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カトマンズ、アブダビ、シンシナティ、デンバー、東京 物の質の担保について
カトマンズ、アブダビ、シンシナティ、デンバー、東京巡りの話の続き。

ネパールは国内国外産に限らず、製品は物の質がお世辞にもいいとは言えない。
ペットボトルは薄くて、自立しているので精一杯な感じすらします。
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鍋、ザルなどキッチン用品は溶接手作りで、よく見るとサイズやパーツの着いているところバラバラ。
青いプラスチックのお弁当箱は着色剤がよく混じっておらず、水色マーブルになっているのがむしろ味というべきか。
靴を買おうとしても、表示されているサイズが必ずしもその靴のサイズだとは限らないようで、履いてみるまで分かりませんでした。

大きなメーカーはないけれど、小さい工場や、洋服のテイラーなどは商店街の中に多くあります。

結構びっくりしたサッシ工場。サッシって手で作れるんだ…。考えてみたら当たり前だけど。
金属パーツを小さい工場で加工。規格化されていない窓でも対応できる良さはある。
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普段、東京で物を買う時、日用品や食品はスーパーマーケットなどでパッケージを見ながら「ブランド」「物の量」「質」などを確かめ「値段」を見て買います。ですが、カトマンズではパッケージがなくて、物そのものと対峙せざるを得ない。お店の人にどれだけ知識があるか、自分にどれだけ物を見る目があるか、かつ、値段は適度かどうか確かめる力を試される。なかなか買い物も大変、と思っていたのですが、意外とそうでないかも。

例えばスパイス。
おばさんの顔が怖い写真になってしまいましたが、カトマンズのスパイス屋。店先のスパイスを計り売りし、その場で挽いてくれます。日本の米屋と同じ感覚。
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シンシナティ、クローガーのスパイス。
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当然、スーパーマーケットでスパイスのことを説明してくれるおばさんはいないわけで、クローガーのプライベートブランドを信じるしかないわけです。中身を開いて香りをいちいち確かめているわけにもいきません。書いてある商品名を信じ、賞味期限を信じ、パッケージのあらゆる情報を信じて買うしかない。
こうやって一つ一つパッケージに品質を担保していかなければ、という行為に比べると、店先のおばさんに「これどうなの?」と聞いたり、実物を自分で見て確かめられる商店のほうが楽なのかもしれません。

日本ではこれまでほとんどの場合、S&Bやマコーミック、ギャバンなどスパイスに特化したメーカーのブランド力を信じて買って来たのですが、今後プライベートブランドの範囲が広がるにつれ、メーカーではなく小売店への信頼、そしてパッケージの信憑性が重要となってきます。
ただブランドとして全体を見た時にまとまりがあればいい、というものでもない。パッケージの責任重いです。
by dezagen | 2015-04-02 08:50 | その他