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カテゴリ:展覧会( 248 )
ミナペルホネン20周年
編集宮後です。
5月20日から6月7日まで、青山のスパイラルでミナ ペルホネンの展覧会『1∞ ミナカケル』が開催されました。ミナ ペルホネンは皆川明さんが1995年に立ち上げた服のブランドで(当初のブランド名は「ミナ」。途中から現在の名前に改称)、今年20周年なのだそう。

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いままでに発表されたテキスタイルや服の展示のほか、ミナ ペルホネンのテキスタイルやモチーフを使った生活用品に囲まれた宿泊施設の提案もありました。テキスタイルだけでなく、生活をとりまくプロダクトや空間にも広がりをみせていく様子が印象的でした。ブランドが大きくなるにつれて、どのように展開していくかというのはとても難しい課題です。ミナ ペルホネンの活動を見ていると、自分たちでできる規模で着実に続けられているのがとてもすばらしいと思います。

個人的に気になったのは、展示会場で販売されていた書籍。前回15周年のときに刊行された書籍は出版社から刊行されていましたが、今回はミナから刊行されていました。いまはコンテンツを持っている会社や個人が自分たちで情報発信するオウンドメディアの時代なんですね。
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by dezagen | 2015-06-21 19:19 | 展覧会 | Comments(0)
「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」
ライター渡部のほうです。
5月31日(日)まで六本木の21_21 デザインサイトで「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」が行われています。

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テーマは、タイトル通り「単位」。
長さや重さや大きさや速さや、あらゆるところに単位が存在する。普段ほとんど意識せずに使っているものですが、考えてみると自然界にそもそもあったものではありません。社会生活の中で「あれくらい」「これくらい」を共有するために生まれてきたものです。
また、普段当たり前に使っている単位を基準に考えていると、違う単位で計った時に「?」となることがあります。
展覧会企画チームの1人、前村達也さん(21_21 デザインサイト エキシビションプランナー)は、「テマヒマ展」や「コメ展」などを手がけた時に、日本の昔からある物を作る、見るのに、メートル法ではなく尺貫法が通用していて、かつ、尺貫法で考えた方が分かりやすいことに気がついたそうです。
伝統的な方法でなくとも、例えば建物や敷地の大きさに「東京ドーム何個分?」と聞くとなんとなく分かりいい時があるのもそんな例でしょう。

今回の展示では寺田尚樹さんが、21_21の敷地をテラダモケイで別の尺度からみせてくれました。メインの展示スペースはおおよそテニスコート1個分。
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岡崎智弘さん(写真)と+Think the Earthの作品「1秒の世界」は、台の上に乗っている間、目の前の動画が動きます。降りると、
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何秒乗っていたか、地球がどれだけ移動したか、ハチドリの羽ばたきなど数字で見せてくれる、というもの。動画が気持ちいいのでずっと乗っていたりしますが、そんなあっという間に地球がぐんぐん動いている、1秒ってすごいかも、という驚きを感じる作品です。

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岡田憲一+冷水久仁江(LENS)、播本和宜+渡邉啓高(studio仕組)、劉 功眞(LIUKOBO)(ごめんなさい、敬称略)の作品は単位展の施工の様子を上から俯瞰で撮った動画を合成してある作品です。見ている人の手元にあるインターフェイスで拡大率を変えることが出来ます。
これは単位がどうこうというよりは、準備風景を見ているのが実は楽しかったです。寄って行くと細かい作業をやっていることが分かるんですが、俯瞰すると人間小さく見えるものですね(当たり前か)。

会場構成監修を手がけたトラフ建築設計事務所の鈴野浩一さんのメッセージの中に「あまり難しく考えず」というのがあったのですが、そこがこの展覧会のよいところだと思いました。数字が相手だと、難しくすることはいかようにも可能で、そうするとどんどん分かる人が減っていっちゃうと思うのです。
(そういえば最近トマ・ピケティ著『21世紀の資本』みすず書房刊を読んだのですが、数字の部分を全部解読しなくても楽しく読めるところが素晴らしい本でした。まあ、つまりかなりすっ飛ばして読んでたということではあるけれど)

今回の展示は日常で見る物がとても多くて分かりやすい。
メイン会場の奥に並ぶ、駐車場のコーンや一斗缶や消しゴムは、展覧会企画チーム/構成:寺山紀彦さん(studio note)の「長さの比較:1から100のものさし」で、日用品で1センチから100センチまでを見せるもの。1本100円くらいのボールペンにはどれくらいのインク量があって、どれだけ書けるのか、を見せる椛田ちひろさんの「ボールペンと距離」。複数の人が提案した「わたしの単位」の中の、ヨシタケシンスケさんのイラストによる新しい単位の紹介(りんごの皮むきで1剥=1peel、とか)も面白かったです。

こちらは宮後さんの着目点。
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「わたしの単位」の中、大日本タイポ組合、
ハンコの達人ですね。美しい。

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造本見本帳(太田泰友+加藤亮介)の「嵩見本」
こんな極小および分厚い見本はないぞ、とは思いつつ、一度は作ってみたいサイズだったりする、そんな夢のような見本。

通常21_21の企画展は1人のディレクターが立つのですが、今回はチーム。しかも大勢。
さらに参加作家も多い。書き切れないので、21_21のページからコピペします(世の中便利だな)

展覧会チーム
企画:
中村至男/展覧会グラフィック
鈴野浩一(トラフ建築設計事務所)/会場構成監修
稲本喜則(AXIS)/テキスト
岡本 健/会場グラフィック
菅 俊一/コンセプトリサーチ
寺山紀彦(studio note)/展示構成

学術協力:星田直彦
会場構成協力:五十嵐瑠衣
企画リサーチ協力:石黒知子、上條桂子、土田貴宏
ショップ監修:山田 遊(method)
企画進行:前村達也(21_21 DESIGN SIGHT)

参加作家一覧
[参加作家]
荒牧 悠、大西麻貴+百田有希/o + h、大野友資、岡崎智弘+Think the Earth、岡田憲一+冷水久仁江(LENS)、奥田透也、華雪、椛田ちひろ、桐山製作所、熊野 亘、佐野文彦+無印良品、Bryan Nash Gill(ブライアン・ナッシュ・ジル)、Helmut Smits(ヘルムート・スミッツ)、造本見本帳(太田泰友+加藤亮介)、大日本タイポ組合、寺田尚樹(テラダモケイ)、野老朝雄、冨井大裕、西本良太、Noritake、Maarten Baas(マーテン・バース)、パーフェクトロン、深津貴之、ヨシタケシンスケ、吉行良平と仕事
[特別参加]
葛西 薫、木内 昇、クライン ダイサム アーキテクツ、作原文子、高山なおみ、皆川 明、Jasper Morrison(ジャスパー・モリソン)、柳本浩市

詳細はこちらでどうぞ。そして是非会場で遊んで下さい。
「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」
www.2121designsight.jp
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by dezagen | 2015-02-25 16:19 | 展覧会
ポーラ美術館
ライター渡部のほうです。

箱根ってなんであんなに美術館が多いんでしょうか。
箱根では「彫刻の森美術館」と「ポーラ美術館」に行ってきました。

ポーラ美術館、初めて行きましたが、建築からタイポグラフィ(サイン計画)まで行き届いている美術館という印象。

2002年に竣工。設計は日研設計。
ロゴタイプはポーラ化成工業株式会社デザイン研究所のサイン計画を下に、タイププロジェクトがブラッシュアップしたもの、だそうで、タイププロジェクトのウェブサイトに詳細が載っています。
http://typeproject.com/interviews/polamuseum
一流だなあ。

ポーラ美術館では3月29日(日)まで「紙片の宇宙」という展覧会が行われています。
www.polamuseum.or.jp/sp/shihen/
シャガールやミロ、ピカソといった美術史に出て来るような美術の大御所による挿画を施した書籍の展覧会。デザインの領域で書籍デザインや装幀を取りあげる時、大概は量産が念頭に入っているものですが、こちらの展覧会で紹介されているのはむしろ量産しない本。お金を持っていて、自分だけの蔵書を作るため、アーティストに依頼して本を作ってしまうという、庶民からすると夢のような物が世の中にはあるものなのですね。

浅生ハルミンさんのイラスト付コメントが一つ一つ気が利いています。
レオナール・フジタ/藤田嗣治の『海龍』(1955年)はタイトルからして「むっ」。なんかあるぞ、と思ったら、なんと、著者はジャン・コクトー。
1930年代、コクトーの日本旅行をもとにまとめられた本、というものがあるんだ、というだけでも驚きでしたが、そこに絵を付けているのが藤田嗣治(レオナールって言うのちょっと恥ずかしい)という贅沢。
これを浅生さんは、メモってなかったので言葉はそのままじゃなかったような気もしますが、「イクラ丼にウニを乗せて、さらに蒲焼きを付けたような」と表現しております。

一流の環境で、贅沢な作品を見て、山椒のような浅生さんのコメントでぴりっと来る、という、素晴らしい場所でありました。
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by dezagen | 2015-02-15 09:32 | 展覧会
EXTRA PREVIEW と ててて見本市
ライター渡部のほうです。

先日、雑貨、小物の見本市、「EXTRA PREVIEW」と「ててて見本市」に行ってきました。
www.extrapreview.com
http://tetete.jp

気になったものなど

EXTRA PREVIEWのほうで

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アーバン オーレエコパーク www.urbanoleecopark.com
荒削りしてある木材を基に、自分で削って木のスプーンやフォーク、鳥小屋も作ろう、というDIYキット。
キットの中には木材、紙やすり、ワックス、クロスが入っています。
パッケージデザインもブースのデザインも分かりやすく、統一感があります。

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スレッドポート http://www.lecien.co.jp/threadport3/
一見、普通のグリーティングカードが並んでいるだけ、とおもいきや、紙に刺繍をして送るグリーティングカードキット。
面白いのは、ルシアンという刺繍糸のメーカーからの発想、オリジナル製品だということ。

かなり関係ありませんが、ここ数年刺繍、特にイギリスのご婦人が作ってしまうような愛犬や花の刺繍が気になってしょうがないのです。マルチーズとかテリアとかパンジーとかの刺繍を無地のセーターに自分で刺繍してみたい。
あんまりうまくてもよくない、ギリギリの感じで。
さておき。

EXTRA PREVIEWの会場で、私がぼけーっとしてるところに声を掛けられ「……あ、海野さん」と言ってしまった、MicroWorks www.microworks.jp の「海山」俊亮さん。
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竹とんぼのモビール。http://littlebitservice.com/?p=1891
モビール全体も揺らぐのですが、一個一個の竹とんぼを回すと吊ってある糸に沿ってくるくると旋回するのが気持ちいいです。

さらーっと見流してしまいそうなところを「これは見ておくといいと思います」と声を掛けられた、進藤電気設計の進藤正彦さん。
twodo http://twodo.jpという照明シリーズを手がけています。
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木のパネルと照明の組み合わせかー、と思ったらビックリ、木の部分がタッチパネルになっているのです。スマートホンと同じように、なでたりタップしたりすることで、on/off/調光できる、という仕組み。壁のスイッチやリモコンもなく、スマートなインテリアを作ることができます。

こちらはバッグ。
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このまるまるっとしたレース編みの塊を広げると
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こんな風にお米5キロも平気なバッグになります。
ブランド名はアイタリスト、と読むそうです。Italist http://italist.jp
レース編みってどこかレトロな感じがありますが、このバッグもおばあちゃんのタンスから出てきた、昔のバッグからインスピレーションを受けて作られたものだそうです。
一つ一つが手編みで作られるので、速い方でも1日1個が限度。
贅沢な製品です。

「ててて見本市」は、見所がたくさんあったのですが、見ているうちに「買い物客」の気分になってきてしまい(その場では購入できません)、写真を撮るのを忘れていました。
ててて見本市のほうが、より作り手、生産地がはっきりしていて、紙や金属、木など素材が活きている製品が多かったです。

ててて見本市に出ていた、G.F.G.S www.gfgs.net は完全オーダーのカットソーブランド。
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(写真提供 G.F.G.S)
プレーンもしくは3種のボーダーを選び、色の組み合わせを選びます。ネット上ではカラープレビューもあり、オーダー前にイメージを確認できます。
シャツの素材がとても気持ちいいので、一着作ってみたいと思いました。ただし色を決めるのが、平面構成みたいで、高校生の頃平面構成がド下手だった私は自信がないので、誰か友達に決めてもらいたい。。。

以下は雑談。
先日「スイスデザイン展」を見に行った時にグリッド、ヘルベチカを見て「これぞスイス」と、見てすぐその国籍が思い浮かぶデザインってすごいなあ、と思い、じゃあ「日本らしいデザイン」「日本のデザインを代表するもの」とは何だろう、というのを考えておりました。そういうのが一つあるとその国(あるいは北欧、といった地域)は得な気がします。

むろんスイスも全部が全部グリッドでヘルベチカなわけではないし、例外はあるにしても、ドイツだとかっちりした工業製品が上手そうだとか、イギリスやオランダは変化球が上手そうだとか、フランスは色使いが上手だな、とか国の個性はそれなりに、個々のデザイナーにもイメージとしてついて回ります。

で、日本のデザインならではの個性はなんだろう、と考えているのですが、なかなか見えづらい。
この「見えない」ところが日本のデザインの特徴なのかもしれません。
さりげなさとか、細やかな気遣いとか、写真では分かりにくいけれど素材のよさとか。
見えないものをどう伝えるか、メディアが頑張らないといけないところだな、と思います。
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by dezagen | 2015-02-12 04:30 | 展覧会
スイスデザイン展
ライター渡部のほうです。

オペラシティで行われている『スイスデザイン展』に行ってきました。
http://www.operacity.jp/ag/exh172/

スイスの交通機関(鉄道、航空)、Victorinox(スイスアーミーナイフ)、Sigg(水筒)、USM(システム家具)、Neaf(木のおもちゃ)、Freitag(トラックの幌を使った鞄製品)、swatch、スイスタイポグラフィー、ル・コルビジェなど、皆さんおなじみの、というものが並びます。また日常の生活で見る文具や日用品も並べられています。

面白いのは、こうやって「スイス」と地理的な制約でモノを集めて見ると、その土地ならではの特徴が浮き彫りになってくるということ。

展覧会図録の「生活のなかのデザイン」の説明にも書いてありますが、「スイスのデザインには、堅実で実用的なものを好むスイス人の特徴がよくあらわれて」います。
北欧やドイツのデザインも、実用的、合理的、機能的、汎用性といった特徴がありますが、スイスのデザインは、グリッドデザインに代表されるように、非常にミニマルである、という特徴も見いだされます。
真面目なことを「四角四面」(英語でもsquare )といいますが、正にそれ。
国旗からしてそうですし。
分度器には90度と180度さえ書いてあればいいのかもしれない。

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USMのパーツで作られたスイス国旗。

システム家具のUSMの説明映像で、方眼紙に書かれた設計図からシステムが出来ていく様子は、ああ、スイスってグラフィックからプロダクトまで、四角い…。
四角くはないですが、Sigもswatchも、最小限のパーツで効果を出す点で非常にミニマル。
(展覧会の名前が「スイスデザイン展」というのも、ミニマルだわ)

ミニマルなデザインと言うと堅苦しく感じそうなのですが、基盤をきっちり作っておくことで逆に自由を生み出す効果もあります。
swatchは分かりやすい例ですが、51個のパーツだけで成る簡素さがあるからこそ、ベルトや文字盤にアーティストの作品を盛り込んだり、その年毎のバージョンを出したり、という応用が可能となります。
水筒のSigも筒の外面はほとんど何も書いてないので、企業のロゴを入れたり、イベント用特別バージョンを作ったりと自由が利きます。

しつこいようですが、もう一つ例を挙げると、スイス インターナショナル エアラインズは、エコノミーでも安心していられます。
最近飛行機はアジア系に乗ることが多くなってきたのですが、エコノミーが狭いと感じるのは、過剰なサービスがあるせいでもあります。あれこれ余計なものが多すぎる。どうせ狭いスペースなのですから、あれもこれもやろうとすれば床に落ちて拾うのが大変だ、とか、逆にストレスになってしまいます。
スイスのエコノミーはすかーっとしていて、無駄がない分、視覚的にうるさくない分、10時間くらいのフライトもそんなに辛くない。

なぜこんなにミニマルなデザインに行き着いたのか、という点はもう少し勉強したいと思いました。先に北欧にもドイツにも合理的な機能的なデザインがある、と書いたのですが、スイスのデザインほど「究極ミニマル」なわけでもない。
北欧には手作業、クラフトのルーツが色濃く残っていますし、ドイツには(土地が広いせいもあるけど)ストイックなデザインもある一方で、華麗なる貴族文化の名残や、あるいはきちっとしたものに対するカウンターカルチャーの流れもデザインに反映されてきます。
スイスはなぜそうした雑味もそぎ落とす力があるのか、風土気候歴史政治などを調べてみないと分からなさそうなので、調べてみることにします。

でも、ダダの中心地であったキャバレー・ボルテールはチューリッヒですからねー。
地下的に、スイス人の心の潜在的に、雑味もどこかにあるはずではありますが。
はてさて。

関連イベントとしてトークも行われます。第一回は終わってしまいましたが。
● 第2回 2月1日[日]「スイスのグラフィックデザイン」
ゲスト:橋本優子(宇都宮美術館主任学芸員)
● 第3回 2月7日[土]「スイスのモダンデザイン群像」
ゲスト:柳本浩市(デザインディレクター、Glyph.代表)
● 第4回 2月15日[日]「スイスデザインのいま:最前線を歩く」
ゲスト:土田貴宏(デザインジャーナリスト)
http://www.operacity.jp/ag/exh172/j/event.php
全部行きたいけど、全部スケジュールと被ってるわ、私。ありゃー。

余談ですが、最近よく着てるセーターもスイス、チューリッヒのフリマで買ったもので、
若手デザイナーの作品、と言われたような気がするのですが、
調べて見たら、スーパーマーケットMIGROSのブランドでした。
なんつーか、どこまで行ってもスーパーなのか、私。
この柄です
http://www.m-fanshop.ch/chocoglace-t-shirt-bar-kids.html
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by dezagen | 2015-01-31 10:27 | 展覧会
D&AD Awards 2014展
編集宮後です。
今年もよろしくお願いいたします。

年末にアドミュージアムで見たD&AD展で印象的だった広告をご紹介します。
D&ADはイギリスで開催されている世界的広告デザインのコンペティションで
コマーシャルフィルムのほか、メディアを横断した最新のキャンペーンから
手作業的アナログポスターまで、多彩な部門が設置されているのが特徴です。

展覧会のいいところは受賞映像作品をまとめて見られること。
検索すればネットでも見られますが、字幕付きで一度に見たほうが効率がいいのです。

2014年の受賞作で印象的だったのは以下の作品。リンク先に映像もあるので、お楽しみください。
社会的テーマのものが多かったのと、Facebookなどのソーシャルサービスを
当たり前のように連動させて、より大規模な波及効果を狙っているのが特徴的だと思いました。

まず2014年のBlacl Pencil(最高賞)の中から印象的だったものから。

NS/ProRail – Improving Safety and Comfort on Train Platforms
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/digital-design/23017/nsprorail-improving-safety-and-comfort-on-train-platforms/
オランダの駅で実際に導入された告知システムで、これから到着する電車のどの車両がどのくらい混んでいるのかをプラットフォームに電光表示するシステム。混んでいる車両を避けて電車待ちすることができるので、日本でもぜひ導入してほしい。こういう公共のデザインがきちんと評価されているのも好印象。手がけたのはEdenspiekermann。

Sweetie
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/white-pencil/23970/sweetie/
「Webcam Child Sex Tourism」(先進国の男性がお金を払って、貧しい国の子供たちにネット上で性的行為や猥雑行為をさせること)を取り締まるため、CGでつくった架空の10歳の少女Sweetieをおとりにした社会的プロジェクト。少女に猥雑行為をさせた男性約1000人が国際警察に検挙された。CGがあまりにリアルなので、CNNほか大手メディアで大々的に報道され、話題になった作品。

以下、Black Pencil以外の映像。

Dill -The Restaurant-
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/branding/23348/dill-the-restaurant/
スウェーデンの安売りスーパーマーケットの売り上げを上げるために考えられたキャンペーン。有名シェフを招いて3週間限定のレストランをオープンさせ、ニュースで紹介されるなど話題づくりをしたあとで、そのレストランで使われていた食材がすべて安売りスーパーで売られている商品であることが種明かしされた。単にスーパーの広告をつくるのではなく、実際にレストランまでつくるというアイデアがすばらしい。

You Are My Son
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/direct/23440/you-are-my-son/
ゲリラに参加したまま家に帰らない兵士に向けたキャンペーン。兵士の子どものころの写真を実の母親から提供してもらい、「クリスマスには家に帰ろう」というコピーをつけたポスターをつくり、戦地に掲出した。母親しか知らない子どものころの写真を掲出することで、兵士に投降をうながすキャンペーン。クライアントはコロンビア防衛省。

Trial by Timeline
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/direct/23446/trial-by-timeline/
普段我々が普通に行っていること、たとえば、お酒を飲んだり、集会をしたり、といった行為が有罪になるような、人権を無視した国家があることを知らせるFacebookのアプリ。自分がFacebook投降した行為が別の国では有罪になることを知らせてくれる。有罪になったときの画面がけっこう怖くて衝撃的。

Food Photos Save Lives
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/mobile-marketing/23774/food-photos-save-lives/
Facebook上にアップした食事写真をシェアすると、ユニセフのフードエイドパック(食料危機にひんした国への食料援助セット)が寄付されるというFacebook上のキャンペーン。FBに食事写真をアップする人が多いことから発想した興味深いアイデア。クライアントはユニセフ。

Real Beauty Sketches
http://www.dandad.org/awards/professional/2014/integrated-earned-media/23047/real-beauty-sketches/
自分の顔を本人に言葉で表現してもらい、そのとおりに描いた似顔絵と、第三者に表現してもらって描いた似顔絵を比較するという広告。自分の言葉による似顔絵よりも第三者の言葉による似顔絵のほうが明るくポジティブに描かれているという実証実験をとおして、自分を肯定的に見つめようというメッセージを伝えている。クライアントはユニリーバ。FBでも話題になっていたので知っている方も多いかも。

展示は2015年3月1日まで、東京汐留のアド・ミュージアムにて開催。
新しいコミュニケーションのあり方や最新の広告表現を知る上で必見の展示です。
http://www.admt.jp/exhibition/program/2014_dandad2014.html

追記:2015年1月以降はブラックペンシル(最高賞)のみの展示になりますので、ご注意ください。
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by dezagen | 2015-01-05 07:35 | 展覧会
世界のブックデザイン2013-14(展示風景)
編集宮後です。
「世界のブックデザイン2013-14 feat.スイスのブックデザイン」の展示を見てきました。今年はスイスとの国交樹立150周年ということで、スイスのブックデザイン約40点の特別展示も。

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「2014年世界で最も美しい本」受賞作14点のうち、8点が展覧会会場入り口に展示され、中央にスイスのブックデザイン、それを取り囲むように各国の造本コンクールで受賞した本が展示されています。展示されているのは、オーストリア、スイス、日本、中国、イラン、オランダ、ドイツの7カ国の本です。



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あと今年のトピックスはイランの造本コンクール受賞作品が展示されていたこと。見てください、この本。皮革に型押?彫刻?した工芸品のような造本。中東方面の本は洋書店でもなかなか見られないので、そうした本がまとめて見られるのは貴重です。

会場には全部で約200冊の本が展示されていますが、建築の作品集、学術論文を本にしたもの、美術大学生徒の作品集など、一般流通しない入手困難な本も多く、展示用に本を取り寄せるのが大変なのだそう。こうして一堂に拝見できる機会があるのは大変ありがたいことです。



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『Gestaltung der Grundlagen』(基礎のデザイン)
スイス
チューリッヒ芸術大学デザイン入門コースに関する本。16世紀から現在までのデザイン造形について説明した本ですが、ポップな色合いで楽しい造本にっています。カバーの中にも印刷されていたり、造本も凝っています。



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『De Krant van Gisteren  Uitgelezen Hergebruik』(昨日新聞 選択された再利用)
オランダ
珍書多発国オランダから刊行。古新聞がアートやデザインの分野で作品として再利用されている事例を紹介した作品集で、実際に新聞用紙に印刷されています。著者はオランダほか様々な国で新聞のデザインを手がけてきたkoos Staal。著者の新聞愛が炸裂した本。



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『Irma Boom The architecture of the book』(イルマ・ブーム 本の構造)
オランダ
デザイナー、イルマ・ブームのブックデザインを集めた作品集。もともと刊行されていたミニブックに100ページ追加して再発行された際、面積が64倍のデラックス版も刊行。ミニブックのほうは日本でも一部の洋書店などで購入可能。



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『Closed Cities』(閉ざされた街)
ドイツ
人工的につくられた都市空間に人が住まなくなったあとの状態を撮影した写真集。人が去ったあとの不気味な静けさが印象的。完全に朽ち果てたのではなく、この間まで人がいた感じが独特の空虚感をかもしだしています。日本にも廃墟の作品集はありますが、こういう本はなかなか一般的に受け入れられないのが残念。

ほかにも素敵な本がたくさんあるので、ぜひ直接手にとってご覧ください。
展示は来年2015年2月22日まで印刷博物館にて開催中です。
http://www.printing-museum.org/exhibition/pp/141129/index.html
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by dezagen | 2014-12-10 07:56 | 展覧会 | Comments(0)
世界のブックデザイン2013-2014
編集宮後です。
今年も11月29日から2月22日まで印刷博物館で「世界のブックデザイン」展が開催されます。
http://www.printing-museum.org/exhibition/pp/141129/index.html

2009年からレポート記事を書いていたので、過去記事をまとめてみました。
今年はどんな本が展示されているのか、いまから楽しみです。

世界のブックデザイン2012-13
世界のブックデザイン2012-2013[続き]
世界のブックデザイン2011-12
世界のブックデザイン2010-11展
世界のブックデザイン2009-10
世界のブックデザイン2008-2009展[前編]
世界のブックデザイン2008-2009展[後編]
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by dezagen | 2014-11-27 07:38 | 展覧会 | Comments(0)
iichiko30周年 展示風景
編集宮後です。
前の記事で紹介したiichikoの展示を見てきました。

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会場に入ると、どーんと電車の車両が。地下鉄マナーポスターとiichiko parsonの広告が実際の電車内に展示されているという趣向。小さいボトルの「iichiko parson」は、B倍ポスターではなく、小さいサイズの車内広告が電車内に掲出されるので、それを再現した格好になっています。

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車両を出ると、ぐっと視界が開け、おなじみのB倍ポスターが約120点ほど展示されています。

30年間に制作されたiichikoのポスターは約400点。すべてを展示することはスペース的に不可能なので、そのなかから選ばれた100点あまりが展示されていました。

こうして並んでいる様子は圧巻。ポスターなのに美術作品のように見えるから不思議です。1枚1枚は何気ない自然の風景ですが、こうして集められると美術館の中で作品として成立いたのが印象的でした。

30年間、一貫して自然が映し出されていますが、同じように見える写真でも時代とともに少しずつ変化してきているのがわかります。それぞれの時代でその時代の空気みたいなものが表現されており、ほんのりと時代性や社会性が見え隠れする。ずっと変わらないように見えますが、そこからいろいろなメッセージが読み取れるのがiichikoポスターの魅力だと思います。

それぞれのポスターには、使用した用紙、インキの色数が記載されているので、デザインを学ぶ学生さんやデザイナー、印刷関係者にも多いに参考になるところ。いまではデジタルサイネージが登場し、B倍ポスターを印刷する機会もぐっと減ったので、こういう情報は貴重です。

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私が好きなのは毎年クリスマスの時期に制作される特別パージョン。「メタリックユポ」(選挙ポスターなどに使われる耐水紙ユポのメタリックバージョン)という紙にオペークの白+プロセス4色+特色2色の7色印刷という、ものすごく豪華なポスターです。印刷の仕様を聞いただけで卒倒しそうです。

展覧会ではすべて現物のポスターが展示されていますので、紙や印刷好きの方にもぜひ実物を見ていただきたい。展示は11月26日まで、東京藝術大学 大学美術館3階で開催されています。
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2014/kawakita/kawakita_ja.htm

展示を見に行けない方はこちらのウェブサイトをどうぞ。
iichikoの歴代ポスターをみることができます。
http://www.iichiko.co.jp/design/graphic/index.html
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by dezagen | 2014-11-17 07:13 | 展覧会 | Comments(0)
iichiko30周年
編集宮後です。
マリメッコに続き、日本の長寿ブランドのお話。

本格焼酎「iichiko」の広告が今年で30周年を迎えました。1984年から河北秀也さんがアートディレクターをつとめ、写真家の浅井慎平さんが撮影し、30年間ずっとポスターを作り続けてきました。地下鉄の駅構内などに掲出されているので、ご覧になった方も多いと思います。一民間企業が同じスタイルのコミュニケーションを30年以上続けているのはおそらく前例がないことでしょう。

デザイン専門誌『デザインの現場』の「長寿広告の秘密」という特集記事で、河北さんに取材させていただいたことがあります。移り変わりの激しい広告の世界で、長く続くキャンペーンを探すのは難しく、取材候補に挙ったのはドラフトのPRGR、資生堂の花椿、サントリーの烏龍茶、そしてiichikoでした(烏龍茶は以前記事にしたので、PRGR、花椿、iichikoを取材しました。毎回どのように撮影してポスターを制作しているか、ADの河北さん、コピーライター、写真家、印刷担当者などに取材しているので、詳しくはバックナンバーをぜひご覧ください)。

そんなiichikoクリエイティブの一旦がかいま見られる展覧会「河北秀也 東京藝術大学退任記念 地下鉄10年を走りぬけて iichikoデザイン30年展」が11月13日から東京藝術大学大学美術館で開催されます。
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iichikoのクリエイションのほか、河北さんが手がけた地下鉄のマナーポスターなど、代表作が展示される予定。河北さんはiichikoのお仕事が有名ですが、学生時代にサクマ製菓「いちごみるく」のパッケージや営団地下鉄の路線図などもデザインしていて、「これ、誰がデザインしたの?」的にもとても気になります。

展示は、11月13〜26日まで、東京上野の東京藝術大学大学美術館で開催。展示を見に行けない方は、iichiko designのウェブサイトをどうぞ。1984年から30年分のポスターがすべて閲覧できます。同じような写真やコピーが続いているように見えますが、その時代時代の世相や社会状況と連動するように微妙に変わり続けています。マリメッコの記事でも「時代にあわせて伝統をどのように変えていくか」という話題がありましたが、「時代にあわせて変わる」というのは長く続くデザインに欠かせない要素なのかもしれません。

http://www.iichiko.co.jp/design/graphic/index.html
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by dezagen | 2014-11-04 07:25 | 展覧会 | Comments(0)