海野さん」と言ってしまった、MicroWorks www.microworks.jp の「海山」俊亮さん。
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竹とんぼのモビール。http://littlebitservice.com/?p=1891
モビール全体も揺らぐのですが、一個一個の竹とんぼを回すと吊ってある糸に沿ってくるくると旋回するのが気持ちいいです。

さらーっと見流してしまいそうなところを「これは見ておくといいと思います」と声を掛けられた、進藤電気設計の進藤正彦さん。
twodo http://twodo.jpという照明シリーズを手がけています。
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木のパネルと照明の組み合わせかー、と思ったらビックリ、木の部分がタッチパネルになっているのです。スマートホンと同じように、なでたりタップしたりすることで、on/off/調光できる、という仕組み。壁のスイッチやリモコンもなく、スマートなインテリアを作ることができます。

こちらはバッグ。
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このまるまるっとしたレース編みの塊を広げると
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こんな風にお米5キロも平気なバッグになります。
ブランド名はアイタリスト、と読むそうです。Italist http://italist.jp
レース編みってどこかレトロな感じがありますが、このバッグもおばあちゃんのタンスから出てきた、昔のバッグからインスピレーションを受けて作られたものだそうです。
一つ一つが手編みで作られるので、速い方でも1日1個が限度。
贅沢な製品です。

「ててて見本市」は、見所がたくさんあったのですが、見ているうちに「買い物客」の気分になってきてしまい(その場では購入できません)、写真を撮るのを忘れていました。
ててて見本市のほうが、より作り手、生産地がはっきりしていて、紙や金属、木など素材が活きている製品が多かったです。

ててて見本市に出ていた、G.F.G.S www.gfgs.net は完全オーダーのカットソーブランド。
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(写真提供 G.F.G.S)
プレーンもしくは3種のボーダーを選び、色の組み合わせを選びます。ネット上ではカラープレビューもあり、オーダー前にイメージを確認できます。
シャツの素材がとても気持ちいいので、一着作ってみたいと思いました。ただし色を決めるのが、平面構成みたいで、高校生の頃平面構成がド下手だった私は自信がないので、誰か友達に決めてもらいたい。。。

以下は雑談。
先日「スイスデザイン展」を見に行った時にグリッド、ヘルベチカを見て「これぞスイス」と、見てすぐその国籍が思い浮かぶデザインってすごいなあ、と思い、じゃあ「日本らしいデザイン」「日本のデザインを代表するもの」とは何だろう、というのを考えておりました。そういうのが一つあるとその国(あるいは北欧、といった地域)は得な気がします。

むろんスイスも全部が全部グリッドでヘルベチカなわけではないし、例外はあるにしても、ドイツだとかっちりした工業製品が上手そうだとか、イギリスやオランダは変化球が上手そうだとか、フランスは色使いが上手だな、とか国の個性はそれなりに、個々のデザイナーにもイメージとしてついて回ります。

で、日本のデザインならではの個性はなんだろう、と考えているのですが、なかなか見えづらい。
この「見えない」ところが日本のデザインの特徴なのかもしれません。
さりげなさとか、細やかな気遣いとか、写真では分かりにくいけれど素材のよさとか。
見えないものをどう伝えるか、メディアが頑張らないといけないところだな、と思います。
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by dezagen | 2015-02-12 04:30 | 展覧会
スイスデザイン展
ライター渡部のほうです。

オペラシティで行われている『スイスデザイン展』に行ってきました。
http://www.operacity.jp/ag/exh172/

スイスの交通機関(鉄道、航空)、Victorinox(スイスアーミーナイフ)、Sigg(水筒)、USM(システム家具)、Neaf(木のおもちゃ)、Freitag(トラックの幌を使った鞄製品)、swatch、スイスタイポグラフィー、ル・コルビジェなど、皆さんおなじみの、というものが並びます。また日常の生活で見る文具や日用品も並べられています。

面白いのは、こうやって「スイス」と地理的な制約でモノを集めて見ると、その土地ならではの特徴が浮き彫りになってくるということ。

展覧会図録の「生活のなかのデザイン」の説明にも書いてありますが、「スイスのデザインには、堅実で実用的なものを好むスイス人の特徴がよくあらわれて」います。
北欧やドイツのデザインも、実用的、合理的、機能的、汎用性といった特徴がありますが、スイスのデザインは、グリッドデザインに代表されるように、非常にミニマルである、という特徴も見いだされます。
真面目なことを「四角四面」(英語でもsquare )といいますが、正にそれ。
国旗からしてそうですし。
分度器には90度と180度さえ書いてあればいいのかもしれない。

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USMのパーツで作られたスイス国旗。

システム家具のUSMの説明映像で、方眼紙に書かれた設計図からシステムが出来ていく様子は、ああ、スイスってグラフィックからプロダクトまで、四角い…。
四角くはないですが、Sigもswatchも、最小限のパーツで効果を出す点で非常にミニマル。
(展覧会の名前が「スイスデザイン展」というのも、ミニマルだわ)

ミニマルなデザインと言うと堅苦しく感じそうなのですが、基盤をきっちり作っておくことで逆に自由を生み出す効果もあります。
swatchは分かりやすい例ですが、51個のパーツだけで成る簡素さがあるからこそ、ベルトや文字盤にアーティストの作品を盛り込んだり、その年毎のバージョンを出したり、という応用が可能となります。
水筒のSigも筒の外面はほとんど何も書いてないので、企業のロゴを入れたり、イベント用特別バージョンを作ったりと自由が利きます。

しつこいようですが、もう一つ例を挙げると、スイス インターナショナル エアラインズは、エコノミーでも安心していられます。
最近飛行機はアジア系に乗ることが多くなってきたのですが、エコノミーが狭いと感じるのは、過剰なサービスがあるせいでもあります。あれこれ余計なものが多すぎる。どうせ狭いスペースなのですから、あれもこれもやろうとすれば床に落ちて拾うのが大変だ、とか、逆にストレスになってしまいます。
スイスのエコノミーはすかーっとしていて、無駄がない分、視覚的にうるさくない分、10時間くらいのフライトもそんなに辛くない。

なぜこんなにミニマルなデザインに行き着いたのか、という点はもう少し勉強したいと思いました。先に北欧にもドイツにも合理的な機能的なデザインがある、と書いたのですが、スイスのデザインほど「究極ミニマル」なわけでもない。
北欧には手作業、クラフトのルーツが色濃く残っていますし、ドイツには(土地が広いせいもあるけど)ストイックなデザインもある一方で、華麗なる貴族文化の名残や、あるいはきちっとしたものに対するカウンターカルチャーの流れもデザインに反映されてきます。
スイスはなぜそうした雑味もそぎ落とす力があるのか、風土気候歴史政治などを調べてみないと分からなさそうなので、調べてみることにします。

でも、ダダの中心地であったキャバレー・ボルテールはチューリッヒですからねー。
地下的に、スイス人の心の潜在的に、雑味もどこかにあるはずではありますが。
はてさて。

関連イベントとしてトークも行われます。第一回は終わってしまいましたが。
● 第2回 2月1日[日]「スイスのグラフィックデザイン」
ゲスト:橋本優子(宇都宮美術館主任学芸員)
● 第3回 2月7日[土]「スイスのモダンデザイン群像」
ゲスト:柳本浩市(デザインディレクター、Glyph.代表)
● 第4回 2月15日[日]「スイスデザインのいま:最前線を歩く」
ゲスト:土田貴宏(デザインジャーナリスト)
http://www.operacity.jp/ag/exh172/j/event.php
全部行きたいけど、全部スケジュールと被ってるわ、私。ありゃー。

余談ですが、最近よく着てるセーターもスイス、チューリッヒのフリマで買ったもので、
若手デザイナーの作品、と言われたような気がするのですが、
調べて見たら、スーパーマーケットMIGROSのブランドでした。
なんつーか、どこまで行ってもスーパーなのか、私。
この柄です
http://www.m-fanshop.ch/chocoglace-t-shirt-bar-kids.html
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by dezagen | 2015-01-31 10:27 | 展覧会
D&AD Awards 2014展
編集宮後です。
今年もよろしくお願いいたします。

年末にアドミュージアムで見たD&AD展で印象的だった広告をご紹介します。
D&ADはイギリスで開催されている世界的広告デザインのコンペティションで
コマーシャルフィルムのほか、メディアを横断した最新のキャンペーンから
手作業的アナログポスターまで、多彩な部門が設置されているのが特徴です。

展覧会のいいところは受賞映像作品をまとめて見られること。
検索すればネットでも見られますが、字幕付きで一度に見たほうが効率がいいのです。

2014年の受賞作で印象的だったのは以下の作品。リンク先に映像もあるので、お楽しみください。
社会的テーマのものが多かったのと、Facebookなどのソーシャルサービスを
当たり前のように連動させて、より大規模な波及効果を狙っているのが特徴的だと思いました。

まず2014年のBlacl Pencil(最高賞)の中から印象的だったものから。

NS/ProRail – Improving Safety and Comfort on Train Platforms
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/digital-design/23017/nsprorail-improving-safety-and-comfort-on-train-platforms/
オランダの駅で実際に導入された告知システムで、これから到着する電車のどの車両がどのくらい混んでいるのかをプラットフォームに電光表示するシステム。混んでいる車両を避けて電車待ちすることができるので、日本でもぜひ導入してほしい。こういう公共のデザインがきちんと評価されているのも好印象。手がけたのはEdenspiekermann。

Sweetie
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/white-pencil/23970/sweetie/
「Webcam Child Sex Tourism」(先進国の男性がお金を払って、貧しい国の子供たちにネット上で性的行為や猥雑行為をさせること)を取り締まるため、CGでつくった架空の10歳の少女Sweetieをおとりにした社会的プロジェクト。少女に猥雑行為をさせた男性約1000人が国際警察に検挙された。CGがあまりにリアルなので、CNNほか大手メディアで大々的に報道され、話題になった作品。

以下、Black Pencil以外の映像。

Dill -The Restaurant-
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/branding/23348/dill-the-restaurant/
スウェーデンの安売りスーパーマーケットの売り上げを上げるために考えられたキャンペーン。有名シェフを招いて3週間限定のレストランをオープンさせ、ニュースで紹介されるなど話題づくりをしたあとで、そのレストランで使われていた食材がすべて安売りスーパーで売られている商品であることが種明かしされた。単にスーパーの広告をつくるのではなく、実際にレストランまでつくるというアイデアがすばらしい。

You Are My Son
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/direct/23440/you-are-my-son/
ゲリラに参加したまま家に帰らない兵士に向けたキャンペーン。兵士の子どものころの写真を実の母親から提供してもらい、「クリスマスには家に帰ろう」というコピーをつけたポスターをつくり、戦地に掲出した。母親しか知らない子どものころの写真を掲出することで、兵士に投降をうながすキャンペーン。クライアントはコロンビア防衛省。

Trial by Timeline
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/direct/23446/trial-by-timeline/
普段我々が普通に行っていること、たとえば、お酒を飲んだり、集会をしたり、といった行為が有罪になるような、人権を無視した国家があることを知らせるFacebookのアプリ。自分がFacebook投降した行為が別の国では有罪になることを知らせてくれる。有罪になったときの画面がけっこう怖くて衝撃的。

Food Photos Save Lives
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/mobile-marketing/23774/food-photos-save-lives/
Facebook上にアップした食事写真をシェアすると、ユニセフのフードエイドパック(食料危機にひんした国への食料援助セット)が寄付されるというFacebook上のキャンペーン。FBに食事写真をアップする人が多いことから発想した興味深いアイデア。クライアントはユニセフ。

Real Beauty Sketches
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/integrated-earned-media/23047/real-beauty-sketches/
自分の顔を本人に言葉で表現してもらい、そのとおりに描いた似顔絵と、第三者に表現してもらって描いた似顔絵を比較するという広告。自分の言葉による似顔絵よりも第三者の言葉による似顔絵のほうが明るくポジティブに描かれているという実証実験をとおして、自分を肯定的に見つめようというメッセージを伝えている。クライアントはユニリーバ。FBでも話題になっていたので知っている方も多いかも。

展示は2015年3月1日まで、東京汐留のアド・ミュージアムにて開催。
新しいコミュニケーションのあり方や最新の広告表現を知る上で必見の展示です。
http://www.admt.jp/exhibition/program/2014_dandad2014.html

追記:2015年1月以降はブラックペンシル(最高賞)のみの展示になりますので、ご注意ください。
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by dezagen | 2015-01-05 07:35 | 展覧会