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カテゴリ:展覧会( 261 )
東京造形大学 山手線グラフィック展 貸切運行の日
ライター渡部と東京造形大学教員の渡部のほうです。

「東京造形大学 山手線グラフィック展」がいよいよ始まりました。
自分の勤務する東京造形大学の主催、所属するグラフィックデザイン専攻の企画について書くのは、なんだか難しい。ライター客観視で書けばいいのか、企画発信目線から書けばいいのか、目線混在中。

さておき。
16日(金)は展示運行に先駆けて、関係者のみの貸切運行、という特別イベントがあり、これはかなり気分の盛り上がるものでした。

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私の写真が下手なのはこれ誰読者の方がご存じのはずなので、許して、としか言いようがないですが。車体の電光掲示が「団体」。初めて見ました

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構内表示も「団体」で、英語表示は「PARTY」。
集団を意味するpartyですが、カタカナ的な「パーティ」に引っ張られ、グッと来てしまいました。

走り出してしばらくの後、学長による挨拶が車内アナウンスで!
挨拶を「それでは出発、進行!」で締めてくれました。

展覧会における内覧会的な貸切運行ですが、場所が山手線だけに外の景色にも目が行くし、人にも会うし、作品も見るし、しかも動いてるし、で、普通の内覧会とはやっぱり違う雰囲気。
作品1つ1つをじっくり見るというよりは、通常とはかなり違う場所に置かれたギャップに目が行きます。

中の様子。当たり前ですが、走ってる所により光の入り方が違う。
同じ作品が11車両の1編成の中で複数枚使われている物も多いので、場により時間により、見え方が違います。
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人がいるかいないか(こんなに↓空いてる山手線もないと思いますが)でも見え方が違う。
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全体を撮ろうとすると吊り輪が邪魔なんですけども、実際に乗った人はもう少し作品に寄って見れるはず。
とはいえ、忙しい人々の乗る山手線。これが展示だと気付かない人もいるだろうし、作品を全く見ないで降りちゃう人もいるでしょう。
中吊り広告だと思ったらグラフィック作品で、なぜ?これ何?と思う人も多いだろうなあ。というのも実際に乗って分かった事。

関係者のみの貸切ではなく、通常の山手線で乗客の人々がどんな反応をするのか、気になるところ。

高校生を対象としての作品説明も行われました。写真に映っているのはグラフィックデザイン専攻の福田秀之教授。
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全体で300余りの作品が展示されています。
テーマは「TOKYO」とかなり大きく来たので、東京タワーや浅草寺などの名所など東京全体を紹介するような作品が多く、そうなるとモチーフに引きずられて似た印象になりがち。むしろ、焦点を小さく絞って出していった方が、強い印象にもなるし、多様性を持つ巨大都市のリアルさが出て良いと思うのですが(というのは、教員の目線)。

その点、山手線も意識しつつ、焦点を目白と目黒に絞ったこの作品はいい(私の個人的な指向として)。
目なのか胃袋なのか、はたまた全然別のものなのか。
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学生の作品を外に出してみた事で面白かったのは、この作品↓
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下に映っている学生は、上の写真作品の被写体。
グラフィック画面において、被写体はグラフィックの1要素になって平面化、メディア化するわけです。
大学で見ていると「学生の作品だね」と見過ごしてしまうのだけれど、複数枚複製され社会に出してみると、この紙に印刷されたものは社会とのコミュニケーションツールとしての固定したメディアとなっている。一方、現実のモデルとなった学生自身はメディアではない。
という差が見えたのでした。

1時間ノンストップって長いのかな、と思っていたけれど、乗ってみたらあっという間でした。
降りた時はちょっと寂しくなってしまった、専用車両。
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シュー、バタン、ガタゴト、ゴー、と行ってしまいました。
さようなら、次はいつ会えるかな?

山手線のアドトレインがどこで走ってるかを見れるサイトもあるので(どうやって調べているんだろう…)探して見て下さい。
東京造形大学 山手線グラフィック展は2月28日まで運行しています。

#東京造形大学
#山手線ジャック
#グラフィックデザイン
#tokyozokeiuniversity
#造形大
#美大


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by dezagen | 2018-02-17 11:08 | 展覧会
東京造形大学 山手線グラフィック展
ライター渡部のほうです。
というよりは、東京造形大学教員の渡部千春です。

今回は展覧会の告知です。

東京造形大学の、(私が所属している)グラフィックデザイン専攻の主催による展覧会、
学生の作品、ポスター、動画を約300点展示。

東京造形大学 グラフィックデザイン専攻 https://www.zokei.ac.jp/academics/undergrad/gd/

と、聞くと割と普通に聞こえるかもしれませんが、割と普通じゃないです。

場所が山手線。

ホームじゃないです。山手線の11車両の1編成全部。
それが12日間、朝から晩まで、ぐるぐる回ってます。

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メインビジュアルはN.G. Inc/永井裕明教授。

「東京造形大学 山手線グラフィック展」
実施期間:2018年2月17日(土)〜2月28日(水) 
会場:山手線 外回り
(すいません、先の投稿で2月16日(金)からと書いてしまいましたが、17日(土)からの運行の誤りでした)

今回はこんな感じで。
次回(あるいは次々回)は、展示作品例やプロジェクトの裏話なども書きたいと思います。


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by dezagen | 2018-02-15 14:10 | 展覧会
台北 観察の樹×藤森泰司 Kino Stool 展示発表会
ライター渡部のほうです。

1月12日(金)から1月28日(日)まで、台湾台北市の書店兼ギャラリー「田園城市生活風格書店」で「Kino Stool」 の展示会が行われている。
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Kino Stool は日本をベースに、日本と台湾で医療、福祉関係のデザインコンサルタント、プロジェクトなどを企画している会社「観察の樹」http://www.kansatsunoki.com  が企画、藤森泰司氏 http://www.taiji-fujimori.com がデザインを手がけたもの。高齢者が使いやすい、玄関に置けるスツールだ。
実際に座ってみると、コンパクトながら安定性があり、中高年の自分でも欲しいと思う。
家具、什器、道具など「高齢者向け」を必要とするユーザーは、実際のところ高齢者に限らないのである。
高齢者向け、とは、一般の製品の中でより「安定性」「使いやすさ」のレベルが高い製品という事が言えるだろう。

台湾の生産力を活かしたプロジェクトを行う事で地元に貢献する事も、観察の樹のコンセプトの1つだ。
このスツールも台湾の工場で生産。展示の特別バージョンとして、台湾南部屏東の少数民族が織った布を使ったクッション付きの製品も発表されている。

と、実は今回のレポートはここまで。
私自身のスケジュールがタイト過ぎて、現地できちんとした取材時間が取れず。
まずは行って来ました、というご報告&告知だけになってしまった。
プロダクトの詳細に関しては、また後ほどレポートするのでお待ち下さい。

期間中に台北にいる方へ。
会場アクセス、開店時間などの情報はこちらをご参照下さい。
観察の樹 ニュースページ

田園城市生活風格書店の facebook ページ

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by dezagen | 2018-01-16 15:55 | 展覧会
竹尾デスクダイアリーの60年
編集宮後です。
竹尾見本貼本店でデスクダイアリーの展覧会を見てきました。

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デスクダイアリーとは、紙の総合商社、竹尾が毎年制作している卓上ダイアリー。1959年から多くのデザイナーが制作にかかわり、来年2018年でちょうど60冊目になるそうです。そんな貴重なダイアリーの数々を集めた展覧会「竹尾デスクダイアリーの60年」が12月10日から開催されています。

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1959年の最初のダイアリーはこちら。デザインは日本デザインセンターで、本文にはパルテノン、マーメイドリップル、ウエーブレード、STカバー、MLファイバー、アングルカラー、彩美カード、NBKファイバーなどの紙を使用。当時はまだリング綴じ(スパイラル製本)でした。

卓上で180度フラットに開けるようリング綴じが使われていたのですが、1976年から糸かがり綴じになります。糸かがりは丈夫で良いのですが、見開き全体に写真や絵が入るとき、中央に糸が見えてしまうのが課題でした。そこで、糸が見えないように考えられたのが、背開き製本です。半分に折った紙を重ね、背の部分を糊で固めて製本するため、のどに綴じたあとが残らず、絵柄がきれいにつながります。この製本方法は、美篶堂の上島松男親方によって提案され、1988年のダイアリーから採用。現在も美篶堂による手製本で製本されています。

展示会場では、美篶堂の上島松男親方や上島真一工場長のインタビューのほか、2018年のダイアリーの制作工程を紹介する映像が見られます。ダイアリーがあまりにきれいに整っているので、機械で製本されたように見えるのですが、一冊ずつ職人の手によってつくられていたんですね。映像を見ていただくと、1冊のダイアリーができるまでに多くの人の手が入っていることがわかるかと思います。

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60冊のうち、初期のものは透明ケースに入っていますが、それ以外は手にとって閲覧可能。貴重なダイアリーの一部は、デジタルアーカイブ化され、会場にあるiPadで見ることができます。

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文字好きの方に見ていただきたのは、1983年のダイアリー。書体デザイナー、カリグラファーとして有名なヘルマン・ツァップさんのカリグラフィー作品が収録されています。このダイアリーのために新たに描かれた作品もあり、必見です(会場のiPadで全ページが見られます)。

60年分のダイアリーを一度に眺めてみると、新しい紙が次々と開発されていった様子や、当時のデザイナーが腕をふるっていた様子が生き生きと伝わってくるようです。企業の制作物を通じて、用紙開発の歴史やグラフィックデザインの歴史もかいま見られる貴重な展示でした。展示は、2018年1月19日まで竹尾見本貼本店で開催。会場に行けない方は、竹尾アーカイヴスのウェブサイトでも一部見ることができます。

竹尾アーカイヴス「竹尾デスクダイアリー」








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by dezagen | 2017-12-19 08:09 | 展覧会 | Comments(0)
世界のブックデザイン 2016-17 feat. 21世紀チェコのブックデザイン
編集宮後です。印刷博物館で始まった「世界のブックデザイン」展を見てきました。

「世界で最も美しい本コンクール」入選図書のほか、日本、ドイツ、オランダ、スイス、カナダ、中国、チェコ各国のコンクールで入賞した書籍約200点が展示されています。また、「日本におけるチェコ文化2017」にあたる今年は、「チェコの最も美しい本コンクール」受賞作に加え、21世紀のチェコのブックデザインに焦点を当てたコーナー(下写真)で50点の書籍が展示されていました。

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過去の「世界のブックデザイン」展の記事はこちらにまとめました。

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

2010年

2009年

今年気になった本を紹介していきます。まず、入口付近に展示されている「世界で最も美しい本コンクール」から。

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銅賞(スイス)
『Withheld due to』(事情により保留)

ジップロックの保存袋の中に、綴じてない二つ折りの紙束がそのまま入っている装丁。「おっ?」と思って中を見ると、いくつもの写真。実はこれ、イラクのアブグレイブ刑務所における捕虜虐待についての法的措置のあと、アメリカが公開を許可した収容者の裸体のスナップ写真。裁判の判決は出ていても、道徳的、社会的な観点ではまだこの問題は「終わっていない」ことを綴じていない未完成の造本で表現。

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銅賞(スイス)
『Bernhard Chadebee - Intrus Sympathiques』(ベルナール・シャドゥベック 感じよい侵入者)

ベルナール・シャドゥベックのポスターをまとめた作品集。ポスターが二つ折りになって綴じられており、天が化粧裁ちされていないので、1ページずつめくってポスター全体を見ることができない。「印刷事故」とも思われかねない、きわどい装丁。

ここから国別にコンクール受賞作品を紹介。

[オランダ]
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『Nieuwe Bijbelvertaling』(現代語訳聖書)
「Bijbel」(聖書)の文字が背、表紙、小口にぐるっとまたがるよう大胆に配置。小文字「i」と「j」の間の白地に注目すると、白い十字架が! 黒と金の2色のスピン(しおり)もお見事。

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『Prints』(プリント)
オランダのデザイナー、カレル・マルテンスの作品集。マルテンスの特徴でもある独特の蛍光色や幾何学的な模様が目をひく。折り畳んだページをたばね、天をカットしないで製本。スイスにも同じような製本の本がありました。


[ドイツ]

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『Soir?e Fantastique』(素晴しい夜)
ライプチヒのオスカー・ライナー印刷所で1840〜70年にかけて印刷されたポスター約330枚に同時代のライプチヒの写真が重ね合わされた資料集。ポスターと写真をコラージュのように重ねてしまうという大胆な手法がユニーク。当時の街中で使われていた文字を知る資料としても貴重。


[中国]

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「中国の最も美しい本2016」入選書籍で、チベット地区民間所蔵チベット文字貴重文献叢書。極端に横長のサイズで、糸かがりで綴じられている。かがり糸の色が綴じる位置や折ごとに変えられているので、とってもカラフル。小口側に文様が印刷され、箱に入った豪華仕様。気になるお値段は6000元(約10万円)。

今回の特集国、チェコ。

[チェコ]
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『Alfabeta』(アルファベット)
子供がアルファベットを覚えるためのお絵描き絵本。グラフィックが3色に抑えられているが、カラフルで楽しそうなデザインが秀逸。全体的にチェコの絵本はかわいらしさとクオリティを両方満たしていて、かなりハイレベル。特に、かわいい表現がうまいのはお国柄なのでしょうか?

全部をきちんと見ていないので、見落としがありそうですが、ざっと目についた本を挙げてみました。

造本という点では、中綴じやコデックスなど、180度フラットに開く製本が多かったような気がします。なんとなく格好がついてしまうコデックスに比べ、下手するとチープに見えてしまう中綴じのほうがデザインの難易度は高いですね。日本の出版ではコスト面と流通面から製本の自由度はあまり高くないのですが、そのなかでいろいろ挑戦してみる意味はありそうです。見ているだけで「こんな本をつくってみたい!」といろいろなアイデアがわいてきて、わくわくしました。

展示は、2018年3月4日まで印刷博物館で開催されています。


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by dezagen | 2017-12-04 01:10 | 展覧会 | Comments(0)
紙活字 日めくりカレンダー展
編集宮後です。
紙活字®をつくっているPaper Parade Printingさんの企画で、10月下旬の週末にBook&Designでイベントを行いました。

紙活字は、文字どおり、紙でできた活字。木活字に近いのですが、紙でできているので、活字の表面をけずってテクスチャーをつけられ、誰もが気軽に活版印刷を楽しめるのが特徴です。
http://papertype.jp/
https://www.makuake.com/project/paperparadeprinting/

紙活字の考案者、和田由利子さんに初めて取材したのは、2011〜12年のあたり。個展の会場で実物を見せていただきました。その後、文字のデザインが調整されたり、クラウドファンディングで卓上の紙活字の活版印刷キットがつくられたりと徐々に進化していく様子を拝見していました。

和田さんが守田篤史さんと一緒にPaper Parade Printingとして活動をはじめ、365日の日めくりカレンダーを制作したと聞いて、展示のお手伝いをすることに。本とデザインのスペース、Book&Designで展示、トークイベント、ワークショップのイベントを行うことになりました。

詳細はこちら。
http://book-design.jp/events/130/

10月21日(土)のトークイベントでは、日めくりカレンダーの印刷加工のお話を中心にお話していただきました。限られた予算の中で、表現したいことをどのように実現したのか?、繊細な諧調を印刷でどう再現したのか?など、興味深いお話が。特に、Photoshop上でスクリーン線数を調節し、コンビニのカラーコピー機で校正を出力する技は新鮮でした。そのほか、オンデマンド印刷機の丁合機能を使って印刷する技やページの開きをよくするための製本の仕方など、知らない技法をたくさんうかがいました。

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10月21日のトークイベントの様子。Paper Parade Printingのお二人、篠原紙工の篠原慶丞社長のトークセッション。トーク終了後、活発な質問や意見交換があり、多いに盛り上がりました。印刷加工のお話が中心だったので、次回はぜひ文字デザインのお話をうかがってみたいです。

また、28日(土)に開催された紙活字ワークショップでは、デザイナーさんや美術大学の学生さんなど、7名の方に参加していただきました。Paper Parade Printingのお二人が講師になり、「Book』の文字で印刷。ワークショップに参加した方々は、紙活字の表面を傷つけてテクスチャーをつけたり、ランダムに並べたり、思い思いのデザインを楽しまれていたようです。まわりの方のアイデアに触発されたり、お互いの紙活字を交換して作品をつくったりできるのがワークショップのおもしろいところですね。

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ワークショップの様子。全員がデザイン関係者だったためか、紙活字を斜めにカットしてずらして印刷したり、他の人の紙活字を借りたり、斬新なアイデアの作品が多かったです。

22日と29日の日曜日は展示デー。日めくりカレンダーの原画や途中過程の色校や試作が展示され、作者のお二人も在廊されていました。

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1日ずつ印刷された日めくりカレンダー。御徒町の家具店WOODWORKでは額装された製品も販売していました。

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右上は、卓上の紙活字の印刷キット。このキット用に開発されたインキもついていて、自宅で紙活字の印刷が楽しめます。展示会場でも販売しました。

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壁面に貼られた校正紙。紙活字を活版印刷した原画をスキャンし、Photoshop上でスクリーン線数を何パターンか変えてデータを制作。コンビニのコピー機でテスト出力し、本番の印刷に適したスクリーン線数を検討。線数を決めてから、オンデマンド印刷機で印刷し、篠原紙工で製本。中央のテーブルには製本の試作が並んでいます。

今回のイベントは Paper Parade Printingの企画で、台東区浅草のBoo&Designのほか、蔵前のWOODWORK、墨田区のMoi Coffee、東向島珈琲店の4カ所で開催。Book&Designでの展示期間は台風が近づく中の開催でしたが、雨のなか、足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。

製品に関するお問い合わせはこちらまで。
http://papertype.jp/

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by dezagen | 2017-10-29 22:28 | 展覧会 | Comments(0)
台湾で田部井美奈個展「PANTIE and OTHERS つまんでひらいて」を見る
ライター渡部のほうです。

現在、台湾中部の都市、台中のギャラリー綠光+marute (uは上に‥のウムラウト)にて、グラフィックデザイナー田部井美奈氏の個展「PANTIE and OTHERS つまんでひらいて」が開かれている。

田部井美奈氏のウェブサイト

ギャラリー綠光+marute 

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こちらはDM。少し版ズレさせてレトロな感覚もあるいい感じの味わい。

そもそもこの綠光+marute、どういう場所なのかというと、香川県高松市の書店 BOOKMARUTE  http://book-marute.com を営み、イベントを行っている小笠原哲也氏と、台中で古い建築の再生プロジェクトを行っている木村一心氏 https://www.isshin-taiwan.com により運営されているギャラリー。これまでも数多くの日本人アーティスト(写真家、イラストレーター、デザイナーなど含む)を紹介してきている。

小笠原氏が運営に関わるせとうちアートブックフェアに田部井氏が出展したことをきっかけに、この個展の企画に繋がったのだという。
テーマになっている「PANTIE and OTHERS」のPANTIEは、アートブックフェアで出展した際に作ったzineの名前。その他の作品も、という意味で「PANTIE and OTHERS つまんでひらいて」なのだが、ちょっとどきっとする展覧会名だ。

こちらが古い家を改造したギャラリーの外観。
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ちょうどオープニングのトークが始まったところ。ギャラリーの外にまで来場者が溢れている。
むしろ来場者に「どうして来たの?」「どうやって知ったの?」など聞いてみたかったが、来場者があまりにも熱心に田部井氏の話を聞いていて、そんなことを聞ける雰囲気ではなかった。いずれ、台湾における日本のデザインの受容性について調べてみたいとも思う。

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中に入ったところ。
展示の様子はこんな感じ。
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大判で出した写真は、田部井氏の事務所で撮影したもの。過去の仕事、作品など、
「すべては持って来れないので、お部屋をそのまま持ってきたような感じで見てもらえばと思い、写真を使っています」と田部井氏。
紙の質感や手触り感を伝えるため、左側はいくつか拡大した作品の写真を飾っている。

こちら(下)は別のお部屋。
「直線や円など、定規で書いたような線でどんな表情が作れるか、試している」とのこと。
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田部井氏のデザインは、ブックデザインやポスター、ロゴなどでは、対象物のイメージをさらっと仕上げているように見える。だが、そこで使われる、パターンや色はこうした自由作品を作りながら積み重ねているものなのだと感じた。

PANTIE他、今回の個展に合わせて作った作品やポストカードにもなるポスターなど印刷物も気になるところ。
最初の写真のDMは東京用のものをgraphicで、台湾で配布するものをレトロ印刷の台湾支店で刷ったもの。
作品集(写真下の2枚)はサンエムカラー。
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切り取るとポストカードにもなるポスター(下)は、PAPIE LABO.
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展示用ポスターと写真の出力はショウエイによるもの。
紙モノそれぞれの印刷の表情が異なっているのも楽しかった。
(写真上から5〜9枚目は田部井美奈氏提供。1〜4枚目は渡部撮影)

展示は11月6日まで。この時期、台中に行く機会のある方は是非(同、ギャラリーでユトレヒト http://utrecht.jp の出張販売もあり。また周辺エリアも新旧入り交じる面白いエリアなのでお奨め)。
木曜日から月曜日までの、14:00〜19:00
火曜日と水曜日はお休みなのでお気を付け下さい。


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by dezagen | 2017-10-24 14:30 | 展覧会
TAKAIYAMA inc. EXHIBITION 3F/B.C.G 渡部篇
ライター渡部のほうです。

ブログ相方、宮後さんがすでにレポート 
http://blog.excite.co.jp/dezagen/27124562/ をしていますが、追加でワタクシも。

DESIGN小石川での「TAKAIYAMA inc. EXHIBITION 3F/B.C.G」を見て来ました。

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14本の柱+壁面でテーマ毎に展示。
後ろの B.C.G=僕の C.G、の力強い事。1つの作品+9枚はその作品をの拡大、トリミングしたもの。1つの作品も全体像だけを見ているわけではないし、むしろ制作側にしてみると全体像が見える時間は結構少なくて、ディテールを延々見ている時間のほうが長い。制作の視点で見れる作品群。

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こちらはロゴのコーナー。こんなに沢山やってたのかと驚く。こんなにバリエーションが作れるのかと驚く。
なんでこんなに作れるのー?という疑問は、展示に行くともらえるリーフレットの、江口宏志さんの解説文「フロム風呂」に正に解説的な事が書いてあって、そうだったんだ、と、まあ、色々驚く。
(フロム風呂、が読みたい人は、多分他の場所では読めないので、展覧会に行ってもらって下さい。無料ですから。会期も9日まで延長されましたから)

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サイン計画を紹介するコーナーなのだが、なぜか不動産物件風な紹介。

私も宮後さんと同じく、山野英之さんとは2004年の『これ、誰がデザインしたの?』ブックデザイン以来のお付き合い。ということは13年くらい知ってることになるのだが、未だに全然分からないことが沢山ある。

山野さんは器用なのか不器用(だからすごい考える)のか。
恥ずかしがり屋なのか図々しいのか。
他もろもろ。
多分、センサー感度が高くて感性/感受性が高い、のは当たってると思う。
でも普通考えるところの「感性が高い」という言葉から連想される、おしゃれ(っぽ)さとは違うところにも着地するのが、不思議と言えば不思議。

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「インスピレーション」と題された、事務所に転がっている変なもののコーナー。
解説曰く「いくらコンセプトやアイデアを詰めても、変なモノのパワーには勝てない」。
なるほど。
なんとなく1つの謎は解けた。ような気がする。


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by dezagen | 2017-10-03 14:11 | 展覧会
高田唯展「遊泳グラフィック」
ライター渡部のほうです。

現在、クリエーションギャラリー G8で高田唯展「遊泳グラフィック」が行われている。(高田唯の高は「はしごだか」。以下、「高」を使います)

G8の3つのスペースを
・Allright の部屋
・ゼミの部屋
・三角の部屋
と分け、それぞれの活動を展示。

すいません。気がついたら全然全景を撮ってきませんでした。

高田唯氏は、東京造形大学での同僚なので一応毎週顔を見てるのだけれど、大学にいる時はバタバタしていて、個人のプロジェクトの話やそれぞれの教員が担当するゼミの内容なども話す機会があまりない、というのが実情。
先月の青山見本帖での展示 http://blog.excite.co.jp/dezagen/27111749/ も合わせて、高田氏のデザイナーとしての仕事が見れるいい機会だった。
とはいえ、この展示もオープニングをミスってしまったこともあり、個々の作品コンセプトや高田氏のグラフィックへの考え方などはほぼ推測。

Allright の部屋。
2006年に始まった、グラフィックデザイン事務所 Allright Graphics から、活版印刷部門 Allright Printing、さらに音楽部門(え!?)Allright Music まで。

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東京ステーションギャラリーのジョルジョ・モランディ展と、確かデザインタイドに出ていた seeds のステーショナリーが並列で並んでいるところが素晴らしい。

高田氏の作品は、クライアントも大手からとても小さなグループ・個人まで、スタイルもストイックに活版と向き合ってるものから、混沌としているものまで、幅が広い。
展覧会のタイトルが「遊泳グラフィック」なだけに、まだまだ遊泳中、挑戦中、実験中なところもあるのだろうが、それぞれのクライアント+それを見る人に向けたグラフィックに収めつつ、少しの「ひっかかり」を残しているのが高田氏のスタイルのように思う。ただ気持ちよく馴染みすぎて見過ごしにならない、むしろ少しの違和感が後で記憶に残る。

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一緒に仕事させてもらった、東京造形大学の彫刻専攻紹介冊子(2段目、左端と真ん中)。
隠れエピソードとしては、2014年(2段目の左端)は舟越桂先生の既存の作品写真を使ったのだけれど、2015年はカバー写真の候補がなかなか決まらなかった。20分という短い間に先生方がどれだけ作れるかというかなりチャレンジャーな企画「塑造デモンストレーション」(参照 東京造形大学彫刻4年選抜展'15「塑造デモンストレーション」前方カメラ https://youtu.be/WKU8SPoKORA )で作られた塑像が大学のアトリウムに飾られていて(というか、置かれていて)、何もない背景だっただけに作品途中の勢いがぐっと伝わるいい感じだったのを、高田氏が「これいいかも」と両手で画角を作って枠組みを決め、さくっと決めたもの。
直感的に決められるこの人すごいな、と思った瞬間。

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JAGDA年鑑のラフ。こういう完成形前の仕事が見れるのは嬉しい。コピーの切り貼りでかなりアナログな作業だと気付かされる。

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ポストイットに書いてあるエピソード(笑)。

ゼミの部屋。
東京造形大学での高田ゼミ作品群。高田ゼミは普段気に留めないような、もしくは既存の美術教育の中で「グラフィックデザイン」と意識しないような、視覚への気づきをテーマとしている。

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紙パックの飲料の底を模写したもの。
通常は見えないところ。グラフィックデザイン/パッケージとして意識されているわけではない。完成品に印刷の色指定が見れる希有な場所でもある。

三角の部屋
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高田唯氏が延々と手がけている三角のグラフィック習作が G8の奥の小部屋にぎっしり貼ってある。
部活の壁打ちとかパス練習とかを思い出す。延々と同じ事を繰り返して、1つのフォームを完成させる練習なのだけれど、繰り返していくうちに、いつどこに変化球を入れると、相手がどう反応するか分かってくる。変化球の練習をしていても見つけられなくて、無心にやってると「あ」と気がつく行程。

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紙の端が焼けてる。意図した味わいなのか、経年なのか、今度会ったら聞いてみよう。

私が行った時は、台湾(多分)の若者が5人ほど熱心に見ていた。かなり親日な台湾のグラフィック界だけれど、高田氏のデザインは台湾でどう見られているのか(すごい人気なのかも)気になった。

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会期は10月19日(木)まで。
開館時間:11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料
です。

Allight graphicsのHP

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by dezagen | 2017-10-03 06:36 | 展覧会
Can Graphic Design Save Your Life? 展覧会
ライター渡部のほうです。

現在、ロンドン滞在中。
まずは気になっていた展覧会『Can Graphic Design Save Your Life?』へ。https://wellcomecollection.org/graphicdesign

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文字通り、グラフィックデザインは命を救う事が出来るのだろうか?をテーマにしたもの。


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  1. Provocation (挑発)のコーナーよりマラリヤを媒介する蚊が髑髏の顔になっているポスター。1941年 © Estate of Abram Games

展示は6つのコーナーに分かれている。
1)Persuasion(説得) 
 煙草を例に、いかに喫煙が健康を損ねるか、アニメーションやパッケージ、切手、ポスターなど(JTのマナー広告含む)。
2)Education (教育)
 人体の仕組みの説明、病気の説明など、書籍やアプリなどを紹介。いわゆる「保健体育」的な教育ではなく、知識の伝達方法。
3)Hospitalisation(入院治療)
 病院でのサイン計画(原研哉氏が手掛けた梅田病院含む)、タイポグラフィー、北米で使われている患者とのコミュニケーションを促すピクトグラムを使ったコミュカード、ディック・ブルーナの絵本など。
4)Medication (薬)
 薬のパッケージデザインや、製薬メーカーの機関誌など。
5)Contagion (伝染病)
 マラリア、AIDS/HIV、エボラ熱、ジカ熱まで、正しい知識を促すポスター、パンフレット類。
6)Provocation (挑発)
 がんや心臓病、摂食障害、アルツハイマーについての正しい知識を促すキャンペーン、自殺防止のホットラインなどのポスター、パンフレット、Tシャツグラフィックなど。

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Hospitalisation(入院治療)のセクションより。Illustration Dick Bruna © copyright Mercis bv, 1986

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Persuasion(説得)のコーナーより禁煙を促す切手類。various countries around the world

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Persuasion(説得)のコーナーより。Biman Mullick, Cleanair


 面白いのは、この展示会場のWellcome Collectionという施設は、デザイン専門の会場ではなく、医療や健康をテーマにした文化総合施設であること。展示も入場無料なので誰でもが入れる。
 企画は GraphicDesign& http://www.graphicdesignand.com という出版社も兼ねるデザインのプロによるものだが、医療、健康の場にいる人々など、より一般の目線に近いところから見たグラフィックデザインの可能性を探っている。
 会場を訪れる人々もカフェを利用したついでに見てみた、という感じの人も多く、それを意識してか、内容も分かりやすく、デザイン業界だけに閉じた展示ではなかったところはとても良かった。
 日本でもこうした、デザインや美術の専門でない場所で見れる企画がもっとあっても良いのではないだろうか。例が思いつかないけれど、例えば医大や大型病院の一角、あるいは小さいスケールでドラッグストアの中で個展、というのも有効かもしれない。

 展示に合わせて出版された同名の書籍では、参加デザイナーらに「グラフィックデザインは命を救う事が出来るのだろうか?」を聞いた回答が掲載されている。「YES」の答えが多い中で、オランダのアルツハイマー基金のロゴなどを手掛けたスタジオダンバーの答えは「NO」。「命を救うのは医者である。(中略)グラフィックデザインは相互理解を促す手段だ」と言う。
 
 グラフィックデザインの役割は大きいが、命を救う、というところまでは行かないのかもしれない。ただ、ポスターによって、メディアによって、健康管理アプリによって、知識を得て、未然に防いだり、周囲の理解を促すことは可能だ。

 欲を言えば模範的なグラフィックばかりではなく、効果のない(効果の出なかった)グラフィックとの比較もあればさらに理解しやすかったのではないかと思う。 
 常々、日本の麻薬防止ポスター「ダメ、絶対」のシリーズは影響力がないと考えている。最近はアイドルでもなくイラストレーションの女の子を使っているのを見て、もう全く訴求力はない、と感じた。
 麻薬が「ダメ」なものであることは誰でもが知っている。むしろ、なぜそれを必要とするようになるのか、一度依存するとどうなるのか、なぜやめられないのか、Contagion (伝染病)とProvocation (挑発)のコーナーではその点秀逸な作品が揃っており、「なぜ」を人々に理解してもらうことが必要なのだと感じた。


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by dezagen | 2017-09-21 14:36 | 展覧会