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カテゴリ:本( 115 )
世界の素敵出版社2
編集宮後です。
以前、好評だった世界の素敵出版社の第二弾です。

すっかり欧文タイポの人となってしまったいま、
洋書を読むことが多くなってきました。
今日はそんな中から最近でたタイポ本をご紹介します。

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『Logo Life』 BIS Publisher

GAPやコカコーラ、アディダスなど
おなじみのロゴの変遷を丁寧に追いかけた良書。
有名な100ブランドのロゴの変遷をまとめた労力に脱帽。
企業に協力してもらって古いゴロ集めるのって大変なのよ。
版元はオランダの建築デザイン書出版で知られるBIS Publisher。

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『The Anatomy of Type』 Harper Design

欧文書体をセリフ、サンセリフ、その他に分類し、
それぞれ様式別に紹介した本。見開きで1つの書体を取り上げ、
エレメントの細部まで丁寧に分析。カラフルで見やすい本です。
Harper Designは名門出版社Harper Corrinsのビジュアル本部門。

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『Hyperactivitypography from A to Z』 Gestalten

子供向け教材のような体裁で、タイポグラフィに関する
いろいろなクイズをまとめた本。イラストを多用し、
子供らしくつくられてますが、質問はけっこう本格的。
間違い探しや書体当てクイズなど多岐に渡ります。 
ちょっと知ってる人が見るとニヤっとできるしかけがたくさん。
これなら楽しくタイポを学習できるかも。

海外の出版社、特にデザイン書系は会社のブランディングがうまいなあと思います。
やはりオシャレな出版社が多いです。クロニクルブックスは社内に書店をつくったり、
日本に進出したり(有楽町ロフトの中にクロニクルブックスが入ってます)、
アグレッシブですね。

たまに編集者募集の求人広告が出てるので、どんな人を採用してるのか
見てるんですけど、求める人材のスキルがとても細かく書かれてます。
このくらい細かく書けば、探してる人が見つかるんじゃないかと思うくらい。
面接で落とすくらいなら最初から条件書いておいたほうが無駄がないよねって
ことなんだと思いますが、学ぶところは多いです。

私が担当している建築・デザイン書は特にボーダーレスなので、
日本だけではなく、海外も意識してつくっています。
海外の編集者が「うーん」とうなるような本をつくりたいですね。
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by dezagen | 2013-03-04 21:25 | | Comments(0)
本とのサロン2
編集宮後です。
先ほどの「本とのサロン」で私が紹介した本をお見せします。

フランスの老舗出版社ガリマール社が1990年代に出していた
子供向けしかけ絵本「知識の泉」シリーズ。
これでもかという特殊加工やしかけを駆使して
自然科学や芸術文化をわかりやすく説明している教育絵本です。

日本語版は同朋舎出版から1994〜96年にかけて
15タイトルがシリーズで出版されました。
とにかく子供向けとは思えないほど本格的な内容に驚愕します。
(内容はたぶん小学校中学年以上向け)

飛行機が飛ぶしくみや、いろいろな飛行物体を説明している
『風のつばさに乗って』。原書のタイトルもしゃれています。
飛行機の内部を説明するページでは銀紙にエンボス加工が。
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これは水の循環を説明した『水は地球をめぐる』。
地球が水に覆われた惑星であることを説明するために
ビニールに水を入れた加工までしている凝りよう。
水が入っている本っていうだけでなんだかわくわくします。
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こちらは印刷の歴史を説明した『版画とポスター』。
木版画のしくみをエンボス加工で説明したり、
カルトンを実際に再現してみたり、とにかくしかけがすごいです。
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この「知識の泉」シリーズは、全頁がグロスPP加工されていてツルツルなんですが、
それは巻末にあるこのシールを貼るため。間違ってシールを貼ってもまた剥がせるように
PPを貼ってるんですね。どんだけお金がかかるんだっていう今ではあり得ない仕様。
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今ではこんな豪華仕様の本は出版するのが難しいけれど、
理屈なく読んでいて楽しい。豊かな文化を感じます。

すでに版元がないので入手困難な本ですが、
自分が編集にかかわった本でもあるので、
「本とのサロン」で皆様に見ていただけてよかったです。
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by dezagen | 2013-01-07 19:16 | | Comments(0)
『Play Printing』
ライター、渡部のほうです。

ここ数ヶ月私の心を悩ましていたのが、ビー・エヌ・エヌ新社から6月に出た『Play Printing』野口尚子著について書いてなかったこと。
情報2ヶ月遅れな新刊紹介ですいません。

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まず、ハイデルベルグの印刷機、Speedmaster SM74のディテール写真から始まり、機械好き、印刷好きをドキドキさせる導入が素晴らしい。

とはいえ、ちゃんとした実用書で、主な内容はオフセット印刷のあれこれ、基本的なしくみからモアレ、ドットゲインなどの解説、グラフィック事例、オーバープリントとノックアウトの使い分け、と、紙やインクの解説、加えて製紙工場(日清紡ペーパープロダクツ株式会社)とインキ工場(株式会社 T&K TOKA)の見学記、オフセットの技術で何ができるかを試したワークショップのレポート、など。

かなり盛りだくさんの内容だが、解説部分はほとんど1ページか見開きで、簡潔かつポイントを押さえた説明文からなっているので、割とさくさくと読み進める。
一般的なノウハウ本のもりだくさん事例+ゴシック体ボールド多用の重さがないのが、かえって分かりやすさを促しているように思える。

ハイデルベルグの印刷機の写真も、グラフィック事例の写真も、工場見学の写真も淡いトーンで統一されているので、全体的な統一感もある。
若干残念だったのは、淡いトーンだけに、アルミ蒸着やオパークといった特殊な紙質が伝わりにくいこと。それを差し引いても、私のような「技術はよく分かってないけど、デザインの専門誌に書いている」というライターには非常にありがたい本であり、かつ、インキ工場の様子に萌えた。

学生や、新米デザイナー、印刷会社に入ったはいいがどうしようと不安な初心者の方々は是非手にお取り下さい。

『Play Printing』野口尚子著 ビー・エヌ・エヌ新社刊 2,079円(本体 1,980円+税)
www.bnn.co.jp/books/title_index/design/play_printing.html#more
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by dezagen | 2012-10-05 01:00 |
世界の素敵出版社
編集宮後です。
ロンドンオリンピックには目もくれず
素敵本を追いかけている日々です。

このところ、ずっと世界の本を紹介していたので、
海外出版社についていろいろ調べておりました。

デザイン書はビジュアル中心の本が多く、
海外にも素敵な本がたくさんあります。
個人的にも大好きな本をつくっている
世界の素敵出版社をご紹介しましょう。


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Gestalten
http://www.gestalten.com/
1995年にベルリンで設立された出版社。
デザイン、アート、建築、写真などのビジュアルブックを刊行し、
100か国以上で販売されています。
タイポグラフィブックフェアで紹介された
ノキアのコーポレートフォントの本もここから出ています。


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Verlag Hermann Schmidt Mainz
http://www.typografie.de/
1992年設立。ドイツのマインツにある出版社。
タイポの日めくりカレンダーTypodariumなどの
タイポグッズもつくっています。
タイポグラフィ関連の本も多く、要注目です。


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Chronicle books
http://www.chroniclebooks.com/
アメリカ、サンフランシスコにある有名出版社。
アートやデザインのほか、児童書や実用書も出してます。
最近、日本でも翻訳されベストセラーになった
ダースベーダーとルークの絵本もここが版元。
書籍のほか、ギフトカードやノートなどの
紙文具もつくっています。


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penguin Books
http://www.penguin.co.uk/static/cs/uk/0/penguin_collection/index.html
イギリスの出版社。
ペンギンマークにオレンジとクリーム色の表紙はあまりに有名。
日本でもペンギンブックスの本が出てますね。
ペンギンマークをつけたキーホルダー、ノート、カードなどの
関連雑貨も販売されています。
長年培われた強力なブランドがあるからこそできる展開ですな。

欧米の老舗出版社から相次いで紙もの文具製品が出てるのは
決して偶然ではなく、その背後には日本より深刻な出版不況があるといわれています。
紙の本が売れないなら、紙で別のもの(文具や雑貨など)をつくるという発想です。
取次を中心とした日本の流通形態だと難しいかもしれませんが、
今後、流通形態の規制が緩和されれば、あながち無理とは言い切れません。


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Viction Workshop Ltd
http://www.victionary.com/
2001年創設。Victor Cheungが設立した香港の出版社。
Viction:aryはブランド名。デザインオフィスと出版社を運営してます。
フォントの使用例を集めたI love Typographyのシリーズなど、
ハイセンスな装丁で注目される版元です。

デザインオフィスで出版もしているところというと
スイスのラーズミューラーパブリッシングが有名ですが、
やはりそういう会社は装丁が素敵だったり、
素敵オーラをビシビシ放っています。

編集者としてはこうした素敵本に憧れるけど、
出版経営としてビジネスと両立できるのかも興味あるところ。

Victionのように素敵本でブランドをつくり、
デザインの仕事もするのがよさそうですが、
日本の出版社ではそういう会社はあまりないみたいです。

どちらかというとデザイン事務所で本も出している会社に
期待したいところ。これからはデザイン事務所や製造業の企業などが
自社ブランドをつくる出版部門を持つことが増えそうな気がします。

出版社以外の企業が本をつくる流れが加速する、という話は
他の方々もおっしゃっていることで、今までにもまして
編集者にはメディアプランの考案能力と
ビジュアルコントロール能力が問われるのではないかと思います。
そのあたり、海外のビジュアルブックの出版社は上手だなと思うので、
ぜひ参考にしたいところです。
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by dezagen | 2012-08-13 07:14 | | Comments(0)
世界の美しい本〜憧れの本編
編集宮後です。
世界の美しい本の記事、
皆様に喜んでいただけてよかったです。

最後に編集しながら「これは買う!」と思った本を
独断と偏見で紹介します。

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『Formulare Gestarten』(書式デザイン)
2007年 ドイツ造本コンクール入選

役所への届け出書類や宝くじのシートなど、
ありとあらゆる記入用紙を集めた本。
記入用紙が淡々と並んでいるだけだけど
ストイックな美しさが感じられます。
版元のVerlag Hermann Schmidt, Mainzは
タイポグラフィ素敵書籍を刊行する出版社。
大好きな出版社の一つ。

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all photos by keiichi murakami

『Letterlap』(レターラップ)
2009年 ドイツ造本コンクール入選
刺繍についての解説20章と60点の図案が収められた本。
折りたたみポスターになっている刺繍の原図用紙がきれい。
写真は外箱ケースで、この中に冊子と折りたたみポスターが入っています。

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『Grande vitesse』(超速度)
2009年 フランス
フランスの高速列車TGVの車窓から見える風景を描いたクロッキー帳。
家、車など、小さなデッサンが連続して書かれた蛇腹折りの本が
収められています。表紙の青い布地は実査にTGVのカーテンに使われている布地だとか。

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『Project Vitra』(プロジェクトヴィトラ)
2009年 世界で最も美しい本コンクール銅賞(ドイツ)

世界的家具メーカー、ヴィトラ社の50年史をまとめたカタログ。
代表的家具の紹介のほか、著名デザイナーが使っているシーンや
イメージカットなど、多彩な編集でまとめられている。
すみずみにまで同社のブランド精神が宿っている素敵本。

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『Tobias Frere Jones. Gerit Noordzij Prize Exhibition Catalogue』
(トビアス・フリーリ=ジョーンズ ゲリット・ノールツァイ賞展)
2009年 オランダ

アメリカの書体デザイナー、トビアス・フリーリ=ジョーンズが
ハーグ王立芸術アカデミーからゲリットノールツァイ賞を受賞した記念に
同校の学生がつくった小冊子。大物書体デザイナーからの寄稿もあり、
タイポファン垂涎の内容。ブックデザインは学生が担当したそうですが、
おそろしくレベル高くてびっくり。

結局、本の話になってしまうんですが、
ここに挙げたのは「いつかこういう本をつくってみたい」という
私のあこがれの素敵本でもあります。

ビジュアルブックのいいところは世界中で通じるところ。
はるか海のむこうでつくられた本でも
ページをめくると編集者の思いが伝わってきます。
言葉がわからなくても、同じ感覚でわかりあえる。
そんな本をつくりたいです。
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by dezagen | 2012-08-02 18:44 | | Comments(0)
世界の美しい本〜珍書編
続けて珍書編です。
(本当はこっちを紹介したかったりw)

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『Kaugummi. Kommunikationskonzepte fur die Strasse』
(チューインガム 路上でのコミュニケーションコンセプト)
2008年、ドイツの最も美しい本入選

ガムの吐き捨てをやめさせるキャンペーンで
掲出されたポスターを集めたユニークな本。
吐き捨て防止ポスターがこんなにあるってある意味すごい。
噛んだままのリアルなガムの写真とか、
日本人的美意識だと「うえっ」って感じなんですが、
ドイツ的リアリズムなんでしょうか?


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『Schapen tellen』(羊を数えて)
2007年、オランダの最も素晴らしい本入選

タイトルどおり、羊を数える本。
羊が群れているだけの写真が延々と続く。
絵本の形をしているので、子供の寝かしつけにも使えそう。


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『And Willem. Documentation of a Youth』
(そしてウィレム ある青年の記録)
2011年、世界で最も美しい本コンクール銅賞受賞(オランダ)

生まれてすぐ里子に出されたこの本の作者、ウィレムが
自らのルーツを調べた結果をまとめた本。
顔の上の茶色い四角は、調査に非協力的だった人を
塗りつぶしてるんだそう。塗りつぶすって処理がすごい。
そして超パーソナルな内容を本にするっていう発想もすごい。
さらに、これが「世界で最も美しい本」(世界中で14冊だけ選出)に
選ばれているのがすごい。理解を超えた一冊です。


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『Net niet verschene boeken』(出版されない本)
2010年、オランダの最も素晴らしい本入選

モアレだらけの本を集めた本など、ありえない架空の本を
100冊近く紹介した本。「これを本にする必要があるの?」
という疑問はさておき。日本なら完全にサブカル本だけど
すごく立派な装丁で、アートブックのようにつくられてます。


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『Atlas der abgelegenen Inseln』(離島の地図)
2009年、ドイツの最も美しい本

無人島ばかりを集めた本。
中はブルーグレー、オレンジ、黒の3色刷りで
とてもセンスよくまとめられています。
テーマは珍書だけど、デザインがとってもすばらしい。

こうして見ていると本当に個性豊か。
うらやましいほどの自由さ加減。
(ツッコミどころ満載)

商業出版の世界にいると、
こういう発想を忘れてしまいがちなので、
いけないなと自戒をこめて。
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by dezagen | 2012-07-26 07:58 | | Comments(0)
世界の美しい本〜造本編
編集宮後です。
今編集してる本からご紹介です。

凸版印刷 印刷博物館で毎年行われている
「世界のブックデザイン」展。
「世界で最も美しい本コンクール」や
世界各国の造本コンクールに入選した本を集めて
開催されている展覧会なんですが、
そこで展示された美しい本をまとめた本をつくってます。

200点くらい紹介してるんですが、
ブックデザインが面白い本(造本編)、
テーマが面白い本(珍書編)に分けてご紹介します。
(Photo by Keiichi Murakami)


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『Nieuwsgierigheid(好奇心)』
2007年、オランダの最もすばらしい本入選

表紙や背にタイトルがいっさいなく、
小口にレーザーカットで入っているという本。
日本の取次流通では絶対にできない造本。
本の内容は好奇心の生成に関する論文だとか。


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『Een restructief van Lingotto』(リンゴットの再建)
2009年、オランダの最もすばらしい本入選

古い建物のリノベーションを手がけるリンゴット社の会社案内。
リユースの会社なので、飲料パッケージの紙を再利用して
表紙にしています。一冊として同じものがないレア本。


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『Kunst op Kamers 2008 De Rijp』(部屋の芸術2008年デライプ)
2008年、オランダの最もすばらしい本入選

オランダのデライプ村で開催されたアートイベントのカタログ。
小口を断裁せずに、山型のまま残して、村の家の屋根のように
見せています。表紙の色が見える、型抜きのケースもかわいい。
オランダの著名装丁家、イルマ・ボームによるデザイン。


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『Foster 40. Projects and Themes』
2007年、ドイツの最も美しい本入選

建築家、ノーマン・フォスターの作品集。
40の建築を紹介する作品集のパートと
建築コンセプトを紹介するパートが2冊にわかれ、
金属板でつながっている造本。
ちなみにすごく重い。。。


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『Designleren. Wege deutscher Gestaltungsausbildung 1897-2007』
(デザイン学 ドイツの造形教育の道)
2008年、ドイツの最も美しい本入選

ドイツのデザイン学の100年の歩みをまとめた研究書。
写真とテキストの2冊組。
一見、普通の2冊組の本ですが、表紙に磁石が入っていて、
ケースがなくても2冊をくっつけて収納できます。
金属板とか磁石とか、もはやプロダクトデザインですな。

これらはほんの一部。もうやりたい放題ですな。
でも、こうした本がヨーロッパで一般的に出回っているわけではなく、
アートブックだったり、会社案内だったり、特別につくられた本が多いようです。

返品されることが前提になってしまっている日本の書籍では、
できないデザインも多々ありますが、
いつかはチャレンジしてみたい本がたくさんありました。

次回は、「こんなのあり?」な珍書編です。
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by dezagen | 2012-07-26 07:20 | | Comments(0)
『雑草』
編集宮後です。
アートディレクターの徳田祐司さんから写真集『雑草』を送っていただきました。
これは徳田さんが撮りためた数百枚の雑草の写真からセレクトしたもので、
3年前骨董通りで行ったストリートギャラリーの写真を一冊にまとめたもの。

「毎日歩く通勤路や街角でただ何となくシャッターを押しているうちに、
雑草たちが健気で、慎ましく、しかし強く、逞しく生きようとしているように見えました。
次の日にはすぱっと刈られて跡形もなく姿を消してしまう雑草ですが、
また気がつくとすくっと新しい芽を出し、花を咲かせています。
この写真集はそんな彼らの個性溢れる生き方に力強さと自由さ、
そして軽快さを感じながら完成させたものです。」(プレスリリースより)

ブックデザインは、コンクリートをイメージした装丁にいくつかの小さなミニ写真集が
自由な場所にレイアウトされている、そんなイメージでつくられたそう。
厚めの板紙に小さなブックレットが貼付けられています。

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【写真集の概要と仕様】
題名:『雑草』
写真:徳田祐司 canaria inc.
デザイン:小島真理子・佐々木大輔 canaria inc.
協力:デジタル・クリエイティブ・ネット
印刷:カノウ印刷
発行:canaria inc www.canaria-world.com
仕様:ボール紙、ヴァンヌーボ、シュリンク加工、A3サイズ
価格:1,890円税込み

この写真集は、徳田さんの会社、カナリアから初めて出版されるもので、
今後も本をつくっていきたいとのこと。販売なども全部自分たちで
手がけられているそうです。現在、以下のお店で販売されています。

【販売店】
ユトレヒト(オリジナルプリント取り扱い)
SHIBUYA PUBLISING BOOKSELLERS
タワーレコード渋谷店
ガケ書房(京都)
恵文社一乗寺店(京都)
ON READING / ELVIS PRESS(名古屋) 
代官山蔦屋書店(7/15~予定。ユニークな売り方を計画中)
他*最新の取り扱い店に関してはカナリアのショップサイトに随時アップしていく予定。
www.canaria-world.com/shop (近日公開予定)

徳田さんに「本をつくってみていかがでしたか?」とうかがったところ、
「楽しい! 編集という可能性は、本当に無限大にあると感じました。」というお答えが。

デザイナーの方々が日々の仕事でおこなっていらっしゃる、
情報を整理してまとめること自体が編集なんですよね。
デザインと編集という手段を手にしたデザイナーの方に
これからも心躍る素敵な本をつくっていただきたいなと思うのでした。
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by dezagen | 2012-06-28 07:54 | | Comments(0)
「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」展覧会図録
編集宮後のほうです。
しばらくお休みしていた展覧会図録追跡ですが、
最近おもしろい図録をいただいたのでご紹介したいと思います。

こちらの『靉嘔 ふたたび虹のかなたに』展覧会図録です。
縦42cm×横26cm×厚さ1cmの大判な図録で、
表紙には印刷されておらず、よく見るとうっすらと
タイトルが空押しされています。
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中面には作家自身の著述や作品目録などが記載され、
それぞれの折ごとに色を変えて、合計12色の特色で印刷されています。
靉嘔さんはレインボーカラーの作品を制作しているので、
中面も虹色なのでしょうか。

約360点の作品は、二つ折りになった紙に印刷され、
それらは綴じられておらず、本体から独立して添付されています。
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通常の書籍ではできない形状ですし、
美術館がつくるカタログとしてはサイズが大きいので、
どうやって流通させているのか、気になり、
カタログをデザインした永原康史さんにうかがってみました。

永原さんによれば、今回の図録はもともと
電子書籍にする予定で、永原さんに依頼されたそうですが、
配布できる形のものが必要ということで紙版を作成したのだとか。

通常、展覧会の図録は美術館から図録専門の制作会社などへ
制作依頼をしてつくられますが、永原さんはご自身で
電子書籍の出版レーベルepjpを運営されているので、
今回の本はそこから紙の本のプロジェクトとして刊行するになりました。

内容と本の形状に関しては、靉嘔さん、学芸員、編集者、永原さんで
相談しながら決めたそうです。
「作品を全部載せたい」という靉嘔さんの希望から
以前、茨城新聞のタブロイド判に掲載した形式を参考に、
二つ折りのフォリオの形になったとのこと。
これなら小さい画像もたくさん載せられますし、
大きな画像はノドに分断されずに1枚写真で掲載が可能。
製本されていないのはそのためだったんですね。

図録は、巡回展が開催される美術館会場のほか、
Amazon.co.jp、ナディフ各店で販売されています。
epjpのウェブサイトで詳細を知ることができます。
http://epublishing.jp/

大きな会社や流通を通さなくても
本をつくって販売できるしくみができつつあるのかもしれません。
今回の図録もデザイナーのレーベルから図録を出版するという
新しい出版の形として注目されそうです。

巡回展情報はこちら。
「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」
5/6で終了  東京都現代美術館
7/28-10/8 新潟市美術館 
11/3-1/4  広島市現代美術館 
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by dezagen | 2012-06-14 11:32 | | Comments(0)
NHKの語学テキスト
編集宮後です。
以前、雑誌版これ誰で取材したNHK語学テキストのデザイン。
その月の表紙の色をすべての言語テキストで全部同じにするという
斬新なデザインが気になり、渡部さんとこれ誰取材に行ったのでした。

しばらくノーマークだったんですが、久しぶりに書店で見てみると
すっかりリニューアルされて、
以前のような言語ごとに違うデザインに戻っていました。
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C3010101&midCategoryCode=31

語学テキスト全体のアートディレクションは
岡本一宣さんが手がけていらっしゃいます。

表紙同じ色作戦は失敗だったのでしょうか?
どのような経緯があったのか、気になるところです。
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by dezagen | 2012-04-27 01:25 | | Comments(0)