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動物ビスケット
ライター渡部のほうです。

ここ数年、動物ビスケットについてゆるやかに調べていて、国や時代によって出て来る動物が違うなあ、とか、パッケージの動物の描かれ方が違うなあ、とか、そんなことを見つけては楽しんでいるのだけれど、とはいえ、どこにも記事化されずにお蔵入りになりそうな気配だが、そういうことはままるので、まあ、それはいいとして、とりあえず、動物ビスケットがあると買ったりしている、

ということを知っているロンドン在住の友達が「こんなのあったよ」と、イギリスのスーパーマーケットチェーン Sainsbury's のプライベートブランド商品の動物ビスケットをくれた(のは夏なので、それからしばし時間が経ってしまったが)。

Sainsbury's Eric Party Butter Biscuit 125g

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んー、この写真はどこかで見たことあるぞ。

Leibnizのzooだ。
http://www.leibniz.de/produkte/leibniz/p/zoo

というわけで比較。
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上がSainsbury's Eric Party Butter Biscuitで、下がLeibniz Zoo

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同じですね。
プライベートブランドは、そのスーパーの独自工場を持つのではなく、メーカーに依頼して作ってもらうものがほとんど。
これはLeibnizに依頼して同じ型で焼いたということだろう。

今、サイトを見ていて知ったのだけれど、Leibniz zooのシリーズにbauernhof(農場)シリーズが出ている。
http://www.leibniz.de/produkte/leibniz/p/zoo_bauernhof/knachfrischer_knabberspass

動物ビスケットの歴史は割と浅くて、記録に残って、一番最初とされているのが、ナビスコのBarnum's Animals(1902年、一時中断の後、復活)。
当時アメリカで流行っていたバーナムサーカス団からインスピレーションを受けたもので、パッケージの動物は檻に入れられている。

その後世界で展開された動物ビスケットの多くは、この「動物園イメージ」から来ているものがほとんど(まあ、そうでもなければそんなに多種多様な動物に出会える場もないわけで)なのだけれど、昨今は動物愛護の意識からか、動物園から少し離れて、日常見る犬や猫などペットや、Leibnizのように農園イメージに依ってきているものも多い(それにしてもbauernhofシリーズの動物はかわいくないなー)。
ペットや農園が動物愛護的にいいのかどうか、よく分からないけど、檻に入れられている動物よりはまともということなのかも。

ちなみに日本は亀とか猿とかカニとか、昔話に出て来る動物がモチーフになってるものも多い。
誰がいつ作ったのかしら?と以前、メーカーに問い合わせたところ、クッキー類の金型は専門の業者が作るそうで、大きなメーカーであればオリジナルデザインで作るけれど、小さいメーカーは既存の金型を買って作るのだそう(なので同じデザインのクッキーが別のメーカーから出ていたりするのです)。
で、動物ビスケットは型を作っている会社がなくなっているので、メーカーも分からない、とのこと。

あくまでゆるやかに調べているので、本腰入れて取材に行ったわけじゃないけど、やっぱり会社がなくなったり当事者が退社したりするので、真面目に取り組まないとかなあ。

PS:
撮影の手伝いをしてくれたY様サンキュー
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by dezagen | 2013-01-30 23:39 | プロダクト・パッケージ
東京造形大学 ZOKEI展
ライター渡部のほうです、というより、今回は東京造形大学教員の渡部千春です。

現在私の仕事の8割を占める、大学のお仕事。
今週は大学の卒業制作展覧会「ZOKEI展」 
www.zokei.ac.jp/campuslife/zokeiten.html
の準備、評価、展示(実際に設営は学生と業者の方々ですが)だった。

展示日1日目の今日(26日)、やっと全体の展示を見て回ることができた。

一部、自分が気になったもの(の中で写真に収められたもの)をスナップでご紹介。

まずはワタクシの担当専攻であるグラフィック専攻。
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積木のようなピースで、ストーリーを見せるというもの。
すべて同じ三角形だが、表裏で色が異なり、側面にマグネットが着いているので、組み合わせでかなり色んな展開ができる。
このセットでは『注文の多い料理店』を展開、撮影したものをモニターで流していた(youtubeに出して欲しい)。

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人間が動物に対して行っている酷いこと、を、ぬいぐるみというかわいらしい体裁にしたもの。
ぐえっ、ってなってる兎とアヒルがいい。

着物で出して来た生徒も。
普通のライトだとこんな柄で、
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ブラックライトを当てるとこんなクラゲ柄。

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大学院生の作品。
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台湾の航空会社、エバー航空のリブランディング。
まだ詰めが必要だけど、これくらい爽やかな感じで飛んで欲しい、エバー。キティちゃんとかじゃなく。

こちらはテキスタイル。
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グリッド上に布を断裁し、ドレスに仕立てたもの。

こちらは彫刻。
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シリーズがあるんだけど、この人型が、夕暮れの寂しさと相まって、思わず。

これは、確か学内プロジェクト発表
(すいません、学校に資料忘れてきたんで、作品名とか作者とか全然メモしてません)。
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素直なキャプションなんで。

絵画はものすごい幅があってびっくりした。

こんな窓枠に小さく存在。
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窓枠の1つ1つにトンネルの絵が着いてた。

こちらは
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文句なく素晴らしい(って、ウォーホルならそう言うんじゃないか?という予想の下)。

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床の餌(今日はどら焼き、昨日はバナナだった)を取ろうとすると上から、罠が落ちてくる。
これも絵画専攻(大学院だったかな)。

こちらは、失敬、どの専攻か記憶してない…。
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インスタレーションが飾ってあって、壁面にその影が出るんだけど、うまく自分のシルエットと重ねると、自分に羽根が!
ちょっとメルヘンな気分。

と、いうわけで、平面、と思われているグラフィックデザインでも絵画でも立体あり映像あり、IDでもグラフィックでも、アプローチ方法がちょっと違うけど、パッケージデザインがあったり、専攻に関わらず写真に収められないほどの大物あり気をつけないと気がつかない極小あり、素材は紙あり布あり樹脂あり(その他もうありとあらゆるもの)。

我が大学、我が職場ながら、この幅の広さに驚いた、という話でした。
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by dezagen | 2013-01-27 00:35 | 展覧会
『仲條の前半分』
ライター渡部のほうです。

もう明日で終わっちゃうのだけど、ウワサの『仲條の前半分』先日見に行ってきました。
http://www.shopbtf.com/at/nakajo.html
@btfの2フロアを使っての、仲條正義さんの展覧会。

リリースそのままでアレですが
「これまで仲條デザイン事務所の奥深く保存されていた
ポスターの数々(1973~最新)をすべて運び出し、
整理するという前代未聞の作業果てのポスター約380点から40年間の
「花椿」誌まで、見ごたえのある総決算となります。」
というもの。

ウワサの、というのは、「お蔵出し」がすごい、と周りで行った人が絶賛していたから。

会場

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うっかり撮り忘れた、日本デザインコミッティーの『LIFE』展(1994)に出した、一連のポートレートがものすごい。


懐かしや、仲條時代の花椿。

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これ、多分、見る人の年齢によって響く号が違うとは思うけど。
やはり誰もが通る道。

仲條さんの作品って、これが仲條スタイル、というのもあると言えばあるのだけれど(かりっとした書体とか、コントラストの強さとか)、ないといえばない。
「予測が付かない」「まだまだ伸びしろがある」「どこまでも行く」とか、そこら辺に「次、仲條さんはどう来るんだろう」と常に期待させるところかな。

ちなみに今週、私は大学の卒業制作展の仕事などしてたのだけれど、レベルこそ違え、「次、どう発展できるかな」「伸びしろあるな」感に共通点を見いだした。
20代そこそこの若者と、同じくらい可能性を感じさせる、仲條さんの年っていくつ、というか、もう年齢とかの話じゃない。

私が一番グッときたところ。

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「この街あたりじゃ、アレックス」ですよ。
ご存じ?皆さん?



たばこもジャケ買いだった大学生の時に吸っておりました。
いやはや、時代。
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by dezagen | 2013-01-26 17:43 | 展覧会
ジャカルタ雑記 写真
ライター渡部のほうです。

ジャカルタで気になった小さいものごと、の写真。
ツイッターで上げたものとダブってるのもあるけど。

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いきなりブレブレの写真から始まって、またかよ、と言われそうだが、ブレても仕方ない「雨の中を走るバイク」を追いかけた写真なのだから。
交通インフラがまだまだなジャカルタでは渋滞は当たり前。車よりバイクのほうが速い。雨が降っても負けない。こういう状況ではバイクも日本とは異なる仕様が受ける、という話を次回の日経デザインで書く予定。ちなみに店で見たレインコートも分厚い、というか、重かった。

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ショッピングモールの文具店で。
ペンやホチキス、ファイルなどプラスチックを使った文具は全般日本製が多かった。ほとんど日本のものをそのまま輸入している様子。
細かく見て行くと、日本製に次いで中国製、現地および東南アジア近隣諸国製が多く、オーストラリア製、ヨーロッパブランド(の現地生産かも)も若干。
ノートなどの紙モノは現地製と中国製が結構多い。
ペンは日本より青の割合が多い気がする。ヨーロッパでは青いインクが主流なので、戦前までオランダ領だった名残かもしれない。
この写真を撮った直後で店員さんに「NO PHOTO」と言われて、撮るのを諦めた。

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かなり浮き出て見える歯磨き粉の印刷。
(歯磨きってペースト状なので、正確には歯磨き粉とは言わないらしいのだけれども、どうしても歯磨き粉って言うのはなぜなんだろう)
ホログラム印刷だと思うのだけれど、最初ブリスターかと思ったほど浮き出てる感、さらに特殊印刷なのだろうか。

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粉物でもペーストでも、シート状のフィルムや紙や葉で、きちっと包んでしまう。
わー、包む技術がすごいなあ、と写真を撮っていたら、やはり、案の定、店員に怒られる。
と、言うわけで、面白いパッケージがあったら買わないといけない、悩む〜、という状況で、以下は買って来てしまったものを東京の自宅で撮影。

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悩んだ挙げ句に買って来てしまったビスケット(奥2つ)とチョコレートスプレー(手前)。
いつデザインされたのか。最初に作ったものをそのままずーっと使い続けている、というのがとても多い。
ちなみにこんな自転車は走らない。
(補足:アップした後に、これは三輪車だから走る、とのこと。失礼しました)
さらにちなみにチョコレートスプレーは、明らかにオランダの影響。
オランダ人はトーストにチョコレートスプレーを乗せて食べるのです。

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ドラえもんの人気は日本をしのいでいるかも。
子供向けの歯ブラシで、キャラクター部分はスタンドかと思ったら、くっついている。ものすごく使いにくそう。しかも左のドラちゃんのブリスター位置はもう少し低いほうが、下の絵のドラちゃんの鼻に突っ込んだ感じにならなくていいよ、ととても言いたい。

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後日補足:
去年ジョグジャカルタに行った時のブログを読み返してみたら、こっちのほうがまだ明快にインドネシアって何だ?が分かるような気がしたので補足。
[私がインドネシアに行って来た理由] http://blog.excite.co.jp/dezagen/17984956/
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by dezagen | 2013-01-18 04:56 | プロダクト・パッケージ
ジャカルタ雑記
ライター渡部のほうです。
2泊3日+機内泊1日、という強行でジャカルタ帰りです。

昨今、インドネシアは第2の中国と狙い目の市場、といわれていて、自分の目で確かめなくては、と行ってきた。
去年のジョグジャカルタ、今回のジャカルタ、思い出したけど10年ほど前にビンタン島で、インドネシアには合計3回行ったことになるのだが、まだまだインドネシアは掴みづらい。

今回初ジャカルタだったので、どこに泊まればいいか分からず、tripadvisor で評価の良かったHarris Hotel http://www.harrishotels.com に泊まってみた。
ホテル自体は非常によく出来ているのだが、エリアの選択としては間違ったように思える。

ブロックMというエリアで、巨大ショッピングモールの他に何もない。
いや、あるらしいのだが、ナイトライフが。

そのせいか、モールに繋がった、というより、モールの中に入っているホテルから外に出ても閉まっている店以外、後は道路だけ。
しばし歩いてみたが、前日の雨で冠水した後だからかいつもそうなのか、下水の匂いと、ビルの裏側を囲むフェンス内外に散乱するゴミの量に圧倒されて、すごすご帰ってきた。

歩いても巨大(超巨大)なショッピングモールのブロックを一周するだけで終わっただろうので、足を踏み出さなかったのはそんなに反省してないのだけれど、それにしても、生活感のないエリアだった。

海外に行く時はなるべく「地元感覚」が分かるよう、スーパーマーケットと市場を回るようにしているのだけれど、ブロックMでは、無念、市場を見つけることができなかった。

近隣の国で、マレーシアのクアラルンプールやタイのバンコクでも巨大ショッピングモールはある。
違うと感じたのは、クアラルンプールやバンコクその他では、ショッピングモールの周りにも店が並んでいたり、モールに来る客を見込んで屋台があったりと、人の動きが見えてくるのだけれど全然見つけられなかった。

というわけで、ショッピングモール、内を延々歩き回ることになったのだが、まず入ったそごう百貨店のスーパーマーケットがどうも中産階級向け。
他のテナント、ナイキやZARA、スターバックスなどどこの国でもあるハイストリート系ショップのテナント、新車のディスプレーなど見るからにやはり一般市民より少し上の層(ひょっとしたらかなり上の層)が対象だ。

ところがこのショッピングモール、複数のモールが延々と繋がっているもので、奥へ奥へと進んでいったら、建物が古くなり、段々テナントのスペースが小さくなり、パチモン、じゃなくて,類似品ドラえもんグッズが見えてきて、やっと普通風なスーパーマーケットに到達した。

Farmers Market どれがHPが分かりにくい…
http://www.facebook.com/farmers99market
http://www.ranchmarket.co.id

カリフォルニアのアジア系マーケット http://www.99ranch.com
 のフランチャイズとして始まったスーパーとのこと。庶民風に見えたけど、ここも意外に「いいスーパー」なのかもしれない。

で、前のブログに書いたけれど http://blog.excite.co.jp/dezagen/19829076/ 商品群が違うのである。

例えば、歯ブラシのブランドでメジャーなJordanとoral B。
そごう百貨店のスーパーマーケットで見た現地向け歯ブラシが1本250円〜300円。
Farmars Marketで見たJordanの歯ブラシは25円から100円と、同じブランドでも、店舗により全く品揃えが異なる。

これからインドネシアに進出したい日用品、食品メーカーはFarmers Marketくらいの店に置かれるものを考えるのが妥当な気がするのだけれど、ノルウェー発のブランドJordanの例を取れば、恐らく一般普及の背景に、250円〜300円の高級ラインがある=信頼できるブランドという認識があるからだろう。

と、なると、1つのブランドが進出するのに、高級ラインとセカンドラインの2つを考えて出していく必要がある、ということになるのだろうか。
高級ラインだけを出してそこで受けなかったらセカンドラインも難しくなる。セカンドラインだけを出して、中級のイメージが着いた際、今後増えていくと思われる中産層へボトムアップするのは、トップダウンするより難しい。メーカーのリスクはかなり大きい。

デザインを見る側としても、インドネシアではこういうものが受ける、となかなか判断しづらい。
憧れだけで物を消費しているのか、彼ら自身が指向して好き嫌いの判断基準を持って購入しているのか、先に書いたように、人の動きが見えない旅行だったため、本当に分からなかった。

昨年ジョグジャカルタに行った時にも思ったことだが、インドネシア人の動向、性癖、というのもなかなか捉えづらい。
ものすごく受け身の人達だなあ、というのが現状、全般的な印象で、私が外国人だからなのか、声を掛けられても小声過ぎて気がつかないし、こちらの質問に答えてもらう時や注意される時でも言葉の壁があると分かると、すぐ諦められてしまう。
言葉分からない、と言っても話し続ける中華系の人達、タイ人、マレーシア人(人に依るとは思うけど)とは全然違う。

好まれる商品のサイズや色感覚は、昔からインドネシアで続いているメーカーの商品を見ていくしかないが、量り売りの市場が主流なせいか、パッケージというもの自体あまりない。簡単なビニール袋装と文字だけのモノクロ印刷の紙が貼ってあるもの、という感じだ。
(そのせいなのか、包む技術はすごい。紅茶の葉っぱもこぼさず1枚の紙で包んであったり、脆い揚げ菓子を1枚のフィルムだけできっちりと包んでいたり)

かろうじて、プラスチック製品では、くすみがかったドラゴンフルーツのようなピンク、同様にくすみのある緑が多い。印刷物ではバティックと同じ茶系のパターンがよく見られる、ことくらいが特徴として挙げられる。

しかしこの特徴にしても、アメリカのプラスチック製品に似た商品が非常に多かったり、中国メーカーの作ったものをそのまま輸入していたり、日用品、食品のパッケージにしても洗剤はタイと同じパッケージがそのまま、菓子系はアメリカの影響をダイレクトに受けたシズルとポップな文字の組み合わせ、飲料はシンガポールの華人系メーカーの特徴を、というように、その時々で入ってきた海外文化をそのまま吸収したものも多く、独自性が見えにくい。

さっきから分かりにくい分かりにくいの連発で、がっくりするかもしれないが、受け身、というのは間違ってないと思う。これは、強気でやってきたものを受け入れる傾向とも考えられる。
LGが空港でこれでもかというほど主張するPRの方法や、youtubeで好きなだけ試聴できるKpopが人気な背景はこんなところなのではないだろうか。
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by dezagen | 2013-01-16 02:49 | その他
ジャカルタ スカルノハッタLG空港
ライター、渡部のほうです。

ジャカルタの空港で。

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パスポートコントロール(出国審査)を済ませて、搭乗ゲートフロアに入ったところのモニター。
大方の空港ではここに、あなたの搭乗ゲートはどこですよ、とか、フロアマップのサインがある。
(そのまま免税天国になる空港や、何にもない小さい空港もあるけど)
ジャカルタスカルノハッタ空港も、一応フライト情報のサインがあるのだが、それを大きくしのぐ中央のでかいモニターに目がいかないわけがない。

LG

むろん静止画ではなく、動画広告が流れていて、1つ終わる毎にLGのマークがどーんと現れる。
ちなみに左隣はロッテ免税店なので、トランジットの人はここは韓国と間違えそうに、はならないまでも、韓国企業の勢いがうかがえる。

空港でのモニター、通路やラウンジに設置されているモニターや、チェックインカウンターのモニター(まだ国際空港としては小さい空港なので、その都度、航空会社の表示が変わるモニターで、カウンターの使用航空会社を確認する)など、すべてのモニターはLG製。
なぜ分かるかというと、使用航空会社や空港名より大きな「LG」のサインがその下に着いているから。

他の空港でも、モニターの枠部分にメーカー名がはっきり分かるようになっているところはあるが、こんなに大きいのは他に類を見ない(ソウルより大きいと思う)。

チェックインから搭乗まで、インドネシアジャカルタ入国の際も、到着から出国まで、あらゆるモニター(加えて空港から市内までの道路の広告も)がここまでLG色が強いと、まるで、サッカーのスタジアムが「味の素」「エミレーツ」と謳ったりするように「LG空港」みたいな気分になってくる。
もうその名前で覚えたほうが早いような気すらする。

パブリックディスプレー用のモニターで大きなメーカー、特に空港でよく見るメーカーだと、他に日立、東芝、パナソニック、ソニー、NEC、シャープ、サムソンなど(ヨーロッパだとフィリップスも見たような)あるが、ジャカルタではLGが選ばれている。
中東の主要空港や、新しく出来ているもしくは拡張工事を進めている空港などでは、概ねLGかサムソンが使われ、モニターだけでなく、インターネットコーナーや、携帯充電ステーションを設けている空港でもLGは目立つ。
この場合、コーポレートカラーが落ち着いた青よりも、ショッキングピンクに近いLGはよく目につくからかもしれない。
とにかく、LGのPR力はすごい。

なぜ空港でLGとサムソンが強いのか、という理由は(政治力とか、競合の時の値段とかまあ、色々あるんでしょうけども)私の専門外なので、空港ユーザーへの効果を考えてみる。

今回、ジャカルタでは家電ショップも回ってみたが、それほどLG独占、というほどではなかった。
前のブログで書いたが、私が泊まっていたホテルに隣接するショッピングモールは明らかに中産階級向けなので、家電ショップもそれなりにいいメーカーを揃えたところだと考えられる。所得の差が激しいインドネシアでは、もっと広く見ないと、家電の傾向は分からないだろう。
が、さておき。

日本、韓国のメーカーを始め、フィリップスやエレクトロラックスなどヨーロッパ系多国籍企業も多く、これらほどではないものの、中国メーカーも一般的に受け入れられている。
モニターくくりで、テレビ(未だ家電製品のメイン商品である)売り場面積から考えると、ソニー、シャープ、サムソン、が大きく、他メーカーがそれに追随、という状況。

家電を買う消費者として見ると、LGは高級なものが欲しい時の2番目の選択肢という印象だ。そんなときに「そういえば空港で見たLGのモニター、かなりきれいだったし、遜色ない」と思えば、LGのテレビを買うのに躊躇しない。

国際空港を利用するビジネスマンの目線からすれば、会社に入れるモニター、携帯電話、他ビジネス用の電化製品のブランドイメージとしてもLGは「結構いい」になっているだろう。
空港でのPR展開の最大のメリットは、その地域だけでなく、この「結構いい」印象が世界に広がっていくという点だ。

電化製品メーカーの多い日本から想像しがたいかもしれないが、本当に空港に置けるLGとサムソンの勢いはものすごい。

かなり、どうでもいい情報だが、私が入国審査を済ませたちょうどその時、スーパージュニアが出て来る3Dテレビの広告が、上のでっかいモニターで流れていた。
正に釘付け。
やれやれ。
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by dezagen | 2013-01-15 23:50 | その他
渋いたばこ
ライター渡部のほうです。
ジャカルタより。

インドネシアは日本をしのぐたばこ大国だ
喫煙率は人口(約2億4千万人)の30%強(成人男性の60〜70%)。
喫煙天国と言われる日本(人口約1億2千万人)でも現在は20%強だから、インドネシアではかなりの人が吸っていることが分かる。

ホテルの隣のショッピングセンター内(巨大。4階建てでシネコンやそごう百貨店、フードホールなど、紹介文によれば約550のテナントが入っている、らしい)のたばこ売り場で見たところ、喫煙率の割には日本と比較するとたばこの種類は少なかった。
きちんと数えてなかったが20種類くらいだったと思う。

日本も喫煙率がピークだった1960年代はそれほど種類は多くない。
自分自身の記憶を辿っても、子供の頃だから70年代、お使いに出された(昔は子供がお父さんのたばこを買いに行ったものです。今では考えられない)時、銘柄は大体メイン10種類くらいだったと思う。
喫煙率よりも経済の発展と、競合状態(日本の場合は海外のブランドが入ってきた状況)がたばこの銘柄を多くするということだろう。

現状、海外のブランドが多く、マルボロ、ダンヒル、マイルドセブン(日本ではメビウスになったけど)の人気もさることながら、The One、ESSEといった韓国ブランドも参入している。

ガラスケースの中(というところからして、なんだか昔を思い出させる)から、気になるたばこのパッケージを取りだしてもらい、見たところ、ホログラム箔とエンボスを多用したパッケージが多かった。
中でもかなり気になったのがこれ。
ESSE GOLDEN LEAF

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松のホログラム箔押し。
漆に螺鈿を象嵌したみたいな高級感。
渋い。かなり渋い。
たばこのパッケージでこういうアプローチは初めて見た。
(ホテルの小さい照明の下で撮ったので、なんだか黄色味が強く出てしまったけれど許して〜)

現在、たばこのパッケージを見ると、マルボロなどの定番はより定番感を強く、新商品は若い人にも訴えるような爽やかさやシャープなイメージ、あるいは黒を基調としてロックっぽい(革ジャンとか)強いイメージ、というのが目立つ。
応接間に合うような伝統工芸風のアプローチというのは珍しい。

応接間といえば、かなり昔だが某大手企業の応接室で取材をした際、ふかふかの絨毯、沈み込むようなソファ、重そうなテーブルの上、レースの敷物の上に堂々と大理石のたばこ入れ&ライターセットが置いてあって「ああ、いかにも金持ちの応接間」と感じたことがある。
そんなところに似合うESSE GOLDEN LEAF。
今、日本でも(むろん嫌煙先進国欧米でも)そんなTHE 応接間というセッティングは見ないが、大理石もしくはクリスタルのたばこセットと言われれば、確実に40代より上の世代には理解される感覚だろう。
ESSE GOLDEN LEAFのパッケージは過去、たばこがもてなしの象徴であった時代を懐かしむ世代にはアピールできる感覚かもしれないし、まだまだたばこ文化が根強そうで、これから経済発展が進むインドネシアではこのお金持ちな感覚を欲しがる層もありそうだ。

話は飛ぶが、大型ショッピングモール内、しかも見るからに中産階級向け、のたばこ売り場を見ただけではインドネシアの喫煙事情を理解したとは思えない。
喫煙者の多くは低所得者層だと聞くし、小さな雑貨店で買うたばこは箱売りもあるけれど、1本ばら売りで買う人も多い。
そうした場所では銘柄は気にしても、パッケージは二の次だろう。

たばこに限らず、あらゆるメーカー、あらゆるビジネスが次の巨大市場として目を付けているインドネシア。
現状は中産階級をターゲットにしているところが多いが、今後、低所得から中産に向かう層にもアピールする手段を模索している途中だと思われる。
たばこのパッケージはどんなものが受けるのか、あるいは、たばこ大国インドネシアでも嫌煙ブームが訪れるのか、かなり気になるところだ。

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後日補足

このブログをアップした後で、もう少し庶民向けの店を見てみたら、たばこの種類はもっとあった。
おそらくインドネシア産のやや安めのたばこを見てみると、箱の特殊加工などはないが、色使いが赤と黒のコンビネーションなど、強いイメージのものが多かった。

ちなみに、中産階級向けのショッピングモールと、庶民的なショッピングモールのスーパーマーケットは、品揃えもかなり違う。びっくりしたのは、日用品の代表選手のような歯ブラシが、中産階級向け=1本300円くらい、庶民派=1本50円〜100円、と、全然違うものが売っていること。他も推して知るべし。
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by dezagen | 2013-01-14 01:36 | プロダクト・パッケージ
信頼できる
ライター渡部のほうです。
今はインドネシアのジャカルタにおります。
別に海外しかいないわけではなく、普段は普通に東京にいるんだけれど、東京にいる間はほとんど学校にいるので、ネタが上がるとき(こういう言い方はないか)は海外にいる時が多い。

さて、昨日の夕方着いて、ショッピングセンターを見ただけ、で1日が終わってしまった。
(まあ、私の場合はスーパーにいるのが異常に長いので仕方ないことではあるけど)

スーパーで見かけた大人用おむつ。

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ブランド名「Entrust(信用する、託す)」に、なぜか形容詞になってるけど、直訳したのだろう「信頼できる」の日本語。
違和感あるなあ。

海外で面白日本語を見つけた、という話ではなく、日本の商品はあんまりこういうダイレクトなネーミングをしない、ということに気が付く。
Entrustの下はconfidence(自信、信頼)という商品。
本家英語圏のイギリスは言葉をひねったネーミングが多いので、なんとも比較しづらいけれど、おおざっぱな印象として、ダイレクトなネーミングは結構海外(このくくりもおおざっぱだ)に多いような気がする。

日本だと「ライフリー」「アテント」「リフレ」など造語が多い。
特に生理用品の場合は、婉曲な表現が求められるのだろう。

自分が大人用おむつを使う時にはどういう名前で選ぶのか考えてみたが、その頃は恐らく商品名があーだこーだ、パッケージががどうだとかは気にしてない、と思う。
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by dezagen | 2013-01-13 09:23 | プロダクト・パッケージ
デザインコンペまとめ
編集宮後です。

2013年が始まりましたね。
「今年こそはデザイン賞に応募してみよう」と考える方も
多いと思うので、グラフィックデザイン関連の
デザインコンペをまとめました。


【国内の賞、年鑑掲載エントリー】

(1)Tokyo Type Directors Club Annual Award
東京タイプディレクターズクラブ 年鑑掲載への応募
応募期間:10月

タイポグラフィにかかわるクリエイターで構成される
東京タイプディレクターズクラブが審査するコンペ。
グラフィックのほか、書体デザイン、ウェブやデジタルコンテンツ、
映像など幅広いジャンルをカバーし、海外からの応募も多い。
会員でなくても応募が可能。選出された作品が年鑑掲載される。

毎年10月下旬ごろが応募締切、11月に審査が行われ、
年末に受賞作品が発表される。

http://tdctokyo.org/jpn/?page_id=568


(2)JAGDA 「Graphic Design in Japan 」年鑑掲載への応募
応募期間:10月

日本グラフィックデザイナー協会所属のデザイナーが
審査するデザインコンペ。選出された作品が年鑑に掲載される。
実績あるデザイナーが対象となる亀倉雄策賞、
39歳以下のデザイナーが対象となるJAGDA新人賞などを選出。

審査会への応募は会員のみ。応募期間は10月。
http://www.jagda.org/annual2013/


(3)Tokyo ADC  ADC年鑑掲載への応募
応募期間:だいたい4月〜5月上旬

日本を代表するアートディレクターで構成される
東京アートディレクターズクラブの会員が審査する
デザインコンペ。ポスター、新聞雑誌広告、パッケージ、
CI、ジェネラルグラフィックなど各部門別に応募。
昨年の応募点数は約8500点で、約1000点が年鑑に掲載される。

通常、5月中旬の4日間で審査が行われるので、
その前が応募期間になる。郵送か都内指定場所に直接搬入する。
出品料はアイテムごとにかわるが、1点数千円くらい。
詳細は応募期間中にデザイン系ギャラリーなどで配布される
応募パンフレットかADCのウェブサイトを参照のこと。
http://www.tokyoadc.com/


(4)日本タイポグラフィ協会 タイポグラフィ年鑑掲載のための応募
エントリー期間:10月上旬

タイポグラフィ作品を掲載する年鑑「日本タイポグラフィ年鑑」
掲載のための募集コンペ。

だいたい10中旬までにエントリーが必要。
http://www.typography.or.jp/annual/index.html


【海外の賞】

(5)D&AD
応募期間:1月

イギリスのグラフィクデザインの賞。
日本からも多数応募してます。
(日本語での応募説明サイトがあります)

次回エントリー締切は1月30日。
4月に審査があります。
http://www.dandad.org/
http://www.dandad.org/awards/professional/2013/ja/how-to-enter(日本語サイト)


(6)NY TDC
応募期間:1月頭まで

アメリカのタイプディレクターズクラブの賞。
http://tdc.org/calls/oldcalls.html


(7)NY ADC
応募期間:1月

アメリカのアートディレクターズクラブの賞。
http://www.adcawards.org/

こちらも参考になります。
http://www.advertimes.com/20110423/article12565/


だいたい海外のコンペ応募は1月、国内は10月が多いですね。
出品には手間と時間と費用がかかり、けっこう大変ですが、
これはと思う仕事ができたら応募してみてもよいのでは?
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by dezagen | 2013-01-11 09:28 | その他 | Comments(0)
本とのサロン2
編集宮後です。
先ほどの「本とのサロン」で私が紹介した本をお見せします。

フランスの老舗出版社ガリマール社が1990年代に出していた
子供向けしかけ絵本「知識の泉」シリーズ。
これでもかという特殊加工やしかけを駆使して
自然科学や芸術文化をわかりやすく説明している教育絵本です。

日本語版は同朋舎出版から1994〜96年にかけて
15タイトルがシリーズで出版されました。
とにかく子供向けとは思えないほど本格的な内容に驚愕します。
(内容はたぶん小学校中学年以上向け)

飛行機が飛ぶしくみや、いろいろな飛行物体を説明している
『風のつばさに乗って』。原書のタイトルもしゃれています。
飛行機の内部を説明するページでは銀紙にエンボス加工が。
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これは水の循環を説明した『水は地球をめぐる』。
地球が水に覆われた惑星であることを説明するために
ビニールに水を入れた加工までしている凝りよう。
水が入っている本っていうだけでなんだかわくわくします。
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こちらは印刷の歴史を説明した『版画とポスター』。
木版画のしくみをエンボス加工で説明したり、
カルトンを実際に再現してみたり、とにかくしかけがすごいです。
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この「知識の泉」シリーズは、全頁がグロスPP加工されていてツルツルなんですが、
それは巻末にあるこのシールを貼るため。間違ってシールを貼ってもまた剥がせるように
PPを貼ってるんですね。どんだけお金がかかるんだっていう今ではあり得ない仕様。
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今ではこんな豪華仕様の本は出版するのが難しいけれど、
理屈なく読んでいて楽しい。豊かな文化を感じます。

すでに版元がないので入手困難な本ですが、
自分が編集にかかわった本でもあるので、
「本とのサロン」で皆様に見ていただけてよかったです。
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by dezagen | 2013-01-07 19:16 | | Comments(0)