エキサイトイズム エキサイト(シンプル版) | エキサイトイズム | サイトマップ
2017年 ロンドンデザインフェスティバル Jasper Morrison Shop 展示
ライター渡部のほうです。

ロンドンデザインフェスティバルでは、これまでのブログに書いた大型の展覧会/展示会以外にも、小さなスペースで行われているイベントが多くある。

ジャスパー・モリソンのショップでは、Typologie No. 1 La Boule de Petanque. という展示が行われていた。

b0141474_06334031.jpg

最初、この球体は何だろう?と全然分からなかった。
手のひらに収まる程度の、金属のボール、木製のボール、欠けている木製のボール、木に金属がうろこのようについているボール、などなど。

ふと見ると、壁に解説文が。
つまりは、ペタンク用のボールなのだった。
数十種のボールが並んでいたのだが、こんなに種類がある事に驚き、一つ一つの個性ある表情に感心し、製造工程を収めた映像に見入り、ボールを俯瞰で撮った美しい写真に見ほれる、という、普通だったら公園でおじさん達が遊んでいるボールなどほとんど気にも留めないというのに、ジャスパー・モリソンの手に掛かると、この一つ一つの魅力に気がついてしまうのだ。


[PR]
# by dezagen | 2017-09-24 06:34 | イベント
2017年 ロンドンデザインフェスティバル London Design Fair
ライター渡部のほうです。

ロンドン滞在もあと1日。メインイベントの一つで、いわゆる「トレンディエリア」の東方面のOld Truman Brewery で開催されているLondon Design Fairに行ってきた。
これまで別々の扱いだった展示会London Design Fair、Tent London 、Super Brands Londonを一つの建物内に収め、PRもすべて一つにまとめ、コンパクトな見せ方になった、はずなのだが、例年と相変わらず混沌とした迷路状態は変わってなかった。
Old Truman Breweryという旧工場の場所だけに、突然何も試用されていない工場跡スペースが現れたり、混沌具合も楽しみの一つかな、とは思う。

リーフレット。
b0141474_05575791.jpg
ペラで印刷して、背に糊付けして来場者がめくって剥がすタイプ。折りの手間も掛からず、会場でバラバラ散らかったりしない。London Design Fairに限らず、ここ数年、特に今年はこの方式が多かった。

恐らく数百の展示者がいるこの中で、気になったものを。

セラミックの作品の人。Bethany Stafford
b0141474_05582239.jpg
キャッチコピーが「BRUTALIST INSPIRED CERAMICS」。ブルータリストにインスピレーションを得た陶芸。カッコイイ!
残念ながら説明してくれる人が不在だった。話を聞いてみたかった。

ギリシャをベースにする2人組のデザイナー157+173 designers http://www.157-173designers.eu
b0141474_05591889.jpg
照明機器のぶら下げに一般的なロープやベルトを使い、ランプシェードは布やヘチマ(!)を使う、というナチュラル志向。

台湾人の若い女性デザイナーのブランド、Before Breakfast. http://www.beforebreakfast.london
b0141474_06000061.jpg
b0141474_05595942.jpg
この人、去年ラウンチした時は本当に小さいブースで、個人的にはとても好きなデザインなので頑張ってねー、と言う話をしていたのだが、高い評価を得て、1年で急成長。今回は目立つ場所に大きくブースを使っていた。
罫線を入れたノート類は、ステーショナリー大国日本から見ると「割とこういうのあるんじゃない?」と言われそうだけれど、派手目の色の選択や、粗い紙素材の選び方がユニーク。
日本でも是非扱って欲しい。

オランダのデザイナー、Susanne de Greafの照明。http://www.susannedegraef.nl
b0141474_06030214.jpg
b0141474_06030295.jpg
全て金属素材で出来ているのかと思いきや、細い素材は、なんと、ポリエステルの糸!見事に騙された感じが心地よい。

ちなみに、全般的に細い金属素材で組み立てた作品はかなり多かった。それはそれで、なんとなく80年代風ポストモダニズム風なのだが、どうもポストモダニズム風(あくまで「それ風」)が流行っているっぽい。

こちらはメンフィスにインスピレーション受けてます、と言うスペインのAparentment http://www.aparentment.com
b0141474_06040822.jpg
大理石…。
重いから販売が大変なんじゃないかと聞いてみたところ「アメリカからの注文が多いんです。アメリカだと、車社会だとか、土地があるとか、であまり重さは気にしないみたいです。」とのこと。
一方、地元スペインでは、テーブルに置く程度の小物が売れているそうな。

他にもテラソ(人造大理石)で色の組み合わせを楽しむものなど、倉俣史朗を彷彿とさせる(とはいえ倉俣レベルまでは行ってないけど)作品も多々。

流行は常にリバイバルすると頭で分かっているのだが、実際に目の当たりにすると、80年代の日本のバブル期とポスモダニズムの「ちょっと恥ずかしい感じ」も同時に思い出してしまい、複雑な気持ち。

が、今回London Design Fairだけ一緒に見ていた29歳男性(うちの大学の卒業生、現在スウェーデンでデザイナーとして仕事中)が
「80年代ってこんな感じだったんですか?」
と真顔で聞いてきた。

考えてみたら展示者の多く、30代のデザイナーは80年代生まれ。
あの、ちょっと恥ずかしい感じ、を実体験していない世代なのだった。。

今回のLondon Design Fairの展示全体での傾向は、ポスモダニズム風もあるが、あとは素材(石、樹脂、陶など)そのままを活かした作品が多かった。
素材そのままだから、というのも理由の一つだと思うが、色彩、グラフィック的には、昨年はテキスタイルのパターン、あるいはパターンを活かした壁紙風の紙製品を押したものが多かったのに対して、今年は色ベタなものが多かった。

時代は巡るなあ。。


[PR]
# by dezagen | 2017-09-24 06:06 | イベント
2017年 ロンドンデザインフェスティバル designjunction
ライター渡部のほうです。

ロンドンデザインフェスティバルのメイン会場の一つである、design junction
再開発の進むKings' Cross駅近くのエリア、美大のセントラル・セントマーチンズ校舎を含む3会場+屋外を使った大規模な展示。

行った日があいにくの雨模様で、かつ、まだ開発中ということもあって行き方がよく分からない、と思ったら、サインが秀逸。
b0141474_07335583.jpg
蛍光+矢印型。小さくても遠くからでも目立つ!

見た感想を先に書いてしまうと、ハイエンド向けでちょっと商業的すぎたかな、というのが正直なところ。すでに知名度のあるブランドやデザイナーの展示がほとんどで、新しいものを見るというよりは、プロ向け見本市の各メーカーの仮設ショールームが一堂に集まった感じ。
メインのスポンサーが、車のルノー、時計のラドー、国のバックグラウンドのつくトルコセラミック、と、これだけ見てもお金持ちっぽいのは伺えるところ。ハイエンドのマーケットが革新的でないということではないのだけれど。

気になったものをいくつか。

Seeds
b0141474_07345236.jpg
写真右の卵型のブースが商品。
卵型のブースがあっても使いにくそう、と、思ったものの、入ってみるとかなり居心地がいい。
1人でいてもなんとなく安心感がある。天井部分が空いているので閉塞感はなかった。2人で話をする(メーカーの人にはこのブースの中で話を聞いたので)のも、外からの雑音を適度に遮断し、適度に距離を保ちながら会話が出来る。
最大5〜6人は余裕で入れるサイズ。パーティーやビジネスシーン、公共の場など、多目的な用途を想定しているとのことで、私が個人的にこれいいいなと思った理由は大学での学生との相談時に使えるな、と思ったため。
周囲に人がいると話しにくい学生もいるし、かといって閉鎖空間も辛い。そんな時に便利だな、と。本当に個人的な理由だけど。
ガラス繊維強化プラスチック/ポリエステル製で、軽くて強い。また15個ほどのパーツを特別な道具なく組み立て、解体することができる。

デンマークのセラミックメーカー KAHLER(Aの上に‥のウムラウト)
b0141474_07344269.jpg
キャンドルの上から被せる陶器。 Urbania建築物の形になっているのが楽しい。
デザイナーは女性2人のデザインチーム、BECKER & BACHE。

2LG studioのシルクスクリーン+カフェ提案。
b0141474_07361601.jpg
インテリアデザイン事務所の2LGが発案するカフェは、2LGの壁紙風のパターンが載ったシルクスクリーンを体験し、乾くのを待つ間にコーヒーを楽しみましょう、できた紙はラッピングペーパーやポスターにお使い下さい、というもの。
美術系の大学にいるとシルクスクリーンは馴染みがあるが、一般的にシルクスクリーンを手軽にできるところはかなり数が限られているのだな、というのを実感した次第。
ただ正直言ってあまり現実的でないような気も。初心者の場合、それなりに服も手も汚れるし、シルクをやるならやるで準備しておいたほうがいい。コーヒーブレイクがあるのはいいと思うので、どうせなら(うちの)大学の工房にカフェを入れて下さい。

本当は筆頭に入れるべき、会場入口前の広場を使ったターキッシュセラミックの門。セラミック作家のAdam Nathaniel Furmanの作。
こちらはオフィシャル写真。
b0141474_07375426.jpg

入る時は雨だったので、うまく写真が撮れず。帰りに見たら空がすごい色になっていて、そのシルエットがきれいに見えた。
b0141474_07381592.jpg
そういう風に楽しむ作品じゃないんだろうけど。


[PR]
# by dezagen | 2017-09-23 07:38 | イベント
2017年ロンドンデザインフェスティバル Design Frontiers
ライター渡部のほうです。

本日は、Design Frontiers というイベントに。
b0141474_00050076.jpg
14件ほどの小さな展示とはいえ、プロダクトデザインの実力者が揃った展示なので期待して行ってみると、良かった…、全く期待を裏切らない、いい展示だった。

最初に見たデンマークのテキスタイルメーカー、Kvadrat https://kvadrat.dk がいきなりこの猛獣。
b0141474_00053950.jpg
かなり振り切ってる。(ごめんなさい、こちらの作品の作者が分からず)

b0141474_00060834.jpg
かと思うとこんなかわいげな作品もあったりして、ただ布を見せるだけではない工夫が。こちらはChristien Meindertsmaの作。

スワロフスキーはトード・ボーンチェの作品を。
b0141474_00062867.jpg
トード・ボーンチェはミニチュアのような、細かい切り絵のような、細かさ、が一つの特徴でもあったが、近年はそうした傾向だけでなく素材の魅力をボーンチェ独自の解釈で切り拓く作品が増えている。
この照明は有機的な形に作ったクリスタルから、液体のような光の現れ方をするのが面白い。

nolii
またたくまにイギリスきってのスーパースターデザイナーになった、ベンジャミン・フバートの新作は、PC、モバイル周辺アクセサリーの提案。
b0141474_00071460.jpg
こちら↑は会場写真がうまく撮れなかったので、オフィシャル写真から。

b0141474_00073707.jpg

b0141474_00073743.jpg

どれがどれだか分からなくなっているバッテリーやアダプタ類をスマートに収納したり、絡みやすいケーブル類をファブリックとグリップ感のある樹脂でまとめたやすくしたり。
こうした工夫は他のブランド、メーカーでも見ることが出来るけれど、見た目にもまとまりのあるシリーズとして出している。

Jijibaba
日本にも来月、Dover Street Market 銀座にラウンチ予定のファッションブランド「Jijibaba」(ジジババかあ…)。
b0141474_00082934.jpg
b0141474_00082908.jpg

デザイナーはジャスパー・モリソンとハイメ・ハヨン。全然タイプの違うプロダクトデザイナー2人で共作?と思ったら、ジャスパー・モリソンラインとハイメ・ハヨンラインの二種で分かれていた。
ジャスパー・モリソンはスタンダード好きを反映し、ハイメ・ハヨンは家具やプロダクトなどにも使う曲線やちょっとしたアクセントを盛り込む、と、それぞれのプロダクトスタイルが洋服にも活かされている。
38種のアイテムはファッションのシーズン毎の新作を出していくスタイルではなく、継続的に売られるものになっているとのこと。

最後に見て、正に「frontier!」と思ったのが
Sebastian Cox とNinela Ivanovaのプロジェクト。
b0141474_00091867.jpg
b0141474_00091921.jpg
一見、陶器かな?と思うようなランプシェード。これは木材チップに菌を培養し、菌糸の繋がりによって成型していく、というもの。作るのに大体1ヶ月くらい掛かるそう。
まだかなりプロトタイプ状態で、形もガタガタしているが、いずれもっと樹脂のようなきっちりした成型を目指す、という。


[PR]
# by dezagen | 2017-09-23 00:09 | イベント
2017年 ロンドンデザインフェスティバル mt × Foyles
ライター渡部のほうです。

LDFでmtのエキシビションがあると知って、あわわ、とダッシュ。
会場はロンドン老舗の書店Foyles。

b0141474_07034408.jpg
ショーウィンドウと、店内1階の真ん中のスペースに水色、灰色、白のmtを使ったインスタレーションが展開されている。
b0141474_07053323.jpg
この写真の左側のスロープには、mtのテープ、そのままを重ねたものが並んでいる。
b0141474_07074354.jpg
様々な書籍カバーの色彩が入り交じる店内で、色を3色に絞り、穏やかな雰囲気にまとめているのは効果的だ。上の写真のように人々がくつろいでいるのも、この色柄の効果だと思う。

ショップのレジ前、雑貨コーナーにも特設のmtスペースが出来ていた。
b0141474_07063879.jpg


youtubeにこのインスタレーションの設置の様子がアップされているので、是非こちらも。



以下余談

90年代半ばにロンドンにいた私からすると、Foylesは今で言うとamazonがリアル書店になったような場所。あらゆる本が揃っていて、特に教科書系は確実にある。美術にしろ言語にしろ各セクションの書店員さんは正に生き字引で、書籍買うより店員さんの話を聞いているほうがよほど勉強になりそうな感じだった。本の並べ方も雑多で、本のありかは店員のみぞ知るという状況。まだコンピューター管理されていない時代のお話。


[PR]
# by dezagen | 2017-09-22 07:42 | イベント