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Bob Foundation 20周年 展覧会
 会えばいつも元気になっちゃう、クリエイティブデザイングループのBob Foundation(ボブファウンデーション)https://www.bobfoundation.com 。

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 これ、誰がデザインしたの?ブログにも何度も登場していただきました。

 最近はなかなか会えていないなあ、と思っているうちに、2002年の活動から今年で20周年(!)とのこと!わー、時の経つのは速い。
 20周年を記念して11月19日(土)から27日(日)の間、高田馬場の「BaBaBa(バババ)」で展覧会を開催しています。

 行くと第3のメンバー、ケンタ君の踊りを交えた歓迎を受け(笑)、中へ。
 どーんとグラフィックが施された車のミニ、天井からはスカーフがひらひら、奥にはTシャツやショッパーや小物の数々(その中には昔懐かしの本も)、手前には布、シルクスクリーンの道具(その場でシルクスクリーンが作れます)、持ち手と注ぎ口の着いた牛乳やバターのパッケージ、Tシャツや靴下もあるし映像作品や写真もある、タコス屋さんもあれば駄菓子もある、と、本当に様々な媒体を使い魅力を見せてくれるのがBob Foundation。それぞれ違うと言えば違うけど、でもやっぱりBob Foundation世界なのです。

 私はエコバッグにシルクスクリーンを。

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 楽しかったあ〜。




# by dezagen | 2022-11-19 16:32 | 展覧会
竹内製菓のデザイン

 実家のある新潟県新潟市には春から月1回帰省していて、新潟市で何かおいしくて土産に向いた良い物がないものかと、目を光らせているのだが、これがなかなか難しい。
 いくら美味しくても肉、魚などの生ものは無理。すぐ渡せるわけではないのである程度日持ちするものでなければいけない。最近は職場(大学)の人に渡す事が多いので、できれば個包装になっているものが良い。もちろん、デザインが良いものが望ましい。

 これだ!と見つけたのが竹内製菓 https://www.takeuchiseika.com の「こざかな君」という名の柿の種。クリアな水色のパッケージも良いし、魚の形をしている柿の種って言うのも物珍しくっていい(柿の種の定義に合っているのかは不明)。しかも、おいしい…。
 同社の「えびかきもち」と組み合わせると水色とピンクが相まって可愛らしい。

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 とはいえ、上に挙げたお土産の条件にはすべて合っているわけではない。
 職場で分けられる個包装ではないし、1人にあげるにしても1袋230gというのも多い。とはいえ、その難を考慮してもなお、人にあげたい、人に見せたい、と思わせたのはインパクトのあるデザインのためだ。
 
 このデザインを手掛けたのは新潟市をベースにするPデザイン研究所 https://www.pdesign.co 。新潟県長岡市を拠点とするマーケティング、コンサルティングの会社、グローカルマーケティングを通じて新潟県小千谷市の竹内製菓を紹介され、このプロジェクトが始まったという。彼らがまず取り掛かったのはロゴデザインとお徳用柿の種のパッケージ。

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 四角の中に丸をいっぱいにあしらったマークが効いている。
「正方形に円が入ったいわゆる日本の家紋的なもので餅を表す「餅紋」をほぼそのまま使いました。餅にこだわる製法からです」と、Pデザイン研究所の山賀慶太さんは説明する。

 餅紋は米菓メーカーということで餅を表すのに適している事はもちろん、「持つ」「保つ」に通じる、餅はハレの日の食べ物で縁起が良いなどの意味がある。
 「竹内製菓」のロゴは従来使っていたものをベースに手を加えたもの。少しレトロな風合いを見せる。
「創業75年、今までもこれからも米菓を作っていく会社らしく、前からあったような、そしてこの後も長く使えるものを心がけました。
お徳用柿の種のパッケージのイメージとしては田舎の直売所の「田中さん家のきゅうり」みたいに見た目は素っ気なく、誰が作ったかわかって、量は多い、安い、でも品質はしっかりしている、スーパーのものよりフレッシュ(な気がする)という雰囲気を出したかったんです」(山賀さん)

 偶然なのか、私が「こざかな君」を見つけたのも地元の産地直売所(といっても最近の産直は野菜だけでなく、特産品なども扱っていたりしてスーパーのような整い方をしているのだけれど)だった。つやつやした野菜や果物に負けない、勢いのあるパッケージは正に山賀さんの狙い通りの効果が出ていた。

 Pデザイン研究所によるデザインリニューアルは引き続き、竹内製菓が運営している直売所「皐月堂」のグラフィック(店舗デザインはスポンジデザイン https://www.sponge-design.com/satsukido)、また「おぢやおかき」というお土産用商品を手掛けている。リニューアル後売上も伸び、徐々に販路が広がっていると聞く。どんどん販路が広がって、東京でも買えるようになると良いな、と思う一方、そうなるとお土産にできないかも、と余計な心配をしたりもする。
 


# by dezagen | 2022-09-15 18:30 | プロダクト・パッケージ
書籍『高田唯 AXIS』 デザインを手掛けたori studioに聞く
書籍『高田唯 AXIS』 デザインを手掛けたori studioに聞く_b0141474_18400996.jpg

 gggでの高田唯個展『混沌とした秩序』に合わせて出版された書籍『高田唯 AXIS』に、インタビュー執筆で協力させてもらった。途中途中で書籍製作の工程など見させてもらってはいたが、実際に受け取ってみると、「こんな本アリなのか?」と驚く構造だった。

 たとうのように、1枚のワインレッド色のカバーの紙が中のページを包んでいる。表紙には図版はなく、隅に印刷されたタイトルと情報のみで静かな印象を与えている。なるほど、これは「秩序」だっていると感じさせる。


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 本の綴じ方がユニークだ。真ん中に留まっているボタン上の金具が、スナップ金具かと思いきや、これがボルトなのだ。ボルトを回しながら開けていくという方法。少し時間は掛かるのだが、開けるのに苦労するのは中身への期待感を増してくれるものだろう。
 中を開くと、整然とした表紙とは一転、今度は正に「混沌」だ。真ん中に穴が空き、ボルトで留まっている60枚の異なる紙にはノンブルもない。3種類の異なるウエイトの紙とPETフィルム、16種類の折り方から構成されている。構成されている、というよりは、バラバラな要素が束ねられている。

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 再度閉じる時には、つい慎重に、前にあった通りの順番で重ね、またカバーを掛け、ボルトを締めるのだが、むしろあえて風に吹かれるなり落っことしたりなどして、順番を滅茶苦茶にしてしまった方が良いかもしれない。なぜならこのコンテンツは「混沌」なのだから。

 この常識を越える本の編集から装幀、そして発行も手掛けているのは北京にベースを置くori studio http://ori.studio だ。
 簡単に彼らのプロフィールを書いておこう。マキシム・コーミアMaxim Cormierと范雪晨Fan Xuechen/ファン・シュエチェンの2人は、10年前にカナダで出会い共同活動を始める。2016年に上海に活動の場所を移し、ori studioを名乗るようになる。2018年に北京に移り、今に到っている。これまでに『c-site(1〜3)』、『Olivier Goethals POEM!』、『Soushi Tanaka : Post』、『Soushi Tanaka : Post [EE]』、『n-site [1]』といった書籍のエディトリアルや発行を手掛けている。

 ori studioが高田唯の作品を見て関心を持った事からお互いの交流が始まった。
「唯さんの作品を初めて見たのはいつだったか覚えていないのですが、中国での人気が高まっていた頃ですね。とはいえ、ニューアグリーと紹介される表面的なものではなくて、彼のメソッドやデザインへのアプローチが興味深いと思ったんです。先鋭的であると同時に親しみやすい。自然や周囲の環境、日常との深い結びつきがある、そのアプローチに関心を持ったんです」(マキシム・コーミア)
 そこでまず最初は書籍『c-site [1]』(2019年)に参加してもらう事から、交友が始まった。ちなみにこの『c-site』という書籍もなかなか装幀が複雑、かつ、内容も凝ったものとなっている。
「参加者のaが次の質問者bに、bがcに、というように質問をループさせて繋がっていきます。アーティスト、建築家、デザイナー、ミュージシャンなど10人が、抽象的なテーマについて話し、最終的には10通りの解釈が生まれるわけですね。『c-site[1]』のテーマは「新しさ」がテーマ。新しい世界感を見せてくれる唯さんはうってつけだと思いました」(マキシム・コーミア)

 それから1年後、高田唯個人の本を作る話に進んで行ったのだが、折り悪く新型コロナウイルス感染症のためにお互いの国を行き来する事が難しくなってしまった。途中1年半の中断を経て、結果2年半余り掛かってできあがった本だが、「時間が掛かった分、その間の唯さんと私たちの変化も凝縮される形になった」と言う。

 「軸」というキーワードが出てきたのは高田唯の方からの提案。オールライトが手掛けていたグラフィック、活版印刷、音楽など活動をそれぞれの束にし、一つの軸で結ぶ、というアイデアが出ていたが、網羅しすぎるのではないか、という疑問がori studioの方で湧いてきた。話合いを経て、もっと高田唯にフォーカスし、彼らの言葉を使えば「high-res=高解像度」のアプローチ、すなわち1つの紙、フィルムに1種類の作品、直接的な解説はなし、ただひたすら断片化された高田唯の活動を見つめるというアイデアに変わって行った

 結果、475種類のコンテンツが、332ページ、60枚の紙、フィルムとなり、それらの断片が一つの紙とボルトで綴じられる、という他に類を見ない本に仕上がる事となったわけだ。



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 この本、個展『混沌とした秩序』のフライヤーでも中心に据えてあるのだが、表紙の色が違う。フライヤー上では白い本となっている。なぜ色の変更が?と聞いた所、意外な答えが返ってきた。

「改めて考えてみると、背の部分が2つカーブしているフォルムを白い紙では強調しにくいと感じました。どうしようかと考えているうちに、丹下健三が設計した静岡新聞・静岡放送東京支社ビルを思い出し、その円筒形のフォルムをさらに強調するために、ビルに似た茶色を使い、さらに雑誌『IDEA』の唯さんの特集号の背表紙の色を思い出し、同じようなトーンのワインレッドを試してみました。唯さんも納得して最終的なレイヤーが決まったんです」(マキシム・コーミア)

 静岡新聞・静岡放送東京支社ビルといえば、形を変えながら増殖していくイメージで作られたメタボリズム建築の一つ。そういえば、この本は断片の順番を変える事も、他の要素も加えて内容を変容させることは可能だ。断片、秩序、フォルム、増殖する建築の中に見た美的感性、発想の糸というのは面白いものだと思う。

 読者の方にもこの書籍を是非手に取ってもらいたい。
 8月25日(木)まで開催されている展覧会場で見られる他、隣接するMMMでも発売中。展覧会終了後の書籍販売に関しては、ori studio info@ori.studio にお問い合わせを。



# by dezagen | 2022-08-23 11:16 |
フィン・ユールとデンマークの椅子 展
 デンマークの建築家/デザイナー、フィン・ユールの椅子をまとめて見れる展覧会だと言うので、上野の東京都美術館『フィン・ユールとデンマークの椅子』展に行って来た。しかもまとめて見れるだけではなく、座る事もできる、という。かなり希少な機会だ。
 そもそも、フィン・ユールの椅子を見れる場所って東京にあるんだろうか?ネットでヴィンテージもあれば、リプロダクト製品(ジェネリックというのか)もあるが、では実際見て買える場所というと…、正直思いつかない。

 会場は、ハンス・J・ウェグナーやアルネ・ヤコブセンなど他の有名なデンマーク椅子と共に、ユールの椅子やテーブルなどが並ぶ。
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 こうして並べて見ると、デンマークの椅子は概して木素材が多く柔らかな印象の椅子が多い事が分かるが、その中でもフィン・ユールの椅子は特に「見て分かる滑らかさ」を持っている事に気付く。ハンス・アルプなど抽象芸術に憧れを持っていた事は有名な話で、今回の展示でもハンス・アルプの彫刻作品が展示されている。フィン・ユールの「ペリカンチェア」の背面が包みこむような形を見ると、ハンス・アルプの彫刻の思わず触りたくなる滑らかさとの共通点を見いだせる。

 こちらは座れるコーナー。長年の夢だったペリカンチェアにも座ってきた。

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 でも「あれ?予想していた感触と違うかも」。その後、いくつも座ってみて、今の自分にしっくり来るのは「イージーチェア no45」(手前)(奥は同じくフィン・ユールのカウフマンテーブル、48ソファベンチ)だと確かめる事ができた。


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 これこそ椅子の面白い所。椅子を身体を支える器、と考えると、実際にその椅子と相性が良いのかどうかは実際に座って見なければ分からないし、また座った時の場所に依っても、年齢に依っても、その人が変化すれば身体にフィットする椅子は変わって行く。その度買い換えるという贅沢は私にはできない、が故にこの展覧会は希少なのである。

# by dezagen | 2022-08-03 19:03 | 展覧会
髙田唯 混沌とした秩序 再訪
築地に行く用事があったので、帰りにgggの高田唯『混沌とした秩序』展をまた見に行った。
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/jp/00000788
最高気温37度(私のapple watch情報)の炎天下。
ブァッサ!っとブルーシートの旗がはためいた。
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ちょっとの風とこの音だけでも気分は良好。少し涼しい気分で中へ。
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ああ、涼しい。気温的にも室内が涼しいわけだが、凧がちょっと揺れるこの見た目が涼しい。
町を歩いていて、涼を取りたい時は喫茶店に入ったりするが、ギャラリーで涼を取るというのも一つの手だと思う。但し涼しげな作品に限るけど。

会場内で知人に会い、一番好きな凧どれ?みたいな会話をする。またそれも楽し。
二人で話していて、共通の疑問だったのがこちら。

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「この壁面の紙テープ、意図してるのかな?してないよね?」
多分普段はこのボードに紙を貼り付け、その上に作品を貼るのだと思う。そうした事が繰り返されて残ったのだと思われる(でも本当にそうなのかgggにも高田唯氏にも聞いていない)紙の端がランダムなストライプ状に。
「今度会ったら聞いてみよう!」
と、言って知人と別れた。
展覧会は2度行っても面白い。

ちなみに太いクラフト紙と青い紙の部分は作品。これじゃ何だか分からないよ!と読者の方は思われるであろうが、そこはやはり展示に足を運んで確認していただきたい。
展示は08月25日(木)まで。

# by dezagen | 2022-08-01 17:30 | 展覧会