ライター渡部のほうです。
12日、13日と箱根に行っておりました。
富士屋ホテル
www.fujiyahotel.jp に滞在。普段ホテルにはあまり気を使わず旅をしているのですが、富士屋ホテルは登録有形文化財ということで、泊まってみようかなと思った、割と軽い理由でした。
富士屋ホテルは、明治11年(1878年)日本初の、主に外国人向けの、本格的なリゾートホテルとして開業。火災のため焼失するも、1884年に再建を始め、現在残る本館(1891年)、1,2号館(1906年)を、1923年の関東大震災を乗り越え、1930年に食堂、1936年に花御殿、と棟を増やして行ったそうです。
建築のディテールや、ホテルそのものの歴史に関しては
富士屋ホテルのHP内の解説
www.fujiyahotel.jp/enjoying/index.html
『箱根富士屋ホテル物語』山口由美著 千早書房 に詳しいです。
予習で読んでいった『箱根富士屋ホテル物語』の中にあったフレーズ「西洋と東洋の融合—。富士屋が追い続けた美学(後略)」というのは、行くとすぐに実感できます。
窓から見える光景はこう。

でも中は完全に洋室。
あとはディテール写真ですが、明治、大正、昭和、その時なりの和洋折衷が垣間見られます。

チャペルの上のステンドグラスのモチーフが和風建築(恐らく富士屋)。

洋風家具とも和風家具とも受け取れるけど、富士山のモチーフが来るともう和風に見えてしまう。

資料室にあったもの。昔のラベル。でも今もこんな感じ。
ダイニングルームはすごかったです。これも富士屋のHPのほうで是非。
www.fujiyahotel.jp/enjoying/structure_spot/02/index.html
建物内観はかなり和風(特に天井)なんですが、テーブルと椅子で西洋料理のしつらえ。

洋食器。縁取りが富士山モチーフ。
他にもディテールの見所盛りだくさんで、1泊2日では写真に撮りきれません。
一言で言うと「エキゾチック」。
日本人の私が日本のものを見てエキゾチック、というのも何なのですが、外国人目線の日本なのですね。
で、思い出したのが1900年パリ万博の際の日本館。
デザインのモダニズムの文脈では解けない魅力があります。
この前まで「日本のデザインって何だろう」が課題でしたが、それに加え「エキゾチックって何だろう」が追加されました。
おまけ。
駐車場の富士山。